レビュー

「HG 1/144 ガンダムEX (復讐のレクイエム)」レビュー

有機的デザインと調和した圧倒的な可動域。謎に包まれた新たなガンダムがベールを脱ぐ

【HG 1/144 ガンダムEX (復讐のレクイエム)】

開発・発売元:BANDAI SPIRITS

価格:2,090円

発売日:2024年10月19日

ジャンル:プラモデル

サイズ:全高約150mm

今回紹介する「HG 1/144 ガンダムEX (復讐のレクイエム)」。

 2024年10月17日、ガンダムシリーズ最新作『機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム』がNetflixにて世界独占配信がスタートしました。新シリーズに向けて新たにデザインされたモビルスーツはこれまでにない有機的なデザインとなっています。そして、配信開始と同時期にストーリーの中核を担うモビルスーツのキットが発売となります。今回の記事では地球連邦サイドの最新鋭モビルスーツであるガンプラ「HG 1/144 ガンダムEX (復讐のレクイエム)」を紹介します。

宇宙世紀0079年、東欧を舞台としたジオン公国軍と地球連邦軍の戦いを描いた物語

 『機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム』は2024年10月17日よりNetflixにて世界独占配信中の新作オリジナルアニメーションです。舞台は宇宙世紀0079年、ジオン公国と地球連邦政府の戦争は新兵器モビルスーツの登場によりジオン公国優勢にて進んでいきました。しかし、国力に乏しいジオン公国では地球の全面制圧は難しく、戦況は膠着状態となりました。そして開戦から11か月後、東欧のジオン占領下の基地が地球連邦軍に奪取され、物語が始まります。

ガンダムEXは特徴的なツインアイを持つガンダムです。

 「ガンダムEX」は、劇中に登場する地球連邦軍が開発した最新鋭モビルスーツです。敵地深部への強行偵察と後方攪乱を目的として開発された機体となっており、地上での運動性能と稼働時間の向上が施されています。戦後の混乱で開発に係る資料が全て廃棄されてしまったため、詳細は不明な機体となっています。

これまでのガンダムにはないパネルラインとスタイルをしています。

有機的なデザインを持つ新しい形のガンダム

 それではキットを組み立てます。まずはキットを構成するランナーから見ていきます。本キットは弾帯パーツを除き全てPS樹脂にて成型されています。また、シールは色分け用シールが1枚とエンブレム等マーキングするマーキングシールが1枚付属します。

「HG 1/144 ガンダムEX (復讐のレクイエム)」パッケージイラスト
Aランナー。各部外装やショルダー・ガトリングの基部のパーツを有します。
Bランナー。同一形状のランナーが2枚付属します。
Cランナー。側腹部や大腿部等の外装パーツを有します。
Dランナー。シールド基部や各部内部機構等のパーツを有します。
Eランナー。同一形状のランナーが2枚付属します。
F1ランナーおよびビーム・サーベルエフェクトパーツ。本キットのビーム・サーベルエフェクトパーツはクリアピンクとなっています。
F2ランナー。軟質パーツにて成型されているため、自由に形状を変化させることが可能です。
シールおよびマーキングシール。外装のパネルに施されたラインはマーキングシールにて表現されています。

可動時に内部構造が露出する胴体部パーツ

 胴体部は全22パーツにて構成されており、肩部関節には引き出し関節が採用されています。また、腹部は稼働した際に内部構造が露出する構造となっています。

組み立て前の胴体パーツ。全22パーツにて構成されています。
組み立てが完了した胴体パーツ。細かくパネルラインが分割されたデザインとなっています。
腹部を可動させると内部構造が露出する構造となっています。

 なお、ガンダムEXには各種パネルにマーキングが刻印されています。本キットではマーキングシールを使用することで再現されています。

マーキングシールを貼り付けた胴体パーツ。情報量がアップしました。

ツインアイの点灯パターンを選択できる頭部パーツ

 ガンダムEXの頭部はツインアイの点灯パターンを3種類から選択可能となっています。パーツ数は全8パーツにて構成されており、可動ギミック等は搭載されていません。

パーツ状態での頭部パーツ。全8パーツにて構成されています。
ツインアイの点灯パターンは3種類から選択可能となっており、シールにより再現します。
組み立てが完了した頭部パーツ。今回の記事ではツインアイを全点灯させるパターンで制作していきます。

ハンドパーツ以外は左右共通となっている腕部パーツ

 腕部パーツは肩部パーツを含め左右共通のパーツ形状となっています。パーツ数は右腕部で交換用手首パーツを含め全24パーツにて構成されています。また、肘関節は昨今のガンプラでは主流となっている2重関節となっており、手首パーツは珍しく軸接続となっています。

組み立て前の腕部パーツ。交換用手首パーツを含め全24パーツにて構成されています。
組み立て後の腕部パーツ。手首パーツは握り手とライフル持ち手が付属します。
マーキングシールを貼り付けた両腕部。左右ともに同じマーキングを貼り付けています。
肘関節は2重関節となっているため、大きく可動させることが可能です。

パネルラインの分割が特徴的な脚部パーツ

 本キットの脚部パーツは全23パーツにて構成されており、膝関節部は2重関節になっています。足部パーツは爪先部分が大きく浮いた独特な形状ですが、爪先の内側、親指にあたる箇所に突起部分があり接地性は良好です。

パーツ状態での脚部パーツ。全23パーツにて構成されています。
組み立てが完了した脚部パーツ。左右対称形状となっています。
マーキングシールを張り付けた脚部パーツ。膝部分の情報量が増しました。
脚部パーツの可動は膝関節が2重関節になっていることもあり、大きく可動することが可能です。

背面スカートも可動する腰部パーツ

 本キットの腰部パーツは全19パーツにて構成されており、前後左右のスカートは軸可動によって可動します。また、股関節のマーキングとサイドスカートフレームの色分けはシールによる色分けとなっています。

組み立て前の腰部パーツ。全19パーツにて構成されています。
組み立て後の腰部パーツ。股関節のマーキングとサイドスカートフレームの色分けはシールによる色分けとなっています。
前後左右のスカートは軸可動によって可動します。

 これにてガンダムEX素体を構成するパーツは完成です。一度組み立ててガンダムEXの素体を完成させます。

一体化前のガンダムEX。脚部パーツの接続は軸接続、その他はボールジョイントによる接続となっています。
一体化が完了したガンダムEX。ここからはバックパックおよび武装を制作します。