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スーツアクター古谷敏さんをスキャン! シリーズ100体目を記念する「S.H.Figuarts(真骨彫製法) ウルトラマン」
2022年6月23日 10:29
- 【S.H.Figuarts(真骨彫製法) ウルトラマン】
- 7月発売予定
- 価格:7,700円(税込)
TAMASHII NATIONS STORE TOKYOで来場者の目を惹く展示が「S.H.Figuarts ウルトラマン」コーナーだ。シリーズ100体発売を記念し、これまでのフィギュアを一気に並べた展示は圧倒されるボリュームである。
そして記念すべき100体目が「S.H.Figuarts(真骨彫製法) ウルトラマン」。7月発売予定で、価格は7,700円(税込)。「S.H.Figuarts ウルトラマン」シリーズはTVや映画に登場する姿や体形、着ぐるみの左右の体の造形の違いなども表現するこだわりに満ちたシリーズだが、「S.H.Figuarts(真骨彫製法) ウルトラマン」はその方向性をさらに突き詰めたものとなったという。会場で担当者にそのこだわりを聞くことができた。
本商品を設計するにあたり、当時「ウルトラマン」を演じていた俳優の古谷敏さんの体形をスキャンし当時のウルトラマンの体型を再現したという。古谷さんは現在78才、ウルトラマンを演じたときは21才だ。しかし古谷さんはオファーを快諾、現在でもスマートな体型を維持している古谷さんだが、さらに体型を整えスキャンに臨んだとのこと。このデータにより理想の「初代ウルトラマン」の体型データを得ることができたとのことだ。
古谷さんは「ウルトラマン」の前番組「ウルトラQ」のケムール人に抜擢されスーツアクターを務めることとなった。俳優である古谷さんが、顔を隠して役を演じることに葛藤があったという。そのスマートな姿に惚れ込んだ成田亨氏がデザインした新しいヒーローがウルトラマンなのである。古谷さんは成田氏に説得される形で"主役"であるウルトラマンを演じることとなった。
まだスーツアクターという職業そのものが手探りだった時代、怪獣と立ち回りをするウルトラマンの役は非常に過酷であり、その苦労と番組が始まってからの世間の反応、何よりウルトラマンに憧れる子供たちの声に支えられ古谷さんはウルトラマンを演じきったことを自身の著作「ウルトラマンになった男」で語っている。ウルトラマンを演じた俳優として現在でもイベントなどで積極的に活動をしている。
その後「ウルトラマン」はシリーズとなり、現在で55周年という日本の特撮、エンタメを支える存在となるが、現在の目で見ても古谷さんが演じたウルトラマンはその後のウルトラマンとは違う独特の魅力がある。背が高く、全体的に細身で、巨大な怪獣と比べると明確にボリュームが違う。すらりとしたウルトラマンが怪獣を投げ飛ばす姿、技を放つときの体のライン、長い手足だからこそ決まるスペシウム光線のポーズ……。ウルトラマンは作品ごと、スーツアクターごとに魅力があるが、古谷さんのウルトラマンも唯一無二の存在である。
「S.H.Figuarts(真骨彫製法) ウルトラマン」はそんな古谷さんのウルトラマンへのリスペクトに満ちた商品となったという。シリーズで蓄積した技術、特に「S.H.Figuarts(真骨彫製法) ウルトラマンティガ」で取り入れた軟質素材をより効果的に使うことができ、柔軟な肩周りの関節設計が可能となった。前屈みで、背中から形作られるスペシウム光線のポーズがとてもきれいに決まる。
もちろん上半身だけではなく、その姿を支える腰や足の姿にもこだわりがある。この「S.H.Figuarts(真骨彫製法) ウルトラマン」のスペシウム光線のポーズは展示の最上段で見ることができる。これまでのフィギュアよりさらに自然で見事なこのポーズは必見である。
55周年という記念すべき年であり、映画「シン・ウルトラマン」の影響もあり、初代「ウルトラマン」への注目が高まっている。「S.H.Figuarts ウルトラマン」シリーズはゼットンやゴモラ、メフィラス星人などもフィギュア化しており、今回TAMASHII NATIONS STORE TOKYOの開催記念商品としてもメフィラス星人が販売されたが、さらにシリーズがユーザーの手に届きやすいように販売計画を検討しているとのこと。その人気で入手しづらいアイテムであるが、こちらにも期待したい。
(C)円谷プロ