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会場にとどろくエンジンの咆吼! タミヤ「1/16RC ドイツ連邦軍主力戦車 レオパルト2 A7V」【#静岡ホビーショー】

【第63回 静岡ホビーショー】
会期
業者招待日:5月14・15日
小中高校生招待日:5月16日
一般公開日:5月17・18日
会場:ツインメッセ静岡(静岡市駿河区曲金3丁目1-10)
入場料:無料
※入場には事前登録が必要

 タミヤが「第63回 静岡ホビーショー」で力を入れた出展を行っていたのがRC組み立てキット「1/16RC ドイツ連邦軍主力戦車 レオパルト2 A7V フルオペレーションセット (4chプロポ付)」だ。6月21日ごろ発売予定、価格は151,800円。

 本商品はタミヤの「1/16RC戦車」シリーズの最新作。現代において世界最強と言える「レオパルト2 A7V」をRC化した商品。同梱された4chのプロポ(送信機)には様々なスイッチがついており、前後進や左右旋回をはじめ、砲塔旋回や砲身上下も操作可能。機銃の発射、主砲の射撃などを行うことができる。機銃は砲身横の機銃口がフラッシュし、主砲は先端の赤いLEDが発光、主砲発射の衝撃を砲身のリコイルアクションで再現、鳴り響くサウンドは実車から収録したものだ。

【タミヤ「1/16RC ドイツ連邦軍主力戦車 レオパルト2 A7V」、ホビーショーに響き渡るエンジン音と砲声!】

 本商品はタミヤ会長・田宮俊作氏こだわりのプロジェクト。タミヤでは以前「1/16RC ドイツ レオパルト2 A6 フルオペレーションセット」を発売している。こちらは今回の「A7V」の前のタイプをRC化したものだが、戦車に詳しくない人には同型のようにも見える。"内部機構は刷新されているが、外観はほとんど同じ"というところがあるのだ。しかし会長の強い思い入れで新商品開発がスタートした。本商品に関しては「A6」から引き継いだのはほんの一部のみで、ほとんどが刷新されているとのこと。

 特に収録された音声は本物の「レオパルト2」を生産・販売しているラインメタル社の積極的な協力の下、こだわりの音声が収録されている。ラインメタル社にとって自社製品をアピールしたいのだが、現地に大きな本物の戦車を持って行くのが難しい場合もある。タミヤのRCは戦車のイメージを伝えるのにぴったりということで、「ぜひ最新のA7VのRCを作って欲しい」とタミヤの実車取材において非常に協力的で、A7Vの外観はもちろん、エンジンの作動音、機銃音、主砲の発射音など、どれも本物の良質なデータが活かされている。

会場では大きな看板でその存在をアピール
ラインメタル社の全面協力により、外見や機構のみならず音声も本物へのこだわり満載

 「1/16RC ドイツ連邦軍主力戦車 レオパルト2 A7V フルオペレーションセット」の開発者が特にこだわったのは"挙動と音声の同期"。戦車のエンジン音は速度や挙動で変化する。動作と音声、そして1/16というスケールに合わせて「実際の戦車をスケールに合わせ小さくしたらこんな聞こえ方をする」というチューニングを行い、挙動によって変化する音声もきちんと再現している。タミヤは"模型"を通じて、組み立てることで実車の構造や機能をきちんと体験できることにこだわりを持っているが、「1/16RC ドイツ連邦軍主力戦車 レオパルト2 A7V フルオペレーションセット」においては、実車を目の前にした体験、内部から聞こえるであろう音までこだわっているのだ。

 また駆動システムにも実車の機構を再現している。履帯の駆動には2つのモーターを使用。前進後退と、左右旋回は別々のモーターで行う。これは実車の機構をモーターで再現したものだ。戦車下部の履帯を地面に押しつける"転輪"は地形に合わせ沈み込んだりするのだが、実車同様転輪のシャフトのねじれによって衝撃を吸収する。外側にあるダンパーは車軸が急に動き車体にぶつかるのを防ぐショックアブソーバーで、本商品ではその仕組みと挙動もきちんと再現している。

2つのモーターでの駆動
シャフトのねじれで走行時の車輪の上下を再現
砲身や各部に金属パーツを使用

 そしてプラモデルとしてのディテール表現もこだわっている。1/16というスケールはその大きさを活かし精密にモチーフを再現できるが、RCとしてものにぶつかったり、こすれたりしても簡単に壊れない耐久性が求められる。表現に凝りつつも耐久性も考えた設計になっている。また、網目状の部品はエッチングパーツを使うことで、耐久性と見た目を向上させている。

 そして、このサイズだからこそできた表現としては、スモークディスチャージャーの"蓋"がある。スモークディスチャージャーには通常時には蓋がされており、そのキャップは鎖で本体と繋がれているのだが、その鎖のついた蓋をきちんとモールドで再現している。また、各部の部品をつなぎ止める六角ボルト、こちらは省略しようと思えば全部同じ向きのボルトの頭を造型すればいいが、現実ではあり得ないので、各部の六角ボルトの造型はきちんと角度を変えて表現しているとのこと。聞かなければ見逃してしまいそうなこだわりだ。

RCとして耐久性を考えながらディテール表現にも注力
武装や装備品も再現、スモークディスチャージャーには蓋がされている
排気口の蓋を止めるボルトの造型までこだわりが

 「1/16RC ドイツ レオパルト2A6 フルオペレーションセット」は動いているだけで楽しく、その迫力に魅了されてしまうが、「挙動とサウンドの連動」、「実際の機構」、「模型としての極限のディテール」と、タミヤだからこそ実現できるこだわりに満ちている。会場で実際にその表現のすごさを目にして欲しい。