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大人向けのかわいらしさとは? BANDAI SPIRITSのフィギュア技術を結集した「mofamofy ハローキティ」【#東京おもちゃショー】

【東京おもちゃショー2025】
開催期間
ビジネスデー:8月28日、29日
パブリックデー:8月30日、31日
会場:東京ビッグサイト 東京都江東区有明3-11-1
入場料
高校生以上:2,000円
中学生以下:無料

 東京おもちゃショー2025のバンダイブースで目を引いたのが、「mofamofy ハローキティ」、「mofamofy シナモロール」、「mofamofy クロミ」の3つのサンリオキャラクターをモチーフとしたフィギュアだ。これらは9月20日発売予定で、価格は各4,400円。

 「mofamofy(モファモフィ)」はBANDAI SPIRITS コレクターズ事業部のフィギュアブランド。サンリオのキャラクターは様々なメーカーでぬいぐるみや、フィギュア商品が販売されているが、「mofamofy」はこれまでの商品とどこか雰囲気が異なっている。それはコレクターズ事業部の「フィギュア技術」を活用して作られた、"大人向けフィギュア"だからだという。会場で担当者に商品の魅力を聞いた。

「mofamofy ハローキティ」、3商品とも9月20日発売予定で、価格は各4,400円
「mofamofy シナモロール」
「mofamofy クロミ」

 BANDAI SPIRITS コレクターズ事業部は「超合金」、「METAL BUILD」など15歳以上のユーザーを対象にした、大人向けフィギュアを手がけている。「mofamofy」は女性向けを意識しながらも、これまで培ったフィギュア技術を応用し、"かわいらしさ"を追求、他の商品との差別化を図っているという。

 合金フィギュアの"金属の手触り"をかわいらしいキャラクターフィギュアに応用、生地や素材の表面に、ベルベットやフェルトのような毛羽立った布の手触りを感じさせる特殊加工「フロッキー加工」を施し、もふもふの感触を持たせた。樹脂製とは異なる柔らかな質感はこのブランドの最大のセールスポイントであり、「mofamofy(モファモフィ)」というブランドの名前につながっている。

【フロッキー加工】
こまかい毛羽だった感触は独特の気持ちよさがある

 全身をフロッキー加工の素材で作りながら、ピンポイントで異素材を使い、質感の違いを演出している。目はつやのある樹脂素材を使うことでかわいらしい光を放つ雰囲気を演出。さらに見上げるように配置している。これにより、机などに飾っていても、こちらを常に見上げ、見つめてくるように感じられる。

 着せ替え遊びやままごとに使う人形や、飾って楽しむフィギュアも目線が合うと感情移入がしにくくなる場合があり、意図的にユーザーと目を合わせないような表情をさせている商品が多い。しかし「mofamofy」ではあえて、ユーザーを見つめ自分の存在をアピールするようにしているとのこと。

 さらにフィギュアが手に持っている花は、クリア素材と造型がはっきり出るようなディテールを追求した味付けにしている。フロッキー素材と硬質な花の表現で違いを際立たせ、注目してもらう工夫をしている。さらにキティには「多くの仲間」という花言葉のルピナスと、「あどけなさ」という花言葉の白いフリージアを持たせるなど、花の意味をキャラクターに合わせてチョイスしている。こういったこだわりも込めているのだ。

【異素材の楽しさ】
目はつやのある樹脂素材で表現
手に持つ花はクリア樹脂を効果的に使い、ディテールを追求することでフィギュアとの質感の違いを強調

 そして"色合い"もセールスポイント。特にクロミに顕著だが、あえてかっちりした色分けを感じさせる濃い色を使うのではなく、ソフトな雰囲気の淡い色合いを選んでいる。これはフロッキー素材の特性を色でも活用するだけでなく、どこかシックな、"大人向け"を感じさせる狙いがあるとのことだ。

 造型も注目したいところ。頭が大きく、手足が小さいぬいぐるみ体形のキャラクターだが、造型がしっかりしており、手足のバランス、ディテール表現にも力を入れているので、フィギュアとして輪郭がはっきりしている。ディフォルメ体形ながらソリッドな質感も持たせていて、感触や全体の雰囲気はもふもふという、独特のバランスで造型されている。

【目線】
こちらをずっと見つめてくるような目線

 会場での「mofamofy」は花を配置し華やかな雰囲気で目を引いた。業者日でも女性関係者が「かわいいー」という声と共にスマホカメラを向けていた。しかしいざ注目すると、独特の質感やしっかりした造型で、ぬいぐるみや、コレクショングッズとは雰囲気が異なっており、スマホ越しではなく、しげしげとその豪華な雰囲気をチェックする人もいた。大きなぬいぐるみが買えるくらいの豪華な値段設定にふさわしい、フィギュア技術を結集した商品なのだ。

 様々なキャラクター商品が出てくる中、あえて"大人向け"を意識したフィギュアが登場するというのは、とても興味が引かれた。今後の展開も注目したいところだ。

【大人向けの雰囲気】
会場でも花をふんだんに使ってアピール
華やかながら落ち着いた雰囲気のパッケージ