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高い縫製力と衣装設計でドールとフィギュアの境界線を進むアゾンインターナショナル【#全日本模型ホビーショー】
2025年10月20日 10:56
- 【2025年 第63回 全日本模型ホビーショー】
- 開催期間
- 10月18日:9時30分~17時30分
- 10月19日:9時30分~16時30分
- (業者招待日:10月17日)
- 会場:東京ビッグサイト 南3・4ホール
- 入場料
- 当日券:1,200円
- ※中学生以下は無料
「2025年 第63回 全日本模型ホビーショー」において、力の入れた出展をおこなっていたのだアゾンインターナショナル(アゾン)だ。アゾンは以前からワンフェスなどにも出展、歴史のあるドールメーカーだが、1/12サイズやアニメキャラクターの衣装と造形を再現したキャラクタードールシリーズなど、ドールでありながらフィギュアとしての性質も強い商品を展開するメーカーだ。
昨今ではアオシマの「けもプラ」とコラボレーションする衣装を発表したり、作例としてコトブキヤの美少女プラモデル「フレームアームズ・ガール グランデスケール イノセンティア」や「創彩少女庭園」にも活用できる衣装も展開している。
シルエットや動きなど布製の服には独特の魅力がある。しかし、1/12、1/6サイズで衣装を表現しようとすれば“布の厚さ”が問題となってくる。単純に衣装を小さくしても相対的に厚手に見えてしまう。縫製に使う糸ですら、細く目立たないものを使わなければ小さいサイズの衣装は製作できない。
小さいサイズでも実在の衣装のように見える布、ゴスロリ(ゴシック&ロリータ)のレースを多用しひだの多い複雑なデザインを小さなサイズにどうまとめるかなど、布や糸、縫製技術など、ドール/フィギュア用の衣装は通常の服を製作する技術を応用しながら、独特の知識を必要とする。プラスチックの成形技術を突き詰めるプラモデル文化とはベクトルの異なる専門知識は、美少女プラモデルが流行している現状、プラスチック造形では表現できない布ならではの衣装は今後さらに注目が高まる分野なのかもしれない。
アゾンとしても店舗販路としてこの機会を重要に捉えているという。ドール服は昨今ではユーザーは増えているが店舗での理解者はまだ少ない。「女性のもの」、「専門的な商品」と見られ、声をかけてくれる問屋や、商品を置いてくれる店舗もまだ少ないとのこと。美少女プラモデルのカスタマイズでもっとアゾンの知名度が上がれば、という狙いもあってホビーショーに出展したとのことだ。
アゾンの強みは服の企画者が設計、使用する布、さらに材料の調達も担当すること。生産はベトナムの工場でおこなっているが「この布をこのように使い、こういう形で仕上げて欲しい」という細かい指示や、使用する布などの材料の確保も企画者がおこなう。これにより企画者の知識や縫製技術が活かされた衣装を工場で生産することができる。
一方で仕入れた布で生産をおこなうので、資本力のあるメーカーのような大量の布の確保が難しく、さらに衣装ごとに細かい指示をおこなうので大量生産には向かない。時には売り切れてしまうような少数生産でビジネスを展開しているという。
アゾン社内では複数の企画者がそれぞれのセンスと知識を活かして服を設計している。モデルとなるキャラクターイメージに従った服装を展開し、ユーザーはそのキャラクターとしてドールを楽しむことも、自分のドールの衣装として活用することも可能。複数の企画者それぞれが生産することで、幅広い意匠の商品展開をおこなっているとのことだ。
(C)2004 AZONE INTERNATIONAL Co.,ltd.
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