「30MS SIS-F00 ユフィア[カラーA]」レビュー

　BANDAI SPIRITSが展開中のガールズプラモデル「30 MINUTES SISTERS（30MS）」の最新アイテム「30MS SIS-F00 ユフィア[カラーA]」が7月27日に発売される。

　これまでのシスター達とはひと味違う、中世ファンタジーに登場するナイトのような武装「アームドモード」を備えたシスターで、フェイスパーツや素体に一部新規の設計が見られる。またこの8月よりシリーズがスタートする「30 MINUTES FANTASY」との連動を見越したパーツが付属するなど、シリーズの架け橋となる存在でもある。

「30MS SIS-F00 ユフィア[カラーA]」。7月27日発売。価格は2,750円。台座は付属せず、ここでは別売りの「アクションベース6［クリアカラー］」を使用している

　その姿が表す通り、騎士道精神を尊ぶ、誇り高いシスターの組み立てレビューをお届けしよう。

騎士道を重んじるシスターは、フェイスパーツや素体に進化が見られる

　ユフィアは騎士道を重んじるシスターで、冷静沈着で騎士道に反する行いには熱くなる性格で、その凛とした佇まいは近寄りがたく見えるが、実はぬいぐるみが好きでホラーが苦手という可愛い一面もあるらしい。

「30MS SIS-F00 ユフィア[カラーA]」パッケージ

　ランナーを見ると30MSシリーズ共通のパーツの中に鎧を思わせる装甲板のようなものが散見される。また組み立ててみると、脚部などに従来のシリーズとは違う設計が施されていることもわかった。

Aパーツ

Bパーツ、Cパーツ

Dパーツ、Eパーツ

Fパーツ、HP-01・02・03パーツ

FP-J1パーツ、FP-J2パーツ、FP-J3パーツ、FP-J5パーツ、TAパーツ

　ユフィアのフェイスパーツは3種類。そのうち口を開けた2種はなんと歯が別パーツとして付属し、「笑顔」と「叫び」の顔に取り付けられるようになっている。プリントではなく、成形された立体物として口の中に存在する歯はインパクトがあり、しかも違和感がないのが凄いところ。選択式かつ組み立て後の着脱が可能なのでお好みで選んで組み立てよう。

これは「叫び」のフェイスパーツ。中央にあるのが歯のパーツだ

裏側から歯、舌の順で取り付けると……

口の中に立体感のある歯がある状態で完成する

歯のパーツを取り付けないとこんな感じ。違和感はないが印象は変わる

完成したフェイスパーツ。左の通常顔は口のモールドが薄めなので軽くスミ入れすると表情が映えるはず

　ヘアスタイルは三つ編みをリング状にまとめたスタイル。その根元には尖った飾りがあるのも個性的だ。前髪は３種類あり、前髪の下にもある飾りを付けたときと付けていないとき、そして冒頭で述べた30MFシリーズのパーツを取り付けるジョイント穴が開けられたものが用意されている。説明書には8月発売予定の「30MF リーベルナイト」の頭部装甲を取り付けて、騎士の雰囲気を向上させた例が紹介されている。

頭部の組み立て。後頭部は髪型含め3パーツで構成されている

フェイスパーツを取り付ける。もちろん交換可能だ

髪の毛の組み立て。飾りも含め4パーツで構成

頭部に取り付ける

前髪のパーツは3種類

前髪の内側に飾りを取り付ける。お好みで着けなくてもOK

前髪を取り付けて完成

「30MF リーベルナイト」の装甲などを取り付けるための前髪には3mm穴がある

　ボディは腰の周囲が露出した独特のデザイン。よく見るとヘソの下やヒップの上部が見えているなどかなりセクシーなデザインだということがわかる。ボディと一体化した装甲にの一部分には鎧を思わせるモールドが見られる。

胴体の組み立て。これは胸部内の関節

関節に装甲を取り付けていく

胸部前面の組み立て。バストサイズは大きめ

首関節を取り付けて胸部が完成

腹部の組み立て。肌色の部分から組み立てていく

股関節の組み立て。左下は脚部の付け根となるのでしっかりと取り付けよう

パンツの組み立て。左右に装甲を取り付ける

関節とパンツを取り付けて胴体が完成

　腕に特筆すべきポイントはないが、脚部は独自の設計が際立っている。ブーツはかかとの後ろにループ状の飾りがあり、ヒザには大きく突き出した装甲がある。モモの下側もパーツ分割によりツートンカラーになっている。

腕の組み立て。構造は他のシリーズと基本的に同じだ。

手首は3種類ある

左右を組み立てて腕の完成

脚の組み立て。ブーツは3パーツ

スネはこれまでの素体とは大きく違うデザイン

モモの下側を組み立て、ヒザの関節を取り付ける

各部位を組み付けていく

左右をも組み立てて脚部が完成

　組み立てた全身を取り付けて最後に首元に装甲を取り付けてノーマルモードが完成。全高は約145mm。脚部の形状が特殊なため、従来のシスターのそれよりも太めでがっしりして見える。首の装甲を別パーツの飾りに変更し、頭部の飾りを取り外すことでノーマルモードの「軽装」スタイルにも変更が可能だ。

首元に装甲を取り付ける。ナイトらしさがグッと上がった

ノーマルモードが完成

バックショット。後ろ髪の複雑な形状にも注目

ノーマルモードの背面には装備を取り付ける3mm穴が2カ所にある

首元の装甲を飾りパーツに変更。髪の毛の飾りを取り除いた軽装スタイル

全高は約145mm。ルルチェ（右）より少し大きい。脚部のデザインの違いにも注目

複数の関節により自在に動くアーマーパーツを装備する「アームドモード」

　アームドモードにするには、背面に取り付ける可動式のアーマーパーツと武器を組み立てる。アーマーパーツはバックパックのようになっていて中央のジョイントに4枚の装甲板を取り付けていく。それぞれは付け根に2軸のジョイントがあり、さらにそれらが水平に可動する2本のジョイントで接続されている。装甲板の可動における自由度は非常に高く、腰だけでなく背中にも接続できるので、動かし方によってまったく違うシルエットを楽しむことができるだろう。

アーマーパーツの組み立て。ジョイントを取り付けた装甲板は4枚

中央部分のジョイントを組み立てる

装甲板を取り付けてアーマーパーツの完成

アーマーパーツは腰の3mm穴に取り付けるのがデフォルトだ

　武器は細身の両手剣、ハンマー、シールドとなる。剣の刃はスモークブラックのクリアパーツとなっている。鞘やホルダーはないが、余剰パーツのジョイントを使えば背中や脚部などに固定することもできる。ハンマーは小型のもので、柄の太さは3mmで、先端部分は簡単に取り外しができるので、30 MINUTEシリーズなどのパーツを取り付けオリジナルの手持ち武器にすることも容易だ。シールドはグリップを持って装備する形状で、これを取り外して表側に取り付ければ背中に背負うこともできる。

剣は3パーツ。黒い刃の部分はクリアパーツだ

ハンマーとシールドを組み立て

シールドの表側にグリップを取り付けた状態。ハンマーもグリップの根元に収まる

アームドモードの完成。重心がやや後ろになって倒れやすいので、アクションベースの使用を推奨する

シールドとハンマーは背中に取り付けることもできる

3mmジョイントを上手く使えば剣を身体に取り付けることもできる

アーマーパーツの角度や位置でポーズの見栄えは大きく変わる。色々と試してみてほしい

30MSの進化を感じさせるユフィア。今後のシリーズ展開にも期待

　この8月にはシリーズ3周年を迎える「30MS」シリーズ。11月にはデザインや設計を一新した初代シスター「30MS リシェッタ(フリージアウエア)[カラーA]」が発売されるなど、シリーズはさらなる進化を遂げていく。このユフィアはその進化過程にあるような素体で、さらに「30MF」シリーズと連動を意識したデザインも見られ、同シリーズのオプションパーツとの相性もよさそうな予感がする。30MSの世界に降臨した騎士道精神あふれるシスターの、自在に動くアーマーパーツと剣による派手なアクションを楽しもう。

説明書の例に則って「30MS SIS-Tc20g ツキルナ=ディアース(イノセンテフォーム)」の武装を使ってカスタマイズしてみた。髪型は同時発売のヘアスタイルパーツ「ミディアムヘア3」を使っている