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【ワンフェス】ビルを壊し、槍を振り上げてぶつかる父と子! ユニオンクリエイティブの「エヴァンゲリオン初号機vs13号機(仮)」の凄まじいイメージ

【ワンダーフェスティバル2022[夏]】

開催日:7月24日10時~17時

会場:幕張メッセ 国際展示場 1~8ホール

一般チケット:3,000円(※小学生以下無料)

 ワンダーフェスティバル2022[夏]のユニオンクリエイティブのブースで圧倒的な存在感を放っていたのが、ジオラマ「エヴァンゲリオン初号機vs13号機(仮)」だ。発売日・価格未定。幅60cmにもなる超大型ジオラマで、2体のエヴァンゲリオンの対決を描く。

 この対決シーンは「シン・エヴァンゲリオン劇場版」のクライマックスで、初号機に乗る碇シンジを13号機に乗る碇ゲンドウが迎え撃つシーンがモチーフ。「エヴァンゲリオン」という作品全体で描かれていた「父と子」のテーマを凝縮したといえる場面だ。しかし映画そのものでは槍を持つ2体のエヴァが同じ構図で様々な場所でぶつかるというような観念性が強いシーンも多かった。今回のジオラマ「エヴァンゲリオン初号機vs13号機(仮)」はその対決シーンを迫力ある構図でアレンジしている。

ぶつかり合う2体のエヴァ。その情念が伝わってきそうな迫力だ

 ビルを蹴って飛びかかろうとする初号機と、それを迎撃しようとする13号機。注目はやはり空中にいる初号機だろう。その凄まじい衝撃でビルが折れてしまっているが、ジオラマとしてはビル部分から支えを出し、設置している初号機の左足に支えを貫通させて重さを保っている。このバランスで空中にいる初号機を表現できるその設計と構図がスゴイ。

目を惹くのはデザインのアレンジ。薄い皮膜を通して筋繊維が浮き出しているような生々しい肉体表現と、つるりとした装甲のコントラストが興味深い

 エヴァンゲリオンのデザインにも注目だ。腕や膝など装甲がないところは筋肉がむき出しになっているような生々しい表現になっている。生身の体に装甲を纏ったようなアレンジだ。このバランスは今回のジオラマのためにこれまでにないエヴァンゲリオンのイメージを原型師、企画、版元で練り上げていったとのことだ。生々しい肉体と、メカニカルでつるりとした装甲のコントラストが面白いバランスとなっている。

飛びかかる初号機。左足一本で空中に静止している。この強度を出すための素材の吟味なども難しいとのこと。とても思い切った構図だ

 2体のエヴァの全高は約43cm、台座は分割できるが合わせて60cmだ。「この大きさで2体の対決を描きたかった」と担当者は語った。建物にレジンを使うなど強度を考えた素材選びも行っているとのこと。力強い13号機能での表現や、足場にしているビルの表現などディテールもチェックするほどに楽しい。

 全体のデザインだけでなく、槍の長さなど構図に合わせたバランスも大きなアレンジが加えられている。「エヴァンゲリオン」は様々なメーカー・スタッフがイマジネーションを拡げ、アレンジを効かせた作品が編み出されている。今回展示された「エヴァンゲリオン初号機vs13号機(仮)」も話題を集めそうである。彩色されるとどうなるか、製品ではこの試作品のクオリティからどうブラッシュアップされていくのか、注目したい。

ディテールをチェックするのが楽しいジオラマである。この大きさだからこそ再現できる要素をたっぷり盛り込んでいくとのことだ