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「金曜ロードショー」の次は可動式の「精霊馬」!金型メーカーStudioSYUTOの“バズり”を狙った自由な発想のプラモデルが面白い!【#静岡ホビーショー】

【第63回 静岡ホビーショー】
会期
業者招待日:5月14・15日
小中高校生招待日:5月16日
一般公開日:5月17・18日
会場:ツインメッセ静岡(静岡市駿河区曲金3丁目1-10)
入場料:無料
※入場には事前登録が必要

 「第63回 静岡ホビーショー」のグッドスマイルカンパニーブースの一角に、StudioSYUTOの展示ブースが設けられ、新作「金曜ロードショー」や「精霊馬」などのプラモデルを出展し注目を集めていた。

静岡ホビーショーのStudioSYUTOの展示ブース

 過去に「寿司プラモ」や「ゴミプラモ」など、一風変わった着眼点の商品を多数発売しているStudioSYUTOは、模型の金型を作っている秋東精工のプラモデルブランドで、コロナ禍の巣ごもり需要のタイミングでプラモデルに参入。金型を作る技術力を活かして寿司飯の粒一つ一つをパーツとして成形するプラモを開発し、SNSを中心に話題を集めスマッシュヒットを飛ばしている。

これは昨年発売された「ごま団子プラモ」。表面のごま粒は全て個別のパーツで、その数は約900粒に及ぶ。もちろん中にはあんこが入っている

 金型メーカーゆえ、プラモの設計に対するノウハウがなかったため、他社IPが絡むキャラクターやメカなどの商品はこれまで作ってこなかったが、地道な商品展開でノウハウが蓄積されたことで、今年は満を持してIP商品を企画。それが6月発売の「わくわくさん」と7月発売の「金曜ロードショー」である。

 「わくわくさん」はNHK Eテレの「つくってあそぼ」のメインMCわくわくさんのキャラクタープラモで、演じる久保田雅人さんを3Dスキャンし、卓上で工作をするシーンを立体化している。番組のコンセプトに則って、ランナーの一部をカットしてテーブルとイスの脚のパーツにするなど、工作の工程を組み立てに含めている。

「わくわくさん」。6月発売予定。価格は2,420円
わくわくさんのトレードマークのメガネや帽子、そして道具も精密に立体化。テーブルやイスの脚はランナー部分をカットしてパーツにする。テーブルに何を乗せるかで楽しみが増えそうだ

 「金曜ロードショー」は、同名の日本テレビの映画放送番組の40周年記念アイテム。1997年頃まで流れていた懐かしい初代オープニングに映るボートハウスのを立体化したものだ。もちろん日テレの公式許諾と監修のもとに開発をしていて、番組ロゴが入った夕日の背景も付属している。

「金曜ロードショー」。7月発売予定。価格は2,200円
ブースではこのシーンで流れていたテーマ曲「フライデーナイト・ファンタジー」がかかっていて、雰囲気を盛り上げていた
夕日の逆光で映っていたボートハウスと人は、当然ながらパーツの成形色は全て黒。たたずむ人はシルエットではなくちゃんと立体として造形されている

 他社IPに頼らない方向性を活かした自由な発想の商品は今後もリリース予定で、その最新アイテムとなるのが7月発売の「精霊馬プラモ キュウリとナス」だ。夏のお盆の時期に飾るキュウリとナスで作るアレで、リアルな野菜部分の造形に根元が可動する脚を備えている。野菜部分には合計10個の3mm径のジョイント穴が設置され、同サイズの凸ジョイントのある汎用パーツなどを用意すればカスタマイズも楽しめるようになっている。

「精霊馬プラモ キュウリとナス」。7月発売予定。価格は2,420円
リアルなキュウリとナスのパーツ。作例のように作るにはナスのヘタのみ塗装が必要だ
それぞれの脚の付け根はボールジョイントで可動する。お盆に合わせた発売なので、実際に飾りにも使えそうだ
表面には脚を差し込む部分も含め、10か所に3mm穴を設置。穴を塞ぐパーツも付属する

 ユーザーのSNS投稿にも寛容で、作った作品はぜひ写真をアップしてほしいと同社スタッフは話している。他のメーカーが作らない“斜め上”な発想のプラモデルに注目していきたい。