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約40cmの銃身! バントラインスペシャルなどハートフォード、アームズマガジンの新商品【#Vショー】
2025年6月3日 11:08
- 【第108回ビクトリーショー】
- 6月1日開催
- 会場:都立産業貿易センター浜松町館
- 入場料:1,000円(中学生以下は無料)
モデルガンメーカー・ハートフォードはVショーにおいて毎回積極的に新商品を発表している。今回も16インチ(約40cm)の銃身を持つSAA「バントラインスペシャル」や、最初期のミリタリー&ポリス”ハンドエジェクター”「S&W M1899」といった新作を発表していた。
アームズマガジン/ガンプロフェッショナルズWEBではタナカとコラボレーションした「アームズマガジンオリジナルプロダクツ SAAバウンティハンターカービン」を展示、さらにオリジナルグリップも販売していた。これらを紹介していこう。
ハートフォードは2025年下半期も怒涛の新製品ラッシュ!
ハートフォードは老舗のモデルガンメーカーだが、オリジナル設計を盛り込んだ「コルトライトニング」や、手の中で握り込んで使う「プロテクター パームピストル」など、他社ではモデルアップされないような商品を積極的に開発、ユニークなチャレンジをしている。今回も新商品の発表や、開発の進捗報告を会場で行っていた。
「H&K P7M8」は西部開拓時代の銃が多いハートフォードには珍しい、1980年代の自動拳銃。ガス遅延式ブローバック方式を応用した機構を持つシステムが特徴で、ハートフォードはこの機構を楽しめる「未発火モデルガン」として開発している。開発は順調なようで、今夏の発売を予定、価格は5万円弱を予定しているという。
会場では以前のVショーでも展示していたパーツ構成がわかりやすい色分けモデルに加え、今回、黒い樹脂で作られたモックアップが登場し、製品イメージがより明瞭になった。この樹脂モデルで発売まであと一歩という感じが強まった。非常に楽しみなモデルガンだ。
今回新発表となったのが、西部劇映画「トゥームストーン」で主人公ワイアット・ワープの愛銃として登場する長銃身のSAAをモチーフとした、「バントラインスペシャル」。ハートフォードはマニアックすぎて他のメーカーが作らないようなものをあえて作る「マニアック100」というシリーズとしてラインナップする。
「バントラインスペシャル」とは、西部劇の作家ネッド・バントラインが当時の有名ガンマンに贈ったSAAの長銃身モデルで、ワイアット・ワープのそれは特に長く16インチ(約40cm)もあったという。モデルガンではこの長い銃身や、特徴的なグリップを再現、さらに焼き入れの雰囲気を再現した「ケースハードン処理」も行われた豪華なモデルになるようだ。
さらに同じく「マニアック100」シリーズから、「コルト ホイットニービル・ハートフォード・ドラグーン」がリリースされる。グリップやフレームの形状、ハンマーメカニズムはコルト・ウォーカーで、バレルやローディングレバーがコルト・ドラグーンという組み合わせ。1847年後半に少数しか生産されなかった希少なモデルが、モデルガンとしてリリースされる。
最後に紹介するのが「S&W M1899」。最初期のミリタリー&ポリス”ハンドエジェクター”がモデルガンとして発売される。
現行のS&W Kフレーム・ダブルアクション・リボルバーの原点とも言えるモデルで、初期のダブルアクションのメカニズムを再現。現行モデルである「S&W M10」の面影が既にあり、最初期のリボルバーでありながら、S&Wの技術の高さを感じさせる銃となっている。
ハートフォードの「S&W M1899」は、軽量化のために先端に向けて銃身の肉厚が薄くなるテーパードバレル、バレル下部にエジェクターハウジングがない、ラウンドバットの5スクリュー仕様のフレーム、スリムなグリップなどが再現されており、過去にもモデルアップされたことがなかったということで、ファンからも高い期待が寄せられているという。
アームズマガジン/ガンプロフェッショナルズWEB、「夕陽のガンマン」の銃を出展
アームズマガジン/ガンプロフェッショナルズWEBのブースでは、トルネード吉田企画・監修、タナカとの共同開発の「アームズマガジンオリジナルプロダクツ SAAバウンティハンターカービン」がサンプル展示されており、来場者の注目を集めていた。
マカロニウェスタンの名作「夕陽のガンマン」に登場するリー・バン・クリーフ演じるモーティマー大佐が使用するコルトSAAバントラインスペシャルに、着脱式の木製ストックがセットにしたモデルをタナカワークス製のベカサス式エアガン(ガスガン)で再現。
S&W No.3タイプの木製ストックは世界的にも希少な実物から採寸し、新規設計されたという。その他、同誌ライターの毛野ブースカ企画・監修の「S&W Kフレームラウンドバット対応 コンバットシューティンググリップ」も展示があり、会場で販売されていた。
このグリップは筆者も所有しているが、モデルガンとグリップの一体感が素晴らしく、またスリムに作られているのですっぽり手の中に収まり、チェッカリングも相まってグリップ感が非常に良いので気に入っている。チェッカリングなどの作りの質も良く、実用と見栄え、銃の雰囲気を変えるアイテムとしてのコストパフォーマンスは良いのが特徴だ。
実銃用のグリップをモデルガンに使用するには、加工が必要だったり、近年は価格も上がってきているので、このようなアイテムがあるのは非常にありがたい。特に、S&W Kフレームのラウンドバット用グリップはバリエーションも限られており、実銃用は高額なものが多いので、探し求めていた人も多いと思う。
会場では、他にもモデルガンを展示しているブースも多くあった。エアガンはもちろんのこと、モデルガンに関しても取り扱いブースや出展に占める割合も増えているように感じた。この調子でエアガンと共にモデルガンの盛り上がりも高まることを期待したい。