レビュー

1/7スケールフィギュア「めぐみん 学生服ver.」レビュー

最強の質感とディテールで、この素晴らしきフィギュアで眼福を!

「めぐみん 学生服ver.」
ジャンル:1/7スケールフィギュア
開発元:キャラアニ
発売元:グッドスマイルカンパニー
発売日:6月11日
価格:15,400円(税込)

 暁なつめ氏のライトノベルを原作にTVアニメ化、映画化された「この素晴らしい世界に祝福を!(略称:このすば)」。異世界に転生した主人公カズマが活躍するハーレムもの……と思いきやクセが強すぎる仲間達に翻弄されながら山あり谷ありの異世界ライフを展開するコメディ寄りの作品です。

 そんなクセの強い仲間の一人、魔法使い「めぐみん」の1/7スケールフィギュアがキャラアニから発売しました。今回は、2019年8月に公開された映画「この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説」で彼女が着ていた、魔法学園「レッドプリズン」の制服バージョンでの立体化。本レビューではTVアニメ版とは少し印象の違う彼女の姿を360度全方向から眺めて参ります。

いざ「めぐみん」開封の儀

 まずは“開封の儀”から。パッケージをチェック。正面には、映画「この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説」のタイトルコールと「めぐみん 学生服ver.」に加え、商品のイメージフォトが印刷されています。また、フィギュアと同じポーズのシルエットなどもあり、期待値を上げてくれます。もちろん、パッケージ本体は透明だし、顔の部分はきちんと見えるようになっているので、開封しない状態で飾っていても、めぐみんとアイコンタクトできますよ!

 開封し上蓋を開けると、めぐみんの相棒ともいえる「ちょむすけ」が印刷されている!学生服バージョンだから、フィギュア化されないのは仕方ないけど、いないと、それはそれで寂しいので、ファンには嬉しいところかも。

 中身を取り出すと、透明のブリスターがフィギュアをがっちりと固定してくれています。フィギュアに傷がつかないよう、顔以外はビニールで巻かれているが、それでもきちんとプロポーションの良さが見えてくる感じでワクワクしますね。

パッケージのメインカラーは「紅魔族」を意識したであろうスカーレットカラー
スロットマシンのように並ぶちょむすけ
顔部分はホールになっているので、めぐみんの「ドヤ顔」をきちんと拝めます!

めぐみんらしい躍動感あるポージングにグッジョブ!

 まずは全体から見ていきましょう。ひと言でいえば、マントの翻り方と内股つま先立ちをしている感じが「ただいま参上」的で、「まさにめぐみんらしいキメポーズをチョイスしてくれたなー」という印象。今にも「我が名はめぐみん!紅魔族随一の魔法の使い手にして爆裂魔法を操る者!」なんてセリフが高橋李依さん(アニメ版「めぐみん」のCV)の声で聞こえてきそうですね。

 コスチュームは、紅魔の里で学校に通っていたときの学生服。なので、いつもの赤い服とは趣は違うけど、帽子やマント、靴は同じ。しかも、右足の包帯と左足のニーハイソックスというアンバランスな組み合わせや、指なしの革手袋などの中二病仕様も健在なので、めぐみんらしさがプンプンしています。

 今回の原型制作と彩色は「ゆさき氏」。ゆさき氏は、これまで数々の商品で彩色してきただけあって、その技術は折り紙付き。今回のめぐみんでも、そのスキルが如何なく発揮されていて、スカートやマントのシワのコントラストが凄いんですよ!特に今回のフィギュアで一番のウリであるピンク色の制服の質感といったら、もう最高です!! 6方向から撮影したので、ぜひ堪能してください!

めぐみんとアイコンコンタクトするには正面からやや左向きがベスト。かわいさ溢れるめぐみんを満喫できますよ
右サイドから見ると、着地した脚がスラリと伸びていて、身長さえ低くなければプロポーションが整っていることがわかる
左サイドから見ると、ちょこんと折り曲げた左脚がとってもキュート
後方左よりでは、翻ったマントの奥から下半身を堪能できる。真後ろでは楽しめない景観なので、入手したらぜひこの角度から見てください
後方右よりから見ると、文様だけでなく、空気抵抗を受けたマントの広がりやシワと塗装によるコントラストが見所
やや上から見ると、左右の手がよく見えます。特に帽子のツバをちょっと上に持ち上げたような指先がかわいい

ゆさき氏の彩色を活かしたボディ表現

 彩色で評判の高いゆさき氏ですが、原型については、たぶんこれが初チャレンジかも。でも、ゆさき氏自身の彩色テクニックを活かす造形になっているのがたまりません。早速、ボディ表現を見ていきましょう!

ヘッド

 ヘッドは、なんといってもめぐみんのドヤ顔がメイン。挑戦的な目つきにアイキャッチが入った目は、ついつい見入ってしまいそう。また、ちょっと不遜な印象を与える口元の上がり具合が自慢げ。どこから来るんだ、その自信は?

 髪の毛も風でふんわり持ち上がった感がよく出てますね。全体的な印象としては、2Dと完全立体の3Dの中間にあるような表現が、アニメで見るめぐみんのイメージを活かしていて好印象です。

彩色による髪の毛の質感がとても素晴らしく、アタマをポンポンしてあげたくなる

 めぐみんらしさでもある慎ましやかな胸は造形で表現してしまうと「違う!」とファンからクレーム対象になりかねない。だからといって、完全にまな板にするわけにもいかないのが悩みどころです。

 本商品では、そんなギリギリのラインを服のシワと彩色で再現。画像を見ていただければわかるように、「ここですね!ここが胸なんですね!」と、まるで透視ができるかのような気分になるほど、リアルに感じられました。

服のシワ一本一本に意味が見えてくるような造形美

ボディライン

 本商品の見どころのひとつと思えるのが、ボディラインです。正面から見ていると気づかないのだけど、右サイドのアンダーからグッと寄ってみると、反り返ったボディから突き出したヒップまでの「S字ライン」が超絶素晴らしい!!これで胸があったら、かなりセクシーなわがままボディになったのかもしれない……と、めぐみんのアイデンティティーを壊しそうな妄想を抱きそうなくらい、良いデキなのです。

ボディラインをしっかり締めるベルトの造形も手抜きなしです

コスチュームやアイテムの質感も素晴らしい

 続いてはコスチュームやアイテムで、こちらも質感が素晴らしいです。なんか「素晴らしい」ばかりで語彙の少ないライターだなと思うかもしれませんが、この記事のテーマは「このすば」ですからね!

 ということで、注目したいパーツを見ていきましょう!

帽子

 帽子はTVアニメ版でもおなじみのパーツ。一見顔のようなデザインで「グリフィンドール!」とか宣言されてしまいそうだが、別にしゃべるわけではありません(あくまで知る限り)。

 造形に関しては、上の方がちょっと潰れているところや、ツバの曲線がいい感じです。さらに、明るい部分の白と暗い部分の紫に近い黒とのコントラストが絶妙です。

三角を上下組みあわせたようなデザインは、めぐみんの赤い服に合わせたものかと思っていたけど、帽子が先なのね

衣服

 学生らしさを見せる「ネクタイ」パーツも、凄く造形が凝ってて驚きますね。正直ここまでシワとかいらないんじゃないかと思いますが、ここで手を抜かないところがグッド!

 「マント」は、表側から見るだけでなく下側から裏地を見ると、躍動感が凄いんです。中二病的なめぐみんですが、こういう小道具の数々が彼女を本気にさせるのかも!

 ヒップのところで触れました、「スカート」の表現もポイント高めです。まあ、美少女フィギュアですから、絶対に手を抜けないところではありますが、柔らかな質感でめぐみんの太ももを包み込んでくれる感じがとってもいいです。

首元には金色のブローチに似たアクセサリーも
こちらも見せるべきはスカート……といいつつも、そうです読者サービスですよ!

脚装飾

 脚まわりは3つの造形がポイントで、まずは「包帯」部分は、「これでもか!」ってくらいシワを刻んだ上に、コントラストのある塗装で包帯のシワシワ感を表現しています。左脚の靴下は、黒くて光沢がある彩色がされていて、太もものフラットな肌色とのコントラストがたまりません!「ブーツ」部分は、素材が固めの「皮」なのか、あまりシワを寄せずにストレートでツルっとした造形ですね。

中二病らしさを現す包帯は何重にも巻かれた感じが凄く出ている
靴下の素材はレオタードやスク水を思わせるテカテカ塗装
ブーツでは折り返しの黄色と足裏の黄色がキチンと別の色で塗り分けされている

「ど~~ですカズマ! わたしのフィギアは何点ですか~~?」

 各部を見ていて感じたのは、いつもの赤い服に比べて、ピンク色の制服姿は、格段に女性らしさを感じるなぁ……ってところ。これは、めぐみんファンでなくても、必携のフィギュアじゃないのかな?

 ということで、最後はめぐみんらしく、このフィギュアに点数付けをしてもらうために、さまざまな角度からのカットを用意してみました。最後までじっくりとお楽しみくださいね。

そして最後はイメージカット。デザフェスで頒布されてた魔方陣チックなプレートを敷いてみました