インタビュー

【SYNERGENEX】「トランスフォーマー エヴァンゲリオンプライム初号機」開発担当者インタビュー

【トランスフォーマー エヴァンゲリオンプライム初号機】
2026年8月下旬 発売予定
価格:11,000円(税込)

 タカラトミーのハイターゲット向けホビーレーベル「T-SPARK(ティースパーク)」は、コラボレーションシリーズ「SYNERGENEX(シナジネクス)」より「トランスフォーマー エヴァンゲリオンプライム初号機」を2026年8月下旬に発売する。価格は11,000円(税込)。

トランスフォーマー エヴァンゲリオンプライム初号機

 タカラトミーの「トランスフォーマー」、「ゾイド」、「ダイアクロン」をはじめとした同社IPと他社IP・ブランドとのシナジー(相乗効果)を最大限に引きだすコラボレーションシリーズ「シナジネクス」では、これまで様々なIPとのコラボ商品が展開されてきた。

 今回は30周年を迎えた「エヴァンゲリオン」と「トランスフォーマー」がコラボレーション。 エヴァンゲリオン初号機をスキャンしたオプティマスプライムが「エヴァンゲリオンプライム初号機」となって立体化。

 エヴァンゲリオン初号機の特徴的な意匠とカラーリングはもちろん、ロボットモードでは初号機の印象的なフェイスなどが表現されている。

 本稿では試作品の写真を交えて、「トランスフォーマー エヴァンゲリオンプライム初号機」の開発担当者に本商品の魅力を聞いてみた。

【【シナジネクス】トランスフォーマー×エヴァンゲリオンコラボ エヴァンゲリオンプライム初号機 商品紹介PV SYNERGENEX EVANGELION PRIME 01 PV】

エヴァンゲリオン要素を豊富に詰め込んだコラボならではの造形&アクセサリー

――最初に「エヴァンゲリオンプライム初号機」の開発経緯をお聞かせください。

開発担当者:「SYNERGENEX(シナジエクス)」で、「ゾイド」と「エヴァンゲリオン」のコラボ商品「ゾイド 汎用獣型決戦兵器ゼノレックス試験初号機」、「ゾイド 汎用獣型決戦兵器ゼノレックス正規実用型2号機」を展開させていただきまして、そのつながりで版権元様ともご縁ができ、トランスフォーマーとのコラボの話が上がりました。

 「エヴァンゲリオン」が30周年を迎えたこともあり、お互いに盛り上げたいと思い「トランスフォーマー」×「エヴァンゲリオン」コラボ企画が実現しました。

「ゾイド 汎用獣型決戦兵器ゼノレックス試験初号機」 2026年2月下旬発売
「ゾイド 汎用獣型決戦兵器ゼノレックス正規実用型2号機」 2026年2月下旬発売

――今回の「エヴァンゲリオンプライム初号機」に関しての設定はどのようになっているのでしょうか?

開発担当者:基本的な設定は過去に発売された「MP-10 CONVOY MODE EVA サイバトロン 総司令官 コンボイ」と同様に、「エヴァンゲリオン初号機をスキャンしたオプティマスプライム」となっています。

 しかし、前回は「エヴァンゲリオン初号機」のカラーリングのみをイメージした商品でしたが、今回の「シナジネクス」シリーズではオプティマスがエヴァンゲリオン初号機に近い外観になるという形を取り、初号機のデザインを落とし込んだイメージの新規造形パーツを採用する形となっています。

ビークルモードのトラック形態ではエヴァンゲリオン初号機の特徴的なカラーリングを再現
ロボットモードでもエヴァンゲリオン初号機らしいシルエットを取り入れたデザインとなっている

――造形につきましては、元となったトランスフォーマー玩具は何でしょうか?

開発担当者:今回のベースになったのは2018年に発売された「レジェンダリーオプティマスプライム」となっています。そこから頭部をはじめとした新規造形に加え、「エヴァンゲリオン初号機」のカラーリングを設定していきました。

「レジェンダリーオプティマスプライム」2018年10月下旬発売

――改めて彩色を設定する際に意識したところはありますか?

開発担当者:ビークルモードのカラーリングは「MP-10 CONVOY MODE EVA サイバトロン 総司令官 コンボイ」で綺麗なトリコロールになっていたので、今回はそれを踏襲して彩色を考えていきました。車体側面の「NERV」マークや反対側にはオートボットのマークもオマージュして入れております。

エヴァンゲリオンプライム初号機 ビークルモード
印象的な四角いボディに初号機のカラーリング
荷台部分には5mmのジョイント穴が設けられている
「特務機関NERV」のマークがプリントされている
もちろんオートボットのマークも表現されている

開発担当者:また、見てほしいポイントとして、天面(ルーフ)の造形です。「エヴァンゲリオン初号機」の胸部装甲にある赤の丸いデザインが印象的だったので、ビークルモードでも入れたいと思い、アクセントとして天面にもそのデザインを取り入れています。

天面部分に赤い丸デザインがアクセントで入っている

開発担当者:あとは、煙突マフラーが新しくなっています。ベースの「レジェンダリーオプティマスプライム」は片方にしか煙突マフラーがついていないデザインになっています。

 そのままの造形にするとビークルモードのシルエットが全く一緒になってしまうのはもったいないので、左右に煙突マフラーの造形を入れて馴染みのあるオプティマスプライムのビークルモードを感じられるデザインにしています。

煙突マフラーが左右についている造形となっている
「レジェンダリーオプティマスプライム」では劇中同様に右側のみのデザインとなっている

――次にロボットモードの注目ポイントや新規造形された部分を教えてください。

開発担当者:新規造形で作ったのは、もちろん顔になります。

 今回のコラボレーションにあたり、「エヴァンゲリオン初号機」の特徴を入れて新造したいと思いました。また、変形の構造上、胸を交換できると思い、「エヴァンゲリオン初号機」の特徴的な胸部装甲を踏襲したデザインにすることができました。

 また胸を開くことができるので、いわゆる暴走状態を表現する時にコアがちょっと見えるような演出が可能になっています。

 そして、「レジェンダリーオプティマスプライム」をベースにした理由の一つとして肩のアーマーパーツがあります。「レジェンダリーオプティマスプライム」の肩アーマーが可動式になっておりまして、このパーツを立てることで「エヴァンゲリオン」の特徴的な肩部ウェポンラックの形を表現できるのではないかとなり、そこがうまくはまってウェポンラックのような肩アーマーを表現することができました。

エヴァンゲリオンプライム初号機 ロボットモード
背面
つま先までカラーリングを再現
肩部には「EVA1」のマーキングも施されている
特徴的な胸部装甲のデザインを再現
高く伸びた肩アーマーも新規造形で、ウェポンラックのようなデザインに

――ロボットモードを見て「エヴァンゲリオン初号機」の有機的な雰囲気と「トランスフォーマー」の金属生命体らしさが見事に融合した印象を受けました。

開発担当者:もともと「エヴァンゲリオン初号機」が細身のシルエットで、特にお腹の周りのV字の特徴的なデザインもあり、「初号機をオプティマスプライムのシルエットに落とし込んだ時にどうなるのか?」を考えました。

 その時に、お腹の周りにグリルがありましたので、そのグリルの直線的なデザインを斜めにすることで「エヴァンゲリオン初号機」らしいエッセンスを取り入れ、うまくバランスの取れたデザインにできました。

腹部のグリルがV字の造形となり、「エヴァンゲリオン初号機」のスマートな雰囲気を表現

――オプションアイテムも「エヴァンゲリオン」の要素がふんだんに盛り込まれているのも魅力かと思います。

開発担当者:オプションアイテムに関しては、オプティマスプライム側でよく考えられる手持ち銃のブラスターや斧のエナジーアックスがあり、ムービー系のアイテムまで含めるとエナジーソードがあります。

 その中でも、オプティマスプライムは初代アニメのG1シリーズから実写映画まで幅広く斧を使っていますので、「斧の要素はどこかに入れたい」、「そこにエヴァンゲリオンの要素も入れたい」と思いました。

 エヴァンゲリオンの劇中でもロンギヌスの槍、カシウスの槍などの“槍”がキーアイテムとなっており、それらも形状が変化する描写もありましたので「槍が斧の形に変化するのではないか?」と想像しながらアイデアを考えていきました。

 このアイデアを版権元様にご提案しましたところ、快く承諾いただきまして、今回「カシウスの斧」という形のデザインに落とし込むことができました。

 また、今回付属するプログレッシブエナジーナイフも「初号機にプログレッシブナイフを持たせたい」という個人的な希望もあり、そこは実写映画に登場したエナジーブレードの刀身を短くすることでシナジーが生まれるのではないかとなり、見事にマッチしたデザインにすることができました。

 そして、「レジェンダリーオプティマスプライム」に大型のブラスターが付属していまして、こちらはパレットライフルをモチーフにしようかと考えましたが、今回は『エヴァンゲリヲン新劇場版:序』に登場したガトリング砲をモチーフに、銃口部分をガトリング砲のデザインにしたイオンガトリングブラスターにしました。

豊富なオプションパーツが付属
カシウスの斧
プログレッシブエナジーナイフは2本付属
大型のイオンガトリングブラスター

――そして、オートボットのリーダーの証であるマトリックスが「エヴァンゲリオンプライム初号機」ではコアマトリクスになっているのも衝撃的なコラボかと思います。

開発担当者:これは正直真っ先に思いついたといっても過言ではないですね(笑)

 今回コアマトリクスは、本体の胸部に収納することはできませんが、やはり胸が開くギミックがあるので、「トランスフォーマー」を知っているファンからするとマトリクスが入っていないのは物足りないのではないかと考えました。

 そこで、本体の胸部に取り外し可能なマトリクスパーツを入れ、これを外すことで手持ち用のコアマトリクスに取り付けることができ、両手に持たせるアクションも表現することができました。これも本当にマッチして、シナジーを生み出すことができました。

本体の胸部にマトリクスパーツがはめ込まれている
マトリクスパーツは取り外すことが可能
手持ち用のコアマトリクスに取り付けることもできる

開発担当者:そして、マトリクスは中心にはクリスタル状の歴代リーダーたちの魂(スパーク)を宿した英知の結晶という大事な部分になりますので、「エヴァンゲリオン初号機」に置き換えた時にこれは“コア”だと思いました。

 これをスキャンしたことで、魂を宿すマトリクスの英知の結晶も影響されてしまったといった想像が広がる遊びも楽しめるようになっています。

――コアマトリクスを開放したらどうなってしまうのか、と想像が広がりますね。

開発担当者:そうした玩具としての遊びをお客様にも楽しんでいただきながら、「エヴァンゲリオンプライム初号機」がどういう状態で胸を開いて、コアマトリクス掲げたらどうなってしまうのか?

 いろいろ想像を膨らませながら遊んでいただければと思います。

コアマトリクスを掲げたポーズも表現できる

――ホルダーパーツもトランスフォーマー玩具では珍しいオプションパーツですね。

開発担当者:つけた理由としては、本商品ではオプションが豊富ですので、どうしても本体につけられないパーツが出てきてしまうからです。

 トランスフォーマーの玩具では武器はどこかに取り付けられた方がいいという意識があり、今回は背中にちょうど取り付けられそうなジョイント部分があったので、ひとまとめにセットできるホルダーを付けました。

ホルダーパーツで各オプションをまとめてマウントすることができる
ビークルモードでも活用可能

――次に可動についてはいかがでしょうか? 基本は「レジェンダリーオプティマスプライム」を踏襲されているかと思いますが、新たに追加した可動などはありますか?

開発担当者:各部の可動は「レジェンダリーオプティマスプライム」をベースにしております。

 もともと可動域が広く取れる構造のものだったのでそこは踏襲しつつ、新たに頭の可動域を拡充しております。ベースの状態ですと顎を上げる動きが構造的にできませんでした。

 今回「エヴァンゲリオン初号機」の動きを表現するにあたって、どうしても雄叫びを上げるシーンを再現したいと思いました。

 そこで頭部を新造する際に、可動域を多く取れるように調整しました。その結果、もともとあった首が前に出る可動域に加えて、頭を上に持ち上げられるというところで、かなり自由な頭の動きを表現することができるようになりました。

柔軟な可動で疾走感ある走る姿も表現できる
暴走状態で雄叫びを上げるシーンを再現

――変形(トランスフォーム)の手順も踏襲されている形でしょうか?

開発担当者:そうですね。こちらも、基本的には「レジェンダリーオプティマスプライム」と同じ手順にはなりますね。ただ、肩のウェポンラックなど新たにパーツの配置を変えている部分もありますので、その部分は「レジェンダリーオプティマスプライム」と比較して楽しんでいただけるかと思います。

【「シナジネクス エヴァンゲリオンプライム初号機」のトランスフォームを一足先にチェック!【トランスフォーマー×エヴァンゲリオン】】

――変形でいうと頭部のフェイスチェンジはどのような手順になっているのでしょうか?

開発担当者:こちらは「レジェンダリーオプティマスプライム」にあったマスクオンとマスクオフの切り替え機能がありました。フェイスの切り替えは頭頂部を上げて、中のフェイス部分を回転させることができます。

 その機構を活かして、オプティマスプライムらしいマスクオンの顔と「エヴァンゲリオン初号機」らしいフェイスを再現しました。そして、「エヴァンゲリオン初号機」は口が開くのが印象的ですので、そうした要素をギミックとして取り入れました。

マスクオンモードではオプティマスプライムらしい表情
マスクオフモードではエヴァンゲリオン初号機らしさが表現されている

――今回の商品のこだわりポイント、あるいは苦労されたポイントを教えてください。

開発担当者:こだわりポイントは色々ありますね。

 ロボットモードでは、「オプティマスプライムがエヴァンゲリオン初号機をスキャンしたときにどういったエッセンスを入れることでエヴァンゲリオンの力を借りられるのか?」を考えて、特徴的な肩のウェポンラックや胸部装甲、胸の内部の遊びとしてのコアを入れてみるなど、シナジーが生まれるポイントにこだわりました。

 また、先ほどありましたお腹の部分のエヴァンゲリオン初号機の特徴的なVの字ラインをオプティマスプライムでどう表現するのかなどがありました。

 オプティマスプライムとエヴァンゲリオン初号機のデザインの融合を楽しみながらデザインしつつ、様々な部分で試行錯誤がありました。

 カラーリングも完全にエヴァンゲリオン初号機と一緒にすると決めた際に、エヴァンゲリオン初号機のカラーをオプティマスプライムに落とし込んだときに「多分この部分がオレンジ色になるな」、「緑色になるな」というところは、双方の形を比較しながら色を決めてこだわって彩色をしております。

――彩色のこだわりに関しては、ビークルモードとロボットモードで制約などはありましたか? 例えば各モードで見えている部分が共通している箇所の色決めなど。

開発担当者:面白いことに、この商品ではビークルモードの表面、見える部分があまりロボットモードの時に出てこない変形の構造になってます。

 そのため、ビークルモードでベストな色合いだったり、ロボットモードでベストな時の色合いというのをそれぞれ自由に考えることができました。

 一方でビークルモードの時に見えているNERVマークとオートボットのマークは、ロボットモードの時にパネルは裏側を向いてしまって見えなくなってしまうので、ロボットモードのマーキングの要素として、胸に小さくオートボットのマークを今回つけさせてもらってマーキング要素を入れております。

ロボットモードでは胸部に小さなオートボットのマークが入っている

――最後にユーザーへのメッセージをお願いいたします

開発担当者:今回、トランスフォーマーファンの方も、エヴァンゲリオンファンの方も手に取ってもらえるよう、こだわって作っております。どちらのファンの方にも、これをきっかけに「トランスフォーマー」、「エヴァンゲリオン」両方に興味を持ってもらえたら幸いです。

 ぜひお手に取っていただいて、「ここはトランスフォーマーから取ってきた要素なんだ」、「この配色はエヴァンゲリオン初号機のこれを参考にしたのか」とそれぞれの特徴や魅力を楽しめる商品になるよう開発を進めておりますので、期待してお待ちいただければと思っております。

――ありがとうございました。