レビュー
コトブキヤ「ロキシー・ミグルディア」1/8スケールフィギュア レビュー
「無職転生」ルーデウスの最高傑作が劇中再現の脱衣ギミック&色付きで降臨
2022年9月15日 00:00
- ジャンル:フィギュア
- 開発・発売元:コトブキヤ
- 価格:18,700円(税込)
- 発売日:2022年8月
- サイズ:全高約245mm
「小説化になろう」発のビッグタイトル「無職転生 ~異世界行ったら本気だす~」から、メインヒロインのひとり、ロキシー・ミグルディア」のフィギュアが登場だ! 実はこの商品、作品中に主人公ルーデウスが、土魔法を使って制作したフィギュアを、そのまま再現したものなのだ。もちろん、オリジナルと違って彩色はされているものの、劇中そのままの最強ギミックは健在で、正直「ホントに作りやがった!」と驚愕せざるを得ない技術力。もう、コトブキヤさんの、水王級魔法が炸裂した感じ! でもこれ、未来世界に行ったら、ロストテクノロジーとなって、再現できないんじゃないだろうか。
……とそれはさておき、今回は、ロキシーファンが心底望んだこのフィギュアを、ノーマル状態だけでなく、「あの」状態をコトブキヤショップ購入限定特典「恥ずかしがり顔パーツ」を使って紹介するぞ!
「無職転生 ~異世界行ったら本気だす~」&「ロキシー・ミグルディア」って?
まずは恒例の作品&キャラ紹介から。
「無職転生 ~異世界行ったら本気だす~」は、家理不尽な孫の手氏によるライトノベルで、2021年1にアニメ化されて、大絶賛された作品だ。ネタバレを含まないように、内容をアニメ版レベルまでで紹介すると、現代日本で引きこもり生活を送っていた中年男が、とある事件をきっかけに異世界で剣士と魔術師の息子として転生。最初はとまどうものの、両親にバレないよう独学で魔術を勉強し、この世界では珍しい無詠唱での魔法発動ができるだけでなく、魔力量もかなりのものになる。んで、結局、両親にバレてしまい、魔術の家庭教師として呼ばれたのが、このロキシーとなる。
なんか、かいつまみすぎて、ただの「異世界転生しておれTUEEE」ものに聞こえるかもしれない。でも、本当は正義感溢れる青年だった主人公がイジメから引きこもり、両親が死んでも気にならないような最低な人間が、転生したことでふたたび真っ当な人間として生きられるようになっていくのが、いいんですよね。
とはいえ攻撃はエゲつない泥魔法メインだし、ある意味女癖も悪いので、何を持って真っ当か問われるとゴメンなさいである。
そして、このルーデウスを、立ち直らせたのが本作のメインヒロインのひとり「ロキシー・ミグルディア」なのだ。というのも、ルーデウスは魔法の力こそすごかったものの、転生前の記憶から家の敷地内から出られないというトラウマがあった。でも、ロキシーは、ルーデウスに魔法を教えただけでなく、家の「外へ」連れ出し克服させてくれたのだ。
だから、ルーデウスはロキシーを神とした「ロキシー教」を信奉し、御神体としてロキシーの使用済みパンツを崇めているのだ。
さて、そんな風に主人公に傾倒されるロキシーだが、見た目はロリ系魔法少女枠に思えるかもしれない。しかし、実は彼女はミグルド族という魔族の女性であり、外見こそ14歳程度にしか見えないが、初登場時で34歳という、れっきとした成人女性なのだ。ミグルド族は長寿の一族で、120歳くらいまで見た目がこのままという特性がある。つまり、ロキシーは「合法ロリ」と「熟女マニア」の二つを満足させる属性を持ち合わせているのだ!
とはいえ、あくまでこれは設定上のことであり、キャラクター的には、魔法力の強いドジっ子枠であることには変わりない。そしてほかの2人のヒロインを差し置いて、スピンオフ的なコミック「無職転生~ロキシーだって本気です~」が出ているところを見ると、一番人気のヒロインなのかも。
ということで、まずはロキシーの凛々しいポーズをご覧あれ。
パッケージ開封の儀
さて恒例のパッケージ開封の儀だ。今回のフィギュアは横に長い製品だが、あくまで杖などを含めた横長サイズなので、パッケージ自体は通常の同じ長方形のボックスだ。正面からは、ロキシー先生のご尊顔を拝謁できる通常仕様。ボックスが茶色いのは、ルーデウスの「泥」イメージに影響だろうか。基本的にロキシーは水魔法を得意としているので、青いパッケージを想像していたが、まあマントカラーと合わせただけかもしれないので、それはそれでよし。パッケージには、いろいろな角度からのロキシーや帽子を着脱した場合の顔などが見られるのが嬉しい。側面には魔法陣的なものも描かれているが、どの魔法陣かはわからなかった。
パッケージの中には、ロキシー本体のほか、杖や帽子、ツインテール、タオルパーツ、展示ベース、予備の頭部が入っている。また、背景として映えそうな厚紙も嬉しい。なお、冒頭でもお話ししたように、今回はコトブキヤショップ購入限定特典「恥ずかしがり顔パーツ」もある。頭部の予備には「恥ずかしがり顔パーツ」を取り付けて、交換できる用にした。顔部分の取り外しで塗装を傷める心配がないので安心だ。
バトルでも頼りになるロキシー(ノーマル版)の勇姿を見よ!
まずはノーマル版ともいえる、ポーズから見ていこう。ポージングとしてはルーデウスが制作したフュギュアのポーズそのままですが、おそらくそのポーズはルーデウスに見せた水聖級魔術「豪雷積層雲(キュムロニンバス)」を放ったシーンをイメージしたものだろう。とにかく、ドジっ子ではなく、杖を振りかざすカッコいい時のロキシーを堪能できるのだ。頭の造形としては、帽子を外している状態だと「アホ毛」がしっかりと立っている。
また、目の彩色はかなり細かい。目への光の入り方は幾重にもなっており、すごくリアルで、凛々しくて、惚れ惚れする。口をへの字にしているのもかわいい。髪の毛は、光の加減で緑色に見えることもあるという設定だが、彩色は素直にブルー。というかバイオレットな感じ。おさげの造形も、かなり細かいし、風に靡く感じもいい。指はかなり華奢な感じに見えるのと、透き通るような肌の色がナイス!
服の造形としては、スカートがいい。黒いレザー風の質感で再現しており、とてもエロティックだ。これは黒いハイソックスにもいえることで、黒と白とのコントラストが素晴らしい。そして、リアルな皺が寄っていることで、ローブの質感がハンパない。歴戦の冒険者という感じはないが、使い込まれた感が数々の修羅場をくぐってきたことを感じさせる。杖の造形もリアルで、魔法石が輝いて見えることだろう。
ザノバ垂涎の造形が今ここに降臨!
さあ、みんな。ここからが、このフィギュアの本領発揮だ。正直なところ、造形師が織りなす精緻なディテールと、素晴らしい彩色があれば、どのフィギュアもそれなりのクオリティで発売するのは難しくないかもしれない。しかし、このルーデウスモデルでは、なんと魔法を放つポーズから、服装を取り外すと、胸をタオルで隠した恥じらいのあるポーズに早変わりするのだ。しかも、手のパーツを差し替えるわけでもなく、服を外すだけで、そもそもそこにあったのが当然と言わんばかりにデーン! と現れる。
服を外してからやることとしては、前後につけるタオルパーツをはめ込むことだ。この時、左手で胸の辺りを隠しているが、実は黒子を隠そうとしているとかいないとか、失敗して見えてしまっていることろがロキシーらしくてかわいいんだよね。なお、この下着バージョンも、おまけ的な感じではなく、ディテールも彩色もきっちりしている。ある意味で、完全にふたつのフィギュアを手に入れたようなものだろう。これはとても嬉しい!
なお、特典の「恥ずかしがり顔パーツ」を持っている人は、こちらに差し替えるとよりリアルさが増すだろう。だが、ルーデウスモデルでは、あくまでも元の顔が「恥ずかしがっているようにも見える」というのがポイントなので、そこは原作に忠実か、造形美をとるかで選択するのもいいだろう。
ということで、このロキシーは、あまりフィギュアを購入しない僕でも、思わず買ってしまっほど魅力的なギミックと最高の造形だった。ほかのヒロインは、ルーデウスは、同様のギミックどころかフィギュアすら作っていないが、コトブキヤさんのセンスで、このような作品がこれからも発売されることを期待したい。ということで、最後は一般的な視点で見たカッコいいロキシーの決めポーズと、子供時代のルーデウス視点で見たロキシーのセクシーポーズで締めくくろう。なお、アニメ版では、マスター(師匠)なシーンも多いので、正直なところ女性にはおすすめしないので、要注意です!
©理不尽な孫の手/MFブックス/「無職転生」製作委員会