レビュー

「フレームアームズ・ガール マガツキ 崩天」レビュー

重厚な鎧姿など変幻自在のスタイルを顕現

 最初は素体となる「マガツキ」くノ一モードを紹介していこう。

 装甲パーツのない露出度の高い素体となっており、丸みのあるボディライン造形にこだわりが感じられる。一方で小手のような和風の装甲もあり、元となった「フレームアームズ マガツキ」のテイストを素体状態でも表現されている。

 また、アーマーがない分可動域がわかりやすく、可愛らしいポージングが映えるものとなっている。

【「マガツキ」くノ一モード】
くノ一らしいデザイン
頭部は大きなリボンに額当てで可愛らしくも凛々しい雰囲気
胸元は着物のようなデザイン。水転写デカールで縫い目でよりリアリティあるものに
肌の質感は半光沢で柔らかい雰囲気となっている
足のアーマーは細身のシルエット。前面にはクリアパーツが存在感を放つ
膝上には結び目があり、女の子らしさを取り入れている
背中は細かいパーツの組み合わせで色分けされ、メカらしい衣装もうかがえる
お尻は塗装済みパーツとなっており、かなり刺激的な見た目となっている
ポーズも台座なしの状態でもしっかりと立たせることができる
ドヤ顔が可愛らしい
後ろに手を回すこともでき、恥ずかしがる表現も
少し自信ありな優雅な足運びも細かく調整できる
寝そべった姿勢
女の子座りも可能

 次はアーマーを装着した「マガツキ 崩天」を見ていこう。

 こちらはアーマーの増加によって鎧武者のような重量感が増え、くのいちモードからがらりと印象が変わる。大型の武装「キョウテン」、ライフル型「オオトリ」、背部フレームに収まった「テンカイ」、「サツガ」と圧巻のボリュームとなっている。

 また、肩も陣羽織のようなアーマーや頭部の兜飾りで威厳たっぷりな雰囲気でまさに武将的なデザインが筆者のツボにはまった。さらに、背後に伸びる帯のフレキシブルな可動で、重々しい鎧姿の中で肩、脚部のブースターで高速移動する際の躍動感を表現することができるのも嬉しい。

 水転写デカールで絢爛豪華で“私を見ろ”と言わんばかりの鮮やかさも必見だ。

【「マガツキ 崩天」】
アーマー、武装が追加され、重厚感溢れるデザインに
両肩の大袖のようなブースター、胸部もアーマーが追加されボリュームアップ
三日月型の兜飾りが武将のような雰囲気を放つ
陣羽織のように垂れるアーマーは可動する。なお、この個体だけの問題なのか、右肩背面のアーマーが取れやすくなっていた
前垂れは水転写デカールで存在感を放つ
帯は金色の目立つ色合いで情報量が増している
大型の「キョウテン」はアタッチメントパーツを使用して保持力を確保
足には装甲とブースターが追加。袴のような広がりを見せるデザインとなっている
お腹部分もアーマーで覆われ、脇、サイドにもアーマーが追加されている
「テンカイ」、「サツガ」を収納した背部フレームは4本の刀を収める独特のデザイン

 ポージングも巨大な武器を振るうダイナミックなアクションが楽しめる。重々しい鎧姿だが、肩、足のブースターに加え、帯の可動によって風を切って突撃する迫力あるアクションにも説得力が増す。

 また、「テンカイ」、「サツガ」にはクリアパーツのエフェクト刀身もあり、奥義炸裂といったインパクトのあるシーン表現も楽しめる。

ブースターで一気に敵陣に切り込む
本来砲撃武器の「キョウテン」で殴り込み
弓のような「キョウテン」の「拡散射撃形態」で雑兵を蹴散らす。口元もマスクで覆えばまさに猛将
大太刀型「テンカイ」を手に、脇差型の「サツガ」を付けた「オオトリ」を構えて接近戦
片膝立ちのポーズも可能
エフェクト刀身で剣戟も迫力あるものに
マスクをつけた状態でも叫び顔の口元がしっかりと見える
アタッチメントパーツを使用することで足裏に「テンカイ」、「サツガ」を装着したアクションも可能
マスクパーツ単体で付け外すポーズもできる

 また、肩アーマーのパーツをアタッチメントや各部パーツの差し替えで「マガツキ」状態にすることもできる。

【「マガツキ」】
帯や肩のパーツ、脚部のブースターが外されている

 その他にもパーツの組み替えによってオリジナルの形態を作れるのも魅力だ。「マガツキ」本体には接続口が多数設けられ、ブースターやアーマーの位置を変えるだけで違ったシルエットにすることができる。

 シンプルな軽装状態やブースターで強化した徒手空拳主体のスタイルなど作り手によって様々な表現ができる。

少な目の武装で軽装状態
脚部のアーマーなどを組み替えですっきりとしたスタイル。ロングヘアで背面のボリュームもある

 「フレームアームズ・ガール マガツキ 崩天」を触ってみて、鎧武者以外にもくノ一モードなど様々な姿を表現できる幅広さに満足度の高いものだった。

 重厚感あるアーマーと武装、そして帯のなど和風デザインに惹かれたが、「フレームアームズ」の元デザインを取り込みつつ、美少女プラモデルらしい柔らかさや布的な表現がロボットにはない魅力が引き出されている。

 また、アーマーパーツの組み替えで自由度のあるデザインの変化が楽しめ、バリエーションキットだけに終わらない想像力を掻き立てられるキットだ。

 別売りのカスタムパーツを使わなくても、作り手によってオリジナルの「マガツキ」を表現できるので手に取って試してほしい。