「1/450 伝説巨神イデオン アニメカラーver.」レビュー

「1/450 伝説巨神イデオン アニメカラーver.」

　ソロ星（ロゴ・ダウ）にあるとされる伝説の無限エネルギー「イデ」をめぐる人類とバッフ・クランの戦いを描いた『伝説巨神イデオン』は、テレビ放送から40年以上が経った現在も根強い人気を持つ作品です。物語の中核を担う巨大人型メカ「イデオン」はアニメ放送時から様々なスケールのプラモデルが青島文化教材社より発売されてきました。2022年11月には同社から完全新規造形となる令和版イデオンが発売となりました。今回の記事では、その最新キットとして2024年10月に発売する「1/450 伝説巨神イデオン アニメカラーver.」を素組みレビューで紹介します。

第6文明人の手によって建造された全高105mの巨大人型メカ

　今回紹介する「1/450 伝説巨神イデオン アニメカラーver.」はテレビアニメ、『伝説巨神イデオン』に登場する巨大人型メカです。ソロ星第一発掘現場で発見された本メカは地球人の手により復元、改修が行われた後、人類とバッフ・クランとの戦争で重要なキーとなります。イデオンはソロ星の先住民「第6文明人」の手で造られ、全高105mにもおよぶ巨体はソル・アンバー、ソル・バニア、ソル・コンバーという3機のメカの合体によって構成されています。

　イデオンは全身に武装を施しており、全身に配置されたミサイルをはじめ、腰部にあるグレンキャノンなど多数の武装を装備しています。また、第6文明人がイデオンに装備させた装備としてイデオンソードや波動ガンなど人類にはない強大な破壊力を持つ武器が装備されています。

『伝説巨神イデオン』の令和最新キットがアオシマから登場

青島文化教材社「ACKS」シリーズにて発売された令和最新版イデオン

　『伝説巨神イデオン』のプラモデルはアニメ公開当初の1980年より青島文化教材社が各種キットを精力的に発売してきました。そして令和の世となった2022年に青島文化教材社「ACKS」ブランドとして完全新規造形の「1/450 伝説巨神イデオン」が発売されました。本キットは現代の技術を使用した決定版イデオンとして話題となりました。

　そんな「1/450 伝説巨神イデオン」がアニメカラーver.として2024年10月に発売予定となっています。「ACKS」ブランドの本キットは色分け成型済のスナップキットモデルとなっており、変形合体をオミットしてプロポーションを重視し、各部自由度の高い可動域で多彩なポージングが可能なキットなっています。

　本キットでは、通常版でグレーだった一部フレームパーツにレッドのパーツを使用することでアニメカラーを忠実に再現しています。差分をわかりやすくするよう、本稿の制作工程ではグレーのフレームパーツを使用していますが、実際の組み立ての際にはレッドのフレームパーツを使用してください。

アニメカラーver.では色分け成型済のスナップキットでアニメの「イデオン」の姿を忠実に再現できる

スナップフィットで色分けも設定どおりの決定版イデオンキット

　それではキットを組み立てます。本キットは色分け成型済みスナップフィットプラモデルとなっているため、組み立てるだけで設定どおりの配色を楽しむことができます。最初はキットを構成するランナーから見ていきます。「1/450 伝説巨神イデオン アニメカラーver.」は2022年に同社から発売された「1/450 伝説巨神イデオン」から成型色が変更となり、一部追加ランナーが同梱されたキットとなっています。

Aランナー

Bランナー

Cランナー

Dランナー

Eランナー

Eランナー（グレー）

Fランナー

Fランナー（グレー）

Gランナー

Hランナー

Iランナー

J、Kランナー

Lランナー

Mランナー

Nランナー

Oランナー

Oランナー（ブルー）

Pランナー

Qランナー。F、P、Q、PCランナーは同一形状のものが複数枚付属します。

ポリパーツ

バイザー形状が3種類から選択可能な頭部パーツ

　頭部パーツは交換用バイザーパーツを含め全10パーツにて構成されており、バイザーは3種類から選択可能となっています。また、交換用バイザーパーツは頭部の組み立て後も交換可能となっています。

組み立て前の頭部パーツ。全10パーツにて構成されています。

組み立てが完了した頭部パーツ。

バイザーパーツはマスクパーツを取り外すことで交換可能です。

細かい色分けもパーツ分割によって再現した胴体パーツ

　胴体パーツはこれまでのプラモデルでは塗装による色分けとなりそうな箇所もパーツ分割による色分けとなっています。脇のフレームカラーは通常版でグレーだった箇所がアニメカラーver.では赤色となります。腹部パーツは波動ガン使用時にパーツを差し替える構造となっています。

パーツ状態での胴体パーツ。全60パーツにて構成されています。

組み立て後の剛体パーツ。

脇のフレームカラーはアニメカラーver.では赤、腰のダクト部のみグレーとなります。

スイング機構により幅広いポージングが可能となった腰部パーツ

　腰部パーツは脚部パーツの可動域を最大限に活用するため、股関節にスイング機構を有しています。ドーム部のグレンキャノンは展開ギミックが搭載されています。

組み立て前の腰部パーツ。全38パーツにて構成されています。

組み立てが完了した腰部パーツ。内部フレームはアニメカラーver.では赤いパーツを使用します。

4種類の形状から選択可能なハンドパーツが付属する腕部

　本キットの腕部パーツには握り手、波動ガン持ち手、平手、表情のある平手が付属します。通常版で灰色だった肩部の一部パーツがアニメカラーver.では赤色となります。

パーツ状態での腕部パーツ。全59パーツにて構成されています

組み立てが完了した腕部パーツ。肩部のグレーはアニメカラーver.では赤いパーツを使用します。交換用手首パーツは4種類から選択可能です。

つま先形状が特徴的な足部パーツ

　足部パーツはつま先形状が特徴的なデザインとなっていますが本キットでは唯一合わせ目が目立ってしまう箇所となっています。パーツ数は全12パーツとなっており、左右共通形状となっています。

組み立て前の足部。全12パーツにて構成されています。

つま先部は左右分割のため、中央に合わせ目が発生してしまいます。

膝関節が2重関節で可動域を確保する脚部パーツ

　本キットの膝関節は2重関節となっているため、大きな可動域を確保することに成功しています。また、内側のフレームはアニメカラーver.では赤色のパーツを使用します。パーツ数は全30パーツにて構成されており左右対称形状となっています。

パーツ状態での脚部パーツ。全30パーツにて構成されています。

アニメカラーver.で赤いパーツを使用するのは脹脛内側と脛にある脚部フレームです。

　これにてイデオン本体を構成するパーツは全て完成です。ひとまず一体化してイデオン本体を完成させます。

一体化前のイデオン。頭部、肩部の接続はボールジョイント、その他は軸による接続となっています。

一体化が完了したイデオン。全高240mmの迫力ある仕上がりです。