レビュー

「30MS SIS-H00 セスティエ[カラーC]」レビュー

シリーズ最大級の長身ボディ!別売りの「オプションパーツセット17・18」も使ってみた

【30MS SIS-H00 セスティエ[カラーC]】
開発・発売元:BANDAI SPIRITS
発売日:2025年5月24日
価格:2,750円
ジャンル:プラモデル
サイズ:全高約155mm(頭頂高)

 BANDAI SPIRITSのガールズプラモデル「30 MINUTES SISTERS(30MS)」の最新アイテム「30MS SIS-H00 セスティエ[カラーC]」が5月24日に発売される。30MSシリーズとしては最大級の全高約155mmという長身かつグラマラスなシスターで、アームドモードも比較的シンプルな動かして楽しめるキットとなっている。

「30MS SIS-H00 セスティエ[カラーC]」。5月24日発売。価格は2,750円。なお本稿では一部の写真に別売りの「アクションベース6」、「アクションベース7」を使用している

 ヘアスタイルはロング+ツインテールというこれまた新しいスタイルで、ボリュームのあるおさげの位置を変えることでシルエットが変わる特徴を持っている。素体としても魅力的なシスターのキットをBANDAI SPIRITSより事前に提供いただいたので、そのレビューをお届けしていこう。

長身でグラマラスな新規設計の素体を備えたシスター。シンプルなスタイルが、身体的な魅力を引き立てる

 SIS-H00 セスティエは人なつこくておしゃべりなシスター。アクティブな性格で、普段から気の向くまま、奔放に行動している。頑丈かつ身体能力が高く、力仕事から戦闘まで何でも快く引き受けてくれる、という設定が30MS公式Xにて明かされている。設定やルックスから見た筆者の印象は、年上のお姉さんというよりは明るくて姉御肌な友達というイメージで、格好良さと可愛さを併せ持った魅力がある。武装はハンドガンと大型ナイフのみで、装備させるとミリタリー的なイメージが際立つ。デザイン担当は島田フミカネ氏で、イメージキャラクターは犬とのことだ。

「30MS SIS-H00 セスティエ[カラーC]」パッケージ

 アームドモードは頭部のカチューシャと武器のみなので、パーツは全体的に少なめな印象を受ける。素体の構造は従来のシリーズと一部同じものも見られるが、体躯に合わせて手足や胴体などがわずかに大型化されている。

Aパーツ、Bパーツ(ホワイト)
Bパーツ(ブラック)、Cパーツ
Dパーツ、Eパーツ
Fパーツ、FP-G1パーツ、FP-G2パーツ、FP-G3パーツ、FP-G4パーツ
HP-S1・2・3・4・5パーツ

 組み立ては頭部から。フェイスパーツは3種類で、カラーCの褐色の肌にエメラルドグリーンの瞳が鮮やかだ。トレードマークのロングツインテールは、おさげの部分にボリュームがあり、左右をまとめるとロングヘアにも見えるデザインとなっている。

フェイスパーツは通常、驚き、笑顔の3種類。笑顔は口内が別パーツだ
ヘアスタイルパーツの組み立て。フェイスパーツにもみあげを取り付けるタイプ
おさげの部分は左右で計8パーツを使用し、付け根のボールジョイントで可動する
おさげを組み立てて後頭部に取り付ける。かなりボリュームのあるロングツインテールに
前髪は2パーツの構造
それぞれを組み付けて、頭頂部にスペーサーをはめ込んで頭部が完成。なおこの胸部は撮影のために仮に組んだもの

 胴体はやはりバストの大きさが目立つ。肌を露出していない状態ながら、その大きさをアピールするバストパーツは3パーツを使って表現している。未塗装でもその形が分かるストライプのモールドにも注目。股関節のパーツは本アイテムに先駆けて発売された「オプションパーツセット17(エイダーコスチューム)[カラーA]」で採用された新設計のもので、腹部内の付け根がわずかに可動するようになっている。

胴体の組み立て。胸部内のジョイントは従来通りの構造だが、襟のパーツも内蔵する
バストパーツの組み立て。中央部を左右のパーツで挟み込む
胸部にバストと首のパーツを取り付ける
腹部の組み立て。股関節のジョイントは上の部分が新規の構造
ジョイントを取り付ける。股関節は上部の構造によりわずかに可動する
背中側を組み立てて、腹部に取り付ける
脚の付け根を取り付ける。中身はハイレグのスタイルだ
前後からパンツを取り付けて、左右からブロックで固定
胸部と腹部を取り付けて胴体が完成

 四肢も体躯に合わせて長めに設計されていて、腕は上腕、前腕とも長く、さらに上腕にはリングともう一つ別のパーツを挟み込んで、長さをわずかに延長している。脚部も腰の幅に合わせて太く長い設計で、リングは使わず、ニーソックスの折り目のような形状のパーツを採用している。サイズが違うようにも見えるが、手脚ともジョイント部分の太さは同じなので、他のシリーズの手脚やカスタマイズパーツも違和感なく取り付けられる設計だ。

腕の組み立て。上腕にはリングとともにグレーの飾りパーツを取り付ける
肘のジョイントを組み立てて、前腕を取り付ける。前腕は2パーツ構造で従来のシリーズより長めだ
ハンドパーツは3種類
ハンドパーツを取り付けて右腕が完成
左腕も同様に組み立てる
脚部の組み立ては脛から。下側の飾りは半固定で可動する構造
ブーツを組み立てて、脛に取り付ける
大腿部下側と膝関節を組み立ててて膝下を取り付ける
大腿部の上側を組み立てて取り付け、右脚が完成
左脚も同様に組み立てる
各部位を取り付け、脚部の飾りを取り付ければセスティエノーマルモードが完成
バックショット。ロングツインテールは左右をまとめるとロングヘア風のシルエットになる
SIS-A00 ルルチェ(全高約140mm)との比較。身長だけでなく体格も異なっている
左からセスティエ、リシェッタ(フリージアウエア/全高約145mm)、ルルチェ。色々な部分を比べてみてほしい

「30MS セスティエ」完成!長身のプロポーションにカスタマイズが映える

 各パーツを取り付ければセスティエのノーマルモードが完成。といってもアームドモードはカチューシャと武器のみなので、引き続き紹介していこう。カチューシャはちょっと特殊な形のデザインで、モチーフの犬をイメージしている。武器はハンドガンと大型のナイフで、後者はグリップを回転させることで尻尾のように腰に装着することができるようになっている。

 それぞれを装備したアームドモードは武器のスタイルや犬のキャラクター性などから、近接戦闘を得意とする特殊部隊のような雰囲気がある。「30 MINUTES MISSIONS」シリーズの武器もよく似合い、その体躯により比較的大きめの武器を持たせることも難しくない。

カチューシャを組み立てる
武器の組み立て。ハンドガンは無可動、ナイフはグリップ部分が可動する
カチューシャを取り付けてアームドモードが完成。武器は専用の持ち手を使って装備する
ハンドガンとナイフを両方使えばCQC(近接戦闘)風のポーズも決まる
ナイフはグリップを稼働させることで、腰に装備が可能だ
「30MM 1/144 アルト用オプションウェポン1」のスナイパーライフルを装備させたポーズ。アームドモードもほぼ素体の状態なのでポーズを決めやすい
ロングツインテールを開いた様子。シルエットが大きく変わる。フェイスパーツの驚き顔は、こういう日常っぽいシーンを作ってみると似合う
付属のジョイント付きリングを使えば、30MSシリーズの武装も装着が可能だ

 今回はアームドモードのパーツが少ないので、セスティエと同時発売の「30MS オプションパーツセット18(サージェントコスチューム)[カラーC]」と、発売中の「オプションパーツセット17(エイダーコスチューム)[カラーA]」を使ってカスタマイズをしてみた。この2アイテムはセスティエ体型のフォーマットで設計されていて、パーツ自体も一部は共通のものを使っているので、セスティエの体型にベストマッチする。カラーAのエイダーコスチュームも、セスティエ本体やサージェントコスチュームのパーツを組み合わせて使えば違和感なくカスタマイズすることができるはず。特殊部隊のステルススーツのようなサージェントコスチュームと、ナースを思わせるエイダーコスチューム、ヘアスタイルがともにツインテールなのは、開発者の好みが反映されているのかもしれない。

「30MS オプションパーツセット18(サージェントコスチューム)[カラーC]」。5月24日発売。価格は1,650円。この他にリングや首など複数のパーツが付属する
サージェントコスチュームを装備したセスティエ。黒が多いことにより、特殊部隊的なイメージが強まる。ツインテールはセスティエのそれより細めだ
バストパーツだけを交換すればこんな感じに。もちろん従来のシリーズのバストパーツも取り付けられる
「30MS オプションパーツセット17(エイダーコスチューム)[カラーA]」。4月26日発売。価格は1,650円。サージェントコスチューム同様、写真の他にも複数のパーツが付属
エイダーコスチュームを装備したナーススタイルのセスティエ。こちらはカラーAなので、色が異なるバストや腰部はサージェントコスチュームのパーツを使用している

 30MSの新たなプロポーションを開拓し、筆者を含む30MSファンのフェティシズムを刺激するシスターとして完成したセスティエ。アームドモードのパーツが少ないぶん、完成後は純粋にアクションフィギュアとして動かすことも楽しいシスターでもあった。

 シンプルな分、カスタマイズのし甲斐もあり、従来のオプションパーツももちろん使えるが、身体が全体的に大きいので、手足など一部のパーツはバランスをよく考えてチョイスしたい。それぞれのパーツを部分的に使うなど、ちょっと工夫をするとその姿はグッと引き立つものとなるはず。またアンバランスな体型が好みに合うことがあるかもしれないので、色々試してみていただきたい。