レビュー

「30MS リシェッタ(フリージアウエア)[カラーA]」レビュー

30MSの初代シスター「リシェッタ」がデザイン一新!新ギミックも備えて登場!

【30MS リシェッタ(フリージアウエア)[カラーA]】

開発・発売元:BANDAI SPIRITS

発売日:2024年11月30日

価格:2,750円

ジャンル:プラモデル

サイズ:全高約145mm

 BANDAI SPIRITSは「30 MINUTES SISTERS(30MS)」シリーズの最新アイテム「30MS リシェッタ(フリージアウエア)[カラーA]」を11月30日に一般店頭にて発売した。

「30MS リシェッタ(フリージアウエア)[カラーA]」。11月30日発売。価格は2,750円

 同社が展開するガールズプラモデルの人気シリーズとして、今年3年目を迎える30MSシリーズ。その初代シスター「SIS-G00 リシェッタ」がデザインを一新して発売されることとなった。発売から3年、さらに進化を遂げた技術を導入し、最新のフォーマットで設計さたリシェッタで、プロポーションや可動、カスタマイズ性なども大幅に向上している。本稿ではそのレビューをお届けしよう。

リシェッタのデザインをまるごと一新。より魅力的なシスターとして生まれ変わった
2021年8月に発売した「30MS SIS-G00 リシェッタ[カラーA]」

グラマラスで人間らしくなった素体の「ノーマルモード」。足裏の3mmジョイントにも注目

 BANDAI SPIRITSがガンプラや「30MMINUTES MISSIONS」などで培った技術を導入し、作りやすさと可愛らしさ、カスタマイズ性を備えたガールズプラモデル30MSシリーズ。その記念すべき第1弾シスターとして、2021年8月28日に発売されたリシェッタ。ブラックとイエローをメインカラーとした素体は鮮やかで、カチューシャや尻尾、クロー型の武器などにより、ネコ系キャラの可愛さとワイルドさを併せ持ったシスターとして人気を誇った。[カラーA]は肌の色で、わずかに赤みのある標準的な肌色となっている。

「30MS リシェッタ(フリージアウエア)[カラーA]」パッケージ

 今回「フリージアウエア」として新たにデザインさたリシェッタは、ネコ系の意匠やカラーはそのままに、素体や装備を大幅にリニューアル。30MSで特徴的だったメカニカルな脚部が人間のような生足&ソックス風となり、全体のプロポーションも大きく変わっている。

Aパーツ
Bパーツ
Cパーツ、Dパーツ
Eパーツ、Fパーツ
FP-K1パーツ、FP-K2パーツ、FP-K3パーツ、FP-K5パーツ、HP-P1パーツ、リード線

 設計の進化は頭部からすぐに感じることができる。近年のシリーズやオプションパーツなどで採用された別パーツとなった開いた口の表現や、ヘアパーツのシャープな造形などにより、頭部全体の精度が高まっているように思えた。

頭部の組み立て。フェイスパーツ3種のうち、口が開いたものは2種で、口の中は別パーツとなっている
ちょっとわかりにくいが、左の顔も口角が上がった笑顔で、口元をスミ入れすると印象も変わるはず
髪の毛8パーツ。髪の先端は尖っているので注意
後ろ髪は3パーツで構成
後ろ髪と前髪を取り付けて頭部が完成

 胴体は腰の内部構造が大きく変わっている。これまで脚の付け根となる股関節の左右のジョイントを中央の支柱に対し片側(後方)から2本を差し込んでいたため、一方の脚を大きめに動かすと内部で外れてしまうことがあったのだが、このキットでは前後からジョイントを差し込む形となり、今回のレビュー中に動かしていて外れることはなかった。また、股関節の支柱が内部で固定されたため、堅牢さが上がった一方で腰が可動しなくなっている。

胴体の組み立ては胸部から。内部ジョイントの構造は従来通り
バストパーツ、首パーツをそれぞれ組み立てて取り付ける
腹部の組み立て。これは内部の股関節で、腹部のパーツと繋がっている
腹部のパーツで挟み込むと、黄色のパーツが脇腹に露出する
腰のパーツを取り付けて胴体が完成

 手足で特徴的なのは、前述の通り脚部だ。初代リシェッタに限らず、シスター達の脚部は原則、付け根の太もも上部が生足、それより下がメカニカルな脚という構造だったがこのリシェッタはそれが逆になっている。生足スタイルとなったため、ジョイントがなくなってしまったが、ここをカスタマイズしたいときは、初代リシェッタやほかのシスターから脚を拝借して付け替えればいい。

 脚部の新しいギミックとして注目なのが、足裏に備わった折り畳み式の3mmジョイントだ。これがあることで、「アクションベース5」などの3mm穴のある台座などに立たせることが容易となった。

腕の組み立て。上腕に取り付けるリングは2個となった
前腕と手首のリングを取り付ける
手首は3種類
もう一方を組み立てて腕が完成
脚部の組み立て。スネと足首を組み立てる
足首の関節の組み立て
ソールの組み立て。中央に見えるのが折り畳み式の3mmジョイント
完成した足首をスネに取り付ける
ヒザ関節の組み立て。関節を組み立てて太もも下部に取り付ける
太もも上部の組み立て。股関節の付け根部分にはボールジョイントが入っている
もう一方の脚も組み立てて脚部が完成

 部位の全てが完成したら、組み付けることで素体である「ノーマルモード」が完成。初代リシェッタが手元にないので直接比較ができないのは申し訳ないのが、バストパーツの変更によりかなりグラマラスになったように感じられる。見どころはやはりその脚線美で、特にヒザの膝蓋骨(ヒザの皿の骨)が強調された造形で、これまで発売された「オプションボディパーツ」のレッグパーツとも造形が異なっていることもわかった。このヒザは二重関節ではないので、可動範囲はやや狭めで正座をすることなどはできない。

リシェッタ(フリージアウェア)ノーマルモードの完成。スポーツウェアのような雰囲気がある
バックショット。チラッと見える腰にはセクシーさもある
大きくなったバストパーツ
生足スタイルの脚線美も大きな魅力
オプションボディパーツの脚部とも造形は異なっている
全高は約145mmで初代と同じ。ちなみに右のルルチェは140mm

 そしてもう一つ、足裏の3mmジョイントだがこれが実に便利で、3mm穴のある台座があればポーズを気にせず立たせることができるのがとにかく便利だった。30MSシリーズに向いた「アクションベース7」には3mm穴はないが、自己責任で穴を開けてしまう手もあるだろう。現状でこのジョイントを活用できるオプションパーツは見あたらないが、工夫次第いろいろ表現できると思うので、今後のシリーズでも定番になっていくことにも期待したい。

足裏のジョイントはかかと側から起こすと出てくる
別売りの「アクションベース5」には3mm穴があり、ジョイントを差し込むことで片足立ちも容易になる
豊かな可動範囲を活かしたポージングもしやすくなる