特別企画
小さなプラモを「シタデルカラー」で塗ろう! ガンダムアーティファクト編
2025年5月21日 00:00
- 【使用したシタデルカラー】
- 13色 7,940円
ゲームズワークショップが製造する、シタデルカラーという塗料がある。水性エマルジョン系塗料で、水で薄められ、下地を覆う隠蔽力も比較的高い。「ベースカラー」、「レイヤーカラー」、「シェイドカラー」、「コントラストカラー」と大別されるうち、ベースカラーは高い隠蔽力と暗目の色で、そこに彩度が高いレイヤーカラーを塗り重ねることで色鮮やかな彩色が可能となっている。今回はシタデルカラーを使い、「ガンダムアーティファクト」シリーズのモデルを塗装する。
シタデルカラーがポテンシャルを発揮するのは、細かい造形があるミニチュアはもちろん、小さなプラモデルなどだ。8月に発売予定の「ガンダム スペリオルディファイン」にも活用できるだろう。
丸ベースに固定するとゲームのコマを思わせる足場に
「ガンダムアーティファクト」はその造形の細かさ、精巧さが特徴だが、直立させておくと揺れに弱い側面がある。
これに加えて筆者はミニチュアらしさを出そうと足場も表現するため、円形のベースに瞬間接着剤で固定するようにしている。こうすると専用の足場が作られたフィギュアのようで、特別感が生まれる。接地面積が不安定なモデルを固定することで安定感も生まれるため、直径40mm程度の丸ベースをいくつか購入しておくとよい。例えばゲームズワークショップ製40mm丸ベースは5個で700円だ。他にも使いおわった食品の瓶のふたなどを使う手もある。
丸ベースに固定すれば、塗装時にベースを持つことで塗りたてのモデル表面に触ることが少なくなる。こういった場合の便利さも重視して、筆者は「ガンダムアーティファクト」の他にもベースのない食玩を塗装するときに丸ベースに貼り付けている。
「塗り重ね」がミニチュアペイントのキモ
シタデルカラーは暗い色から明るい色へ塗り重ねることを主眼に置いている。そのため、ベースカラーの濃い色は隠蔽力が高く、明るい色のレイヤーカラーは隠蔽力こそ高くないものの発色がいい。赤、青、緑など、同系統の色をベースカラーからレイヤーカラーまで揃えておくことで、彩り豊かなカラーリングのプラモデルを完成させられる。
では実際に塗ってみよう。筆者はまずベースカラーを全て塗りきってから、必要な箇所にレイヤーカラーを塗り重ねている。
ベースカラーを先に全部塗ると、どこに明るい色を塗ればいいか分かりやすい。今回はシタデルカラーの塗り方として多くのユーザーが使う「エッジハイライト」を意識してレイヤーカラーを塗ってみよう。メタリック感やイラスト的な主線、重厚感を表現するエッジを暗い色にする手法とは異なり、造形の角や端に明るい色を塗ることで、黒めの色から光り輝く様子を表現するのに向いている。
ミニチュアでは足場も作り、戦場に立っている姿を表現することが多い。筆者の場合、最後まで塗装したのちにシタデルカラーの「テクニカル」で足場をデコレーションしている。今回は泥や土を表現する「スターランド・マッド」を盛り付けて土を表現する。
これで塗装は終了だ。場合によってはベースのふちを塗ることもあるが、好みやこだわりで色を変えるとよいだろう。ここまでにかかった時間は撮影を入れて4時間、撮影を抜いて2時間ほど。道具と水を扱える場所さえあればすぐに、いつでも始められる塗料なので、ぜひ多くの人に触れてみてほしい。小さなプラモデルやミニチュアほど効果を発揮しやすい、面白い塗料と塗装方法といえる。
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