特別企画
大きなパーツをしっかり支える関節の渋み、「VSMS 1/100 ゲートシオンマーク3 リッタージェット・破烈の人形 (ホークヘッド)」プレビュー
2025年8月8日 00:00
- 【VSMS 1/100 破烈の人形 (ホークヘッド)】
- 11月発売予定
- 価格:11,550円
「VSMS 1/100 ゲートシオンマーク3 リッタージェット・破烈の人形 (ホークヘッド)」は、ボークスがインジェクションプラキットで永野護氏の「ファイブスター物語」の「ゴティックメード(GTM)」を表現する「VOLKS SUPER MODELING SERIES(VSMS)」の第2弾となる。この「ダルマス」こと「破烈の人形」は9月20日から予約開始、11月に発送予定。価格は11,550円。
GTMは肘や膝に「ツインスイング・オートドライブ」と呼ばれるレールに沿ってスライドし、ねじることもできる関節機構を持ち、肘と膝が大きく膨らみ、手が長いという、標準的な人間のバランスとは異なる独特のシルエットを持つ。VSMSは永野氏の繊細で美しいデザインだけでなく、“動き”も表現できる。「VSMS 破烈の人形」はシリーズ第1弾の「VSMS 1/100 ダッカス・ザ・ブラックナイト」と劇中でも対決するシーンがあり、2つを並べることで、劇中の名シーンを再現できる。
本商品は8月17日までボークス秋葉原ホビー天国2で開催されている「ボークス F.S.S.シリーズ展 in 秋葉原ホビー天国2 2025夏」で試作品の組み立てモデルや、ランナーが展示されている。会場で開発者に話を聞くことができたので、そのこだわりを紹介したい。
半透明装甲を想像させる成型色の透明感など見所たっぷり!
「VSMS 破烈の人形」の大きな特徴は上半身の大きなパーツである。後ろに長く伸びた頭部と髪の毛のように伸びるスタビライザー。背中の軸射フライヤーと両腕のフライヤーのため、「VSMS ダッカス」に比べ上半身の重量が増している。このため腰部の関節の渋みや、股関節など関節の強度には時間をかけて調整を行っていった。
「VSMS 破烈の人形」は関節表現にも様々なチャレンジをしている。「VSMS ダッカス」は肘部分が別機構となっていたが、こちらでは肘と膝が同様の機構によるツインスイングとなっている。肘関節について、「VSMS ダッカス」の肘はサイズが小さいため膝と同様の機構は仕込めず、オーソドックスかつシンプルな機構の組み合わせによりツインスイング可動を創意工夫で再現していた。「VSMS 破烈の人形」は膝と同様の機構を搭載できたが、特徴的なデザインのため実現は困難だったという。
また、腰部の蛇腹関節の設計が「VSMS ダッカス」とは異なる。1つ1つ節で分かれているだけでなく、前面が装甲に覆われている。装甲は蛇腹を2つ分覆っているような箇所があり、このパーツ設計が難しかった。動かしても装甲が干渉しない設計で、蛇腹の自由度を持たせつつ、デザインを重視したバランスを実現したとのことだ。
「VSMS」は関節強度を持たせるためにフレームにABSを使い、装甲部分に繊細な表現ができるPSを使用している。異なる素材を接着するためボークスは「フローセメント」という接着剤を開発した。「VSMS 破烈の人形」ではではABS製フロントスカート基部とPS製スカートの接着などでフローセメントの特性が発揮されるとのこと。ちなみに腰部フレーム前面を覆う透明な装甲は、可動部は接着されていない。最下段部分など可動しないところのみ接着する設計になっている。
また、「VSMS 破烈の人形」は塗装が映える商品でもあるという。細かい線や、塗り分けが必要になる部分などデザイン的にも色分けが細かい部分がある。製品は成型色での色分けはされているが、塗装でメリハリをつけることが楽しいデザインとなっているとのことだ。装甲は成型色で半透明の描写をきちんと表現しているので、部分塗装が効果的な設計と言える。ダッカスとの質感の違いも楽しんでほしいとのことだ。
ちなみに頭部は設定画と劇中デザインの2種が付属している。「破烈の人形」にはさらに「シープヘッド」と呼ばれる羊の角のように後部の装甲が曲線を描くデザインもあり、こちらの立体化にも期待したい。
「破烈の人形」は設定上は“モーフィング変形”というパーツそのものの形を変える変形が可能だが、こちらの再現は難しい。ただ、「VSMS 破烈の人形」は背中の翼状の装甲や、腰の後ろの装甲なども動くので、「飛行形態はどうなるのか」といった想像を刺激する要素は盛り込まれているという。ガット・ブロウ(武器)にエネルギーを流し込み発生するプラズマで敵の装甲を電磁崩壊させる「ディストーション・ブレード・ブロウ」をエフェクトパーツで再現しているところにも注目だ。
会場展示に関しては「これだけボリュームのあるデザインでもしっかりとポージングが楽しめる可動と、それを支える渋みに注目してほしい」とのこと。ランナーでも繊細なデザインや、半透明の成型色、ABSとPSが生むマテリアル感など見所が多い。ぜひ会場で確認してほしい。
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創作造形(C)造形村/ボークス





















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