特集
スケールモデル初心者でも安心!タミヤ「1/48 メッサーシュミット Bf109 G-6」作例【夏休み特集】
全塗装+ほぼ素組みで飛行機モデル制作のイロハを紹介
2025年8月14日 00:00
- 【1/48 メッサーシュミット Bf109 G-6】
- 発売元:タミヤ
- 価格:4,070円
- 発売日:2018年2月17日
- ジャンル:プラモデル
- サイズ:全長188mm、全幅207mm
模型という趣味で最もメジャーなものは、アニメのロボットやキャラクターを立体化したキャラクターモデルではないでしょうか。昨今のキャラクターモデルは接着剤や塗装が不要なものも増え、模型趣味の入り口として広く親しまれています。一方、「スケールモデル」というと、より本格的なプラモデルで難しいものという印象を受ける方も多いかもしれません。実際、制作が難しいスケールモデルも存在しますが、その多くは発売から時が経った古いキットであり、最近開発されたキットは比較的容易に組み立てられるものとなっています。
本記事では、スケールモデルの入門として「レシプロ飛行機」というジャンルに焦点を当てます。作例としてタミヤから2018年に発売された「1/48傑作機シリーズ メッサーシュミット Bf109 G-6」を用いて、機体の全塗装と小規模な改造で完成させる手順を紹介します。キャラクターモデルで塗装に慣れてきたので、これからスケールモデルに挑戦してみようという方や、スケールモデルの制作とはどんなものか知りたいという方に向けた内容となります。
お気に入りの機体を何度でも楽しめる飛行機モデルの魅力
プラモデルにおけるスケールモデルとは、船や車など実在する乗り物や機械を縮小した模型のジャンルです。中でも飛行機モデルにおいては、第二次世界大戦ごろまでに主に使用されたレシプロ機のキットと、それ以降に運用されているジェット機のキットに大きく分けられ、多彩な飛行機がプラモデル化されています。
飛行機モデルは国内外のさまざまなメーカーから発売されています。例えば、本記事で紹介する「Bf109 G-6」という機体の1/48スケールモデルは本記事で制作する「タミヤ」の他にも国内では「ハセガワ」や「プラッツ」、国外に目を向けるとチェコ共和国の「エデュアルド」、韓国の「アカデミー」、ロシアの「ズベズダ」など、さまざまなメーカーから発売されています。
同じ機体でもメーカーごとに表現方法や組み立て方が異なるので、お気に入りの機体の組み立てを何度も楽しむことができるのです。また、機体のマーキングや塗装は各部隊によって異なったものが採用されているため、作るたびに違った表現を楽しむことができます。
スケールモデルは1960年代に発売されたキットがいまだに現役で販売されていることもあり、難易度が高いキットが模型店の棚に並んでいるのは事実です。しかし、近年開発されたキットはパーツ分割の見直しや専用マスキングシートの付属などにより、格段に敷居が低いものとなっています。本記事では、タミヤから2018年に発売されたプラモデル「1/48 メッサーシュミット Bf109 G-6」を通じて、現代版飛行機モデルの仕上げ方について紹介します。
「1/48 メッサーシュミット Bf109 G-6」を基本的な組み立て方で仕上げる
ここからは実際にキットを組み立てながら、飛行機モデルの組み立てにおける基本的な流れを紹介していきます。筆者がこのキットを選んだ理由は、Bf109シリーズが好きであること、そして1/48スケールならではのしっかりとしたサイズ感があることです。その中でも、2018年発売と比較的新しいタミヤ製の本キットを選択しました。今回は大きな改造は行なわず、塗装もシンプルに仕上げていきます。
飛行機モデルはコックピットから制作する
飛行機モデルとキャラクターモデルにおける大きな違いとして、塗装を行ないつつ組み立てを進めていくという点が挙げられます。とりわけ、飛行機モデルはコックピットなど機体内部を塗装した後に機体外装を組み立てます。そのため、最初は機体内部色で塗装するパーツを選定して先にパーツを切り離します。
また、飛行機モデルは塗装持ち手を取り付ける余裕がないパーツも多くあるため、そういったパーツはランナーの一部を残したまま切り離します。その他、まとめて塗装できるパーツについては組み立てを行なった後に塗装します。
一方、コックピット色と同じ配色で塗装する外装内側にはエジェクターピンの跡がはっきりと確認できるため、瞬間カラーパテで穴埋めします。
塗料は他社の塗装図も参考に選定
機体内部色で塗装するパーツの準備が完了したら、最初の塗装です。本作例の塗装は基本塗装に油性アクリル塗料(通称:ラッカー塗料)、部分塗装にエナメル塗料を使用しました。
なお、塗装を行なうにあたり、説明書を確認するとタミヤ製キットの塗装指示は、すべてタミヤカラーで記載されています。タミヤカラーによる塗装指示に従ってもいいのですが、今回の作例では筆者の使い慣れた油性アクリル塗料を使用して塗装を行ないます。しかし、ここで問題となるのは、各色にどの塗料を使用すればいいのかという点です。今回の作例ではインターネット上で他社の同一機体の塗装指示を参考として配色を決定しました。
以上のことから、コックピット色にはGSIクレオスのMr.カラー「RLM66 ブラックグレー」を、エンジンルームや脚庫内にはGSIクレオスのMr.カラー「RLM02 グレー」を使用し、エンジンなどはGSIクレオスのMr.カラー「セミグロスブラック」で基本塗装を行ない、部分塗装にはエナメル塗料を使用しました。
一部パーツについては合わせ目消しを実施
機体内部の塗装が完了した後に組み立てを行ないました。飛行機モデルは必ずどこかに合わせ目消しを行なう箇所が発生します。本キットにおいては主翼、尾翼、胴体の一部に合わせ目が発生します。飛行機モデルの合わせ目消しは、流し込み接着剤を使用しました。
シートベルトは社外品に交換することで簡単にディテールアップ
本キットのコックピット内部にはパイロットフィギュアを乗せるか、シートベルトをデカールで再現できるようになっています。しかし、パイロットフィギュアの塗り分けには細かい箇所も多く難易度が高いです。また、デカールによるシートベルトは、三次曲面に貼るため破れたり、シワになったりするリスクがあります。そこで、社外品のシートベルトを使用して簡単にディテールアップをすることとしました。シートベルトにはファインモールド製シートベルト「1/48スケールプラスチックパーツ WWII ドイツ空軍機用シートベルト」を使用しました。なお、このシートベルトはABS製のため、接着には瞬間接着剤を使用して固定を行ないました。
機体の組み立てはマスキングテープを使用し、形状を保持しつつ組み立てる
先行塗装が完了した後に各部の組み立てを実施しました。接着には合わせ目消しの時と同様に、流し込み接着剤を使用して接着を行ないました。
胴体の貼り合わせ後は主翼の取り付けを行ないました。主翼を取り付ける際は、形状を保つため、接着後にマスキングテープで固定し、接着剤が乾燥するまでそのままにしておきました。
主翼固定後は主脚等を除く各種パーツを取り付ける
主翼固定後は機体外装色で塗装するパーツをすべて組み立てます。先に塗装したパーツはすべてマスキングしておきました。また、本キットにはクリアパーツをマスキングするための専用マスキングシートが付属しており、簡単に塗装できます。
なお、先行塗装した箇所のマスキングには、マスキングテープの他に練り消しを使用しました。
(C)TAMIYA,INC.ALL RIGHTS RESERVED.





































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