特集
【年末特集】待望の1/60スケール!「PG UNLEASHED 1/60 νガンダム」の衝撃に備え歴代νガンダムを振り返る
ガンプラの進化は伊達じゃない!
2025年12月29日 00:00
- 【PG UNLEASHED 1/60 νガンダム】
- 2026年1月31日 発売予定
- 価格:66,000円
2025年もいよいよ終わりに近づきました。ここ数年弊誌で主にガンプラを担当させていただいている筆者も、もっともっとガンプラの魅力をお伝えできればと思いますので来年もよろしくお願いいたします!
さて、年が明ければ「PG UNLEASHED 1/60 νガンダム」の発売が目前に迫って来ることになります!νガンダムとしては初の1/60スケールでのキット化であり、それがPG UNLEASHEDというPG(パーフェクトグレード)のさらに上位グレードでの登場がアナウンスされ、その商品構成の密度の高さと驚きの価格設定にガンプラファンは期待に胸を膨らませているのではないでしょうか。今回の年末特集では、「PG UNLEASHED 1/60 νガンダム」の発売に向けて、「νガンダム」を立体化してきた歴代ガンプラについて年代順に紹介したいと思います。
νガンダムは有名すぎるモビルスーツですが、ここでざっくりと紹介しておきましょう。この機体が登場するのは映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』で、この作品は、ライバルであるアムロ・レイとシャア・アズナブルの最後の戦いを描いています。地球にしがみつく人々を粛正しようとするシャアと、それを阻止しようとするアムロが激突します。
シャアは小惑星アクシズを地球へ落として寒冷化させ、人が住めなくする作戦を敢行します。アムロは自ら設計に携わった「RX-93 νガンダム」で出撃しますが、そのνガンダムはロールアウト目前でシャアからもたらされた「サイコフレーム」を採用する仕様変更が行われました。そしてアムロはシャアとの激闘の末、地球へ落下するアクシズをνガンダムで押し返そうとします。
モビルスーツで小惑星を押し返すなど到底無理にしか思えなかったところ、アムロのνガンダムとシャアのサザビーのサイコフレームが共振し、人々の意思を集めてオーバーロードすることで人知を超える能力を発揮します。そしてアクシズは進路変更し地球へ落ちることなく離れていきました。
一年戦争時に登場したモビルスーツは、戦局を左右するほどの存在となった兵器です。アムロが最初に搭乗した「RX-78-2 ガンダム」やカミーユ・ビダンの「RX-178 ガンダムMk-II」と「MSZ-006 Zガンダム」、ジュドー・アーシタの「MSZ-010 ZZガンダム」と進化を続け、再びアムロの手によって「RX-93 νガンダム」が誕生することになります。
その戦歴からフラッグシップ・モビルスーツとなったガンダム・シリーズは続々と派生機や後継機が作られ進化を遂げていきましたが、ある意味スタンダードなモビルスーツの機体性能をハイスペックにしていく方向性でした。νガンダムは過去の戦闘の中で驚異的な性能を見せつけられたビットやファンネルといった遠隔操作できるサイコミュ兵器を「フィン・ファンネル」という形で装備するまでに至ったのです。
今回の特別企画では「PG UNLEASHED 1/60 νガンダム」発売を目前に控えたこの時期に、過去発売されたキットを歴史順に見ていくことでその進化がどういったものだったかを確認してみたいと思います。
【誕生】初キット化、フィン・ファンネル装備など進化が止まらない!
- 1/144 νガンダム
発売日:1987年12月
価格:880円
https://bandai-hobby.net/item/01_4438/ - 1/144 νガンダム(ファンネル付)
発売日:1988年7月
価格:1,100円
https://bandai-hobby.net/item/01_4441/ - 1/100 νガンダム(ファンネル付)
発売日:1988年10月
価格:2,750円
https://bandai-hobby.net/item/01_4445/
1980年に初登場したガンプラ(ガンダムのプラモデル)はとてつもない大ヒットとなり、それから45年後の現在でもガンダムグッズの筆頭として認知されている存在です。初期のガンプラといえばガンダムならホワイト、ザクならレッドやグリーンなどキャラクターに合わせた1色のパーツで構成されている商品でした。
『機動戦士Zガンダム』や『機動戦士ガンダムZZ』といったガンダムの続編が公開されると共にガンプラは進化を遂げ、複数カラーのランナーを用いることで塗装しなくても設定に近いカラーリングのモビルスーツを組み立てる楽しさを感じられるようになっていきました。1984年の時点で1枚のランナーに4色で成形する「イロプラ」はすでに実用化されています。
劇場映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』は1988年3月12日に公開されましたが、その前年の1987年12月に「1/144 νガンダム」が先行して発売されたことになります。すさまじい速度で技術革新が進むガンプラは、接着剤を使わず組み立てられる「スナップフィット」を導入しつつある時代でもあり、さらに感動したのを覚えています。
劇場公開前に主役機が手元にあるというのは一ファンとしても嬉しい状況でした。スナップフィットはまだまだ試験段階で、接着剤は使わないものの各所にビスによる固定方法が用いられていました。これもスナップフィット全面採用への序曲だったことになります。
しかし、このキットにはνガンダム最大の特徴である「フィン・ファンネル」がありませんでした。これは劇場公開前だったこともありその存在が秘密だったから……と記憶しています。そして劇場公開後の1988年7月についにフィン・ファンネル装備型が発売されました! 4基の畳まれた状態と2基の可動するフィン・ファンネルの全てが板状のパーツを介して合体できる仕様をこの時点で実現していました。
さらに、ほんの3カ月後である1988年10月に究極仕様である「1/100 νガンダム(ファンネル付)」が発売されました! いくつかのアニメ作品に登場するキャラクターを高級プラキット化する「フルアクション・シリーズ」に属するキットで、破格の仕様(と、当時の1/60スケールに匹敵する価格)でリリースされているプラモデルでした。
パッケージアートも今なお語り継がれるほどかっこよくダイキャストによる金属パーツや簡易的なフレーム構造、指の可動、追従可動する部位、6本全部が展開可動できる仕様のフィン・ファンネルが付属します。大型の機体であることからその存在感も大きく、ガンプラの進化を体感しながら筆者もワクワクして組んで遊び倒したものです。
この時期のνガンダムのキットは今では「旧キット」の扱いになるでしょうが、ガンプラ誕生からMGやHG、そしてRGへ繋がる技術革新の根元に位置するキットが登場したことで【誕生】と銘打ってみましたがいかがだったでしょうか。今に繋がる技術が多様に生まれ出ていた時代だったと思います。
【熟成】MG/HG/RG化による可動とディテールを徹底的に追求!
- MG RX-93 νガンダム(ニューガンダム)
発売日:2000年12月
価格:5,500円
https://bandai-hobby.net/item/01_887/ - HGUC 1/144 RX-93 νガンダム
発売日:2008年3月
価格:2,970円
https://bandai-hobby.net/item/01_1675/ - MG 1/100 νガンダム Ver.ka
発売日:2012年12月
価格:8,140円
https://bandai-hobby.net/item/01_1798/ - RG 1/144 νガンダム
発売日:2019年8月
価格:4,950円
https://bandai-hobby.net/item/01_2343/
劇場版『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』終了後、続くOVAシリーズや劇場版『機動戦士ガンダムF91』を経てガンプラは新たにグレード展開を始めます。今では当たり前となっていますが、HG/MG/PG/RGといったスケールや規模に合わせたグレード展開が始まったのは1995年の「MG 1/100 RX-78 ガンダム」からでした。これは、培った技術とチャレンジを一気に放出するかのように、ガンプラの新世代が始まった瞬間でした。
まずはMGからの展開でしたので、νガンダムもMGでの登場となりました。MG版が登場したのが2000年12月でしたからMGとしても技術がさらに向上していたころでした。もちろん内部メカフレームの再現、メッシュパイプによるディテールの追求、より細かなカラー分けを実現していました。
コックピットとそのハッチの展開は当然のように実現し、フィン・ファンネルも設定どおりのカラーリングや変形方法、お互いのツメによるドッキング機構を備えていました。なにより「1/100 νガンダム(ファンネル付)」を踏襲する形でビスでの固定や腰部と脛部にダイキャストのパーツがあったこともトピックの一つです。
そして、MG版の8年後にコレクションしやすいHG版が登場します。HGUCの初登場は1999年の「HGUC 1/144 RX-77 ガンキャノン」でしたから、νガンダムはHGとしてもさらに熟成が進んだ仕様でキット化されたことになります。
1/144スケールでもカラーリングはほぼ設定どおりを実現!各関節部は丁寧にプラパーツでカバーされたり、いくつかのパーツは1パーツ化されて組みやすさに貢献したりと誰もが手軽に組めるキットになったのが印象的でした。フィン・ファンネルのカラーもほぼ再現、変形・ドッキング機構も完備しています。
MG版の決定版ともいえるカトキハジメ氏のブランド“Ver.Ka”シリーズとして「MG 1/100 νガンダム Ver.ka」がMG版から実に12年後の2012年12月に登場しました。実質MG版のバージョンアップ版ともいえるこのキットはVer.Kaブランドの極められた設計技術によって各部のディテールの情報量や可動性能がすさまじいことになっています。
Ver.Ka版では全身にサイコフレームを採用しているユニコーンガンダムとのつながりを踏まえて、機体各所にサイコフレームを配置しています。「発動モード」時には装甲をパージしてそれが露出している状態を再現可能としています。全ての指が繊細に可動する「エモーション・マニピュレーターSP」の採用、フィン・ファンネルはツメではなく多数の接続部を持った棒状のパーツになり、好みの位置でそれぞれがドッキングさせられるなど意欲的なキットになっています。
2022年には福岡にある「GUNDAM BASE SIDE-F」の限定アイテムとして「MG 1/100 GUNDAM SIDE-F限定 RX-93 νガンダム Ver.Ka (サイコフレーム発動イメージカラー)」が登場。アクシズを押し返す際のサイコフレーム発動シーンをイメージした限定カラーになっているキットです。仕様としてはVer.Ka版ですが、鮮やかなグリーンがかった成形色とアムロのパーソナルマークを模したディスプレイベースがラメ入りになっており劇中の状態を再現しています。
MG版がVer.Ka版によって最新技術を投入されましたが、1/144スケールでは2019年にRG版が登場します。νガンダムは変形も合体もしないモビルスーツですが、その分全体のメカフレームを細かく組んでいくことで“実際にモビルスーツがあったら”を体験することができます。組み上がった各関節を可動させてみるとそれぞれのパーツが相互に効果を見せてくれる楽しいキットです。
メカフレームの表面に組まれる装甲類は「マルチリンク・ギミック」によって動かして連動可動する様子を楽しむことができます。カラーリングもRGおなじみの設定を超えた色数となり、リアリスティック・デカールでメカニカル感を強調し、その情報量の豊かさはまさに「伊達」ではありません。
フィン・ファンネルは基部に「アドヴァンスドMSジョイント」を採用しており、組み立てるだけでなめらかな変形機構を持つことになります。しかしながら1/144スケールの躯体にこれまでの可動性能が与えられるのか!と驚いたものです。組み上がった時の充実感もひとしおの素晴らしいキットです。
ここまで1/144スケールのHG(HGUC)版とRG版、1/100スケールでのMG版とMG Ver.Ka版とグレード展開を行い、約30年の間に【熟成】が進んだνガンダムのキットはいかがだったでしょうか。このあたりからガンプラに触れた方も多いのではないでしょうか。単純な比較はできませんがVer.ka版/RG版はその熟成度がすさまじくて最初の「1/144 νガンダム」や「1/100 νガンダム(ファンネル付)」からの進化具合が想像を絶するものがありました。
【飛躍】手軽に組めるEG化、そして究極のPG UNLEASHEDに到達!
- ENTRY GRADE 1/144 νガンダム
発売日:2022年4月
価格:1,100円
https://bandai-hobby.net/item/01_4082/ - オプションパーツセット ガンプラ 19 (フィン・ファンネル)
発売日:2026年1月
価格:1,650円 - PG UNLEASHED 1/60 νガンダム
発売日:2026年1月
価格:66,000円
https://bandai-hobby.net/item/01_6783/ - PG UNLEASHED 1/60 νガンダム用 LEDユニット
発売日:2026年1月
価格:15,400円
https://bandai-hobby.net/item/01_6784/
HG/MG/RGで熟成されたνガンダムのガンプラキットは二極化を果たすことになります。ガンプラ入門用に最適なEG(エントリーグレード)とその時点での最高峰の技術を盛り込んだPG UNLEASHED(パーフェクトグレード アンリーシュド)で展開されることになりました。
EGシリーズは簡単組立を実現し、ガンプラの入門に最適とされていますが実はこの45年積み重ねた技術をガンガン投入して実現されているキットです。簡単組立だからとはいえ形状やディテール、可動を妥協することなく組みやすさまで考慮されていることに驚きます。実際組んでみると奥底に45年積み重ねた魂を宿していることさえ実感できます。
このEG版にはフィン・ファンネルが付属していないのですが、2026年1月に「オプションパーツセット ガンプラ 19 (フィン・ファンネル)」が登場します!このパーツを組むことでフィン・ファンネル装備のEG版νガンダムが組み上がります。ちなみに、もう一組用意すればダブル・フィン・ファンネル装備状態を再現することもできます。
このEG版の対極にあるのがPG UNLEASHED版です。νガンダムがついに1/60スケールで登場します!ガンプラ45周年記念でもあるこのキットは現時点での技術を惜しみなく投入しており、最大級のパーツ数や金属パーツなどの異素材による質感の違い、緻密なパーツの形状と共にディテールや可動性能を追求しています。「νガンダムが実際にあったら」を自らの手で組むことで実感できる究極のキットになっています。
同時発売になる「PG UNLEASHED 1/60 νガンダム用 LEDユニット」でPG UNLEASHED版に電飾を組み込むことができます。モビルスーツとしてのセンサー系の発光表現はともかく、コクピット周辺に配置されたサイコフレームの発光(共振/オーバーロード状態)も実現できます。PG UNLEASHED版をさらに高みに近づけるためのLEDユニットはぜひとも導入したいオプションです。
そのランナー数なんと79枚!PG UNLEASHEDはやっぱり凄いキットだ……!
νガンダムの歴代ガンプラを振り返ってきましたがいかがだったでしょうか。νガンダムは変形も合体もないスタンダードなモビルスーツですが、内部構造や連動可動する装甲だったり、巨大なフィン・ファンネルをどう表現するか……を追求する進化を感じられたのではないでしょうか。
フィン・ファンネルは折り畳み機構やそれぞれの若干湾曲している接続方法など微妙なニュアンスをガンプラでどのように実現できるのか? といったチャレンジがたくさん詰まった部分でもあったわけですが、最新の「PG UNLEASHED 1/60 νガンダム」でも新たな取り組みがなされているようです。
というわけで、現在「PG UNLEASHED 1/60 νガンダム」のレビュー記事を絶賛執筆中です! ランナーだけで79枚、金属パーツ、各種シール、エッチングシール、LEDユニット(別売)など驚愕のパーツ群で構成されています。届いたサンプルを前に、究極のガンプラであることを実感しております。
このキットはぜひとも『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』を観ながら組んでほしいと思います。劇中序盤にはνガンダムの開発風景や納品時の映像も出てきますから、キットで表現されたメカフレームのディテールと映像をじっくり比較しながら組んでいくのも楽しいと思います。
それでは「PG UNLEASHED 1/60 νガンダム」のレビューを一刻も早くお届けできるように頑張りますので、公開を楽しみにお待ちいただければと思います。物量は圧倒的ですが、不思議と組みやすい印象もあります。νガンダムは伊達じゃない!
(C)創通・サンライズ













































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