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【静岡ホビーショー】マックスファクトリー、1/20スケールで「マクロスF」でのVF-25の"機首"を再現した巨大プラモデルを出展!

発売日・価格未定

 第59回静岡ホビーショーでは、グッドスマイルカンパニーとマックスファクトリーが共同でブースを出展していた。本稿ではマックスファクトリーのプラモデル「minimum factory VF-25 ノーズセレクション(仮)」を取り上げたい。これは「マクロスF」に登場した可変戦闘機「VF-25」の"機首のみ"を1/20スケールで再現したプラモデルだ。

機首のみを1/20スケールで再現したユニークなアイテムだ

 マックスファクトリーは1/20スケールのフィギュアプラモデルを自社のプラモデルブランド「PLAMAX」で展開しており、このフィギュアと同サイズの"バルキリー"として「PLAMAX minimum factory VF-1」をファイター形態、ガウォーク形態、それぞれに宇宙用の「ストライク/スーパー」パーツをつけたものでこれまで3種展開している。ガウォークに至っては、全長約570mm、全幅約620mm・全高約500mmという超ビックサイズである。

衝撃的な「PLAMAX minimum factory VF-1」。MAX渡辺氏が持つとその存在感の大きさがわかる。そしてVF-25や31はこれよりずっと大きいのである

 VF-1は可変戦闘機としては最も小さい。後継機である機体はさらに大きい。VF-1の用にプラモデル化すればそのサイズも価格もものすごいものになる。一方で「PLAMAX」は、「マクロスF」や「マクロスΔ」といった作品のキャラクターもフィギュア化しており、このフィギュアとバルキリーを絡めた情景を立体化したい。「それならば機体の機首だけ立体化してみれば?」というアイディアの元展開しようというのが「ノーズセレクション(仮)」シリーズなのだ。

 マックスファクトリーではこれまでもワンフェスなどで試作品を展示しており、筆者も取材している。今回は最新の試作品を見ることができ、開発のポイントを聞くことができた。今回感心させられたのはその"精度"である。機体、ランディングギア、そして別パーツであるコクピットすべてが非常に精密で、大サイズならではの迫力がある。ほかではあり得ない大サイズで「マクロスF」に登場する可変戦闘機「VF-25」の機首が再現されている。正直この雰囲気ならばこのまま発売しても欲しい、と思ってしまった。

 この試作品を作るためにいくつかのハードルがあった。まずは"この形”で固定すること自体が難しい。本モデルはランディングギア1本で巨大な機首を立たせている。機首だけのモデルだからこそのディスプレイだが、それこそ大きな機首の重みにランディングギアは耐えられないだろう。このため、ランディングギアは金属のシャフトが使用されており、これで固定ができている。この実際の金属を使用しているのが、カッコイイリアリティをもたらしている。

 そして意外にも立体化するのにあたり苦労したのが「コクピット周りの資料」だという。今回1/20スケールでのコクピットを表現するに当たって実は「コクピットブロックの全体の設定画」というのが存在しないのがわかったという。「VF-25」は劇中では機体はCG,コクピット描写は手書きの作画で描かれているが、例えばパイロットと機体を仲介する「EXギア」がコクピットにどう収納されているか細かい資料がない。

巨大な機首を立たせるために金属シャフトを使用。シリンダーから延びる金属パーツとして、実在感が高まるのも楽しい

 アニメではパイロットからの視点での計器類など、カットに合わせては細かく作画の設定はあるが、立体化をするための明確で詳細な全体の設定はなされなかったというのだ。そう言われてみるとVF-1にはかなり細かいコクピットの設定画があった記憶があるが、VF-25では見たことがないかもしれない。最も「1/20スケールでコクピットを再現しよう」という企画がなければ、設定されない要素かもしれないが。このため、これまでにない精度でのVF-25のコクピットを見ることができる。

 機首全体は設定画での情報を盛り込むが、この大サイズのための"余計な線は入れない"という方針とのこと。いわゆる"解像度が上がったことのアレンジ"は行なわず、劇中そのままの機首を再現する方向で開発を進めているとのこと。試作品を見ているだけでわくわくさせられる商品である。今後の情報はもちろんだが、何より発売が待ち遠しい。

実は明確な全体設定がないというコクピット。1/20で再現するからこそ必要な情報といえるかもしれない
ディテールをむやみに足すのではなく、設定を活かす方向とのこと。それでもこの大サイズはとても楽しい