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「ガンダムカンファレンス SPRING 2023」、「ガンダムメタバース」ついに10月スタート
自動翻訳やAIナビゲーター、ソニー協力によるガンプラスキャンなどが明らかに
2023年3月27日 18:07
- 【ガンダムカンファレンス SPRING 2023】
- 3月27日開催
バンダイナムコグループの横断プロジェクト「ガンダムプロジェクト」は、3月27日、オンラインで「ガンダムカンファレンス SPRING 2023」を開催した。このカンファレンスではチーフガンダムオフィサーを務める藤原孝史氏により、様々なプロジェクトの発表が行われた。
今回の発表のメインは「ガンダム」ファンを仮想空間で繋ぐ「ガンダムメタバースプロジェクト」の進捗。これまで発表されていたアイディアがより具体的な形として提示され、10月のスタートが明らかになった。さらにこのスタートに合わせたアニメ展開や、リアルイベント9開催なども発表された。発表内容をまとめていこう。
全世界のガンプラファンが交流、自動翻訳やAIサポートで楽しい空間を
今回のカンファレンスの大きな目玉は、「『ガンダムメタバースプロジェクト』の進捗」だ。「ガンダムメタバースプロジェクト」とは、このプロジェクトのテーマは「Conect With Fans」。バンダイナムコとファン、そしてファン同士を繋ぐことを目的としている。「ガンダムメタバースプロジェクト」は10月スタート予定だ。
「ガンダム」は、映像、音楽、ゲームなど様々なコンテンツがあるが、まずは「ガンプラ」を交流の輝点とし、3Dの仮想空間でガンプラを中心とした全世界での交流を実現するため、翻訳エンジンを開発中だという。そしてAIキャラクター「メロウ」にユーザーの嗜好や興味を把握させ、ナビゲーションを務めさせるべく、研究を重ねている。
また、ファンの作ったガンプラを写真だけでなく、3Dスキャンにより取り込む技術も進めている。スマホを使うことで作品を3Dスキャンできる技術を進めている。さらにソニーとの協力により、専用筐体を使ってさらに細かくデータを取り込み、メタバースに転送できるサービスも実現に向けて進めているとのことだ。これらのデータをどう使うかも考えている。
ガンダムに関するニュースを発信している「ガンダムナビアプリ」でもメタバースを利用できる。「ガンダムメタバース」は基本的にはPCから接続し様々なコンテンツを楽しむことを前提に開発している。「ガンダムナビアプリ」を使い、スマホやタブレットからもメタバースに接続できるようにしていくという。アニメ配信や、イベントでのチケットの取得などの機能拡張も予定している。
そして新たな施策として「ビルダーズノート」という、ガンプラファン向けの公式コミュニティーが発表された。これまでTwitterなどのSNSを介して行われていたコミュニティの“公式サービス”であり、自分の作品を投稿したり、ユーザー同士でコメントを寄せるなど交流を行っていく。こちらは一部のファンを招待し試験運用を行っているとのことだ。
藤原氏はこれらの発表をまとめた後、「『ガンダムメタバースプロジェクト』に完成はありません」と宣言した。このプロジェクトは常に改良と政調を繰り返し、ユーザーのよりよい空間に向け変化していく存在であるという。このため10月のオープン後は様々な感想や要望を寄せて欲しいという。
メタバーススタート時にはアニメとリアルイベントも!
今回のカンファレンスでは新たなプロジェクト「GUNDAM NEXT FUTURE ROAD TO 2025」も明らかになった。このプロジェクトに「ガンダムメタバースプロジェクト」は含まれるが、これに加え「映像展開」、「リアルイベント」が盛り込まれる。
映像展開では、4月より始まる「機動戦士ガンダム 水星の魔女 Season2」に向け、SNSでの「水星の魔女応援プロジェクト」をスタートする。公式でもSNSで使用できる素材などを提供していく。この詳細は今後明らかになるとのこと。
そして2023年に10周年を迎える「ガンダムビルド」シリーズは、10周年を記念した特別映像「ガンダムビルドメタバース」を制作する。こちらは2023年10月に公開予定。「ガンダムメタバースプロジェクト」と連動しており、さらにガンプラも連動する。
リアルイベントでは「GUNDAM NEXT FUTURE 2023 EAST/WEST/DIGITAL」が開催される。10月にEASTは新宿住友ビル 三角広場、WESTはグランフロント大阪 ナレッジプラザ、そして間をつないでガンダムメタバースで開催される。ガンダムメタバースではXRライブが開催されるという。今回のカンファレンスではEXILE MAKIDAIさんによる、XRスペシャルDJパフォーマンスを見ることができた。
3D空間でガンプラファンが全世界で交流する空間を作る。「ガンダムメタバースプロジェクト」は、新たなメタバースサービスとなる。バンダイナムコグループが「ガンダム」をキーワードにするこのコミュニティ空間がどのようなものになるか、まだ未知数だと言える。
しかし筆者は「実際に18mの動くガンダム」を実現させたガンダムというコンテンツに期待を持っている。ガンダムをキーワードに様々な分野の最新技術が集結し、世界に影響を与えるようなコンテンツを実現するその底力はプロジェクトが形になってはじめてその魅力も、説得力も生まれると思っている。実現した「ガンダムメタバースプロジェクト」が世界に“革新”をもたらすか、期待したい。
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