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タミヤ「1/24 GMA T.50」の魅力に迫る!エッチングパーツから覗くV型12気筒エンジンの興奮【#静岡ホビーショー】

【1/24 GMA T.50】

8月発売予定

価格:5500円

 タミヤブースで積極的にアピールしていた新製品の1つがプラモデル「1/24 GMA T.50」である。8月発売予定で、価格は5500円。

  GMAは、「ゴードン・マレー・オートモーティブ」の略。ゴードン・マレー氏はF1のブラバムとマクラーレンで5台のチャンピオンカーを生み出した自動車デザイナー。その後はロードカーデザイナーとして様々な車を手がけている。そのマレー氏の手によるスーパーカーが「T.50」なのだ。

F1のチャンピオンカーを手がけたゴードン・マレー氏によるスーパーカー「GMA T.50」の魅力を再現したプラモデル。

 T.50は公道を走ることを前提にしている。コクピットを中央に配し、左右に乗客が乗れる3人乗りの車にデザインされている。ボディは最先端の空気力学が取り入れられており、車両後部には巨大なファンが搭載されている。このファンとリアスポイラーによってダウンフォースを発生、従来のスーパーカーのようなリアウィングがない特徴的なフォルムを形成している。シャーシとボディパネルはカーボン製で徹底的な軽量化を目指し、V型12気筒エンジンによりパワフルな走行を可能にする。

 プラモデルはこの車の細部までを再現している。この車の大きな特徴を再現するため、リアバンパーのメッシュ部分にエッチングパーツを使用。エッチングパーツの細かく開けられた穴から内部のエンジンが透けて見える実車の雰囲気を再現している。エッチングパーツは通常、プラモデルに組み込むときは金属とプラスチックを接着するため瞬間接着剤を使用するが、このモデルではエッチングパーツを挟み込むパーツを用意し、通常のプラモデル用接着剤で組み立てられるようにしている。

特徴的なリアバンパーをエッチングパーツで再現、巨大なファンを引き立てる

 また、クリアパーツを使うことで広い視界を確保し、車内から外が見やすい実車の持つ機能性を再現している。F1の遺伝子を受け継ぐシャーシデザインも再現し、大きな特徴であるV型12気筒エンジンも再現している。このエンジンを実車では後部パネルを開くことで見ることができるが、プラモデルではパーツ差し替えで再現している。

 後部ハッチが開いた状態と閉じた状態のパーツを用意、これを交換することで開閉状態それぞれを再現できる。ヒンジを設けて開閉させることもできるが、1/24のプラモデルのヒンジでは実車とサイズが大きく違ってしまう。実車の雰囲気を活かすように差し替え式を選択したとのことだ。

後部ハッチのオープン状態をパーツ差し替えで表現
クリアパーツをふんだんに使うことで実車の優れたデザインを再現、組みやすさ、塗装のしやすさとともに無塗装でも見栄えする表現となっている

 このほか大きなスプリングも樹脂パーツで再現し、ランナーから切り離すと実際に指でたわめることができたり、パーツの細かい表現と、マテリアル感を大事にした設計になっているとのこと。エッチングパーツや、クリアパーツ、タイヤのゴムパーツなど様々なマテリアルを使うことで独特のリアリティを盛り込んでいるのだ。

 金属の差し色や、パイロットシートの鮮やかなオレンジなど、塗装することで大幅に質感は向上するが、パーツ分割と成型色による色分けで塗装しなくても実車の雰囲気を感じさせる形で組み上げられるところもセールスポイントだ。

 「1/24 GMA T.50」は、公道を走れる車でありながらF1カーの機構とポテンシャルを持つ スーパーカーを組み立てることでより深く知ることができるプラモデルである。発売されたら実際に組み立ててそのメカニズムをたっぷり堪能したくなった。

スプリングパーツは樹脂製だが、押し込むことでたわむ
特徴的なエンジンはディテールも非常に細かい
塗装することでリアルに仕上げられる
クリアパーツを通じて車内がはっきり見える