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「HG 1/100 YF-29 デュランダルバルキリー(早乙女アルト機)」は、差し替え変形だからできるバトロイドの力強さ、ポージングに注目!【#静岡ホビーショー】

【HG 1/100 YF-29 デュランダルバルキリー】

8月発売予定

価格:4,400円

 「第61回 静岡ホビーショー」でのBANDAI SPRITSの注目商品の1つが、「HG 1/100 YF-29 デュランダルバルキリー(早乙女アルト機)」である。本商品は8月発売予定、価格は4,400円。

 「HG 1/100 YF-29 デュランダルバルキリー(早乙女アルト機)」は、「HG 1/100 YF-19」に続く、「マクロス」の可変戦闘機「バルキリー」をモチーフとしたHGプラモデル第2弾となる。前作の開発ノウハウを活かし、あえてパーツを差し替えることで3段変形それぞれでのスタイルの追求と、間接の自由度を高くし、劇中のカッコイイポーズをとれる可動を両立させている。今回、開発者に会場で話を聞くことができた。

【HG 1/100 YF-29 デュランダルバルキリー】
「HG 1/100 YF-29 デュランダルバルキリー(早乙女アルト機)」。あえて差し替えパーツを用意することで、3形態それぞれのスタイリングと関節の自由度を追求し、様々なポーズをとらせることを可能とする
各形態は差し替え変形だが、ガウォーク専用パーツは存在しない。変形システムも練り込まれている

 デュランダルバルキリー(早乙女アルト機)は、「劇場版 マクロスF 恋離飛翼~サヨナラノツバサ~」に登場した機体。VF-25やVF-27といった「マクロスF」で登場した可変戦闘機と同じ、YF-24を母体として発展した機体なため、変形システムなども近いがこれまでの機体を凌駕する高性能機となっている。

 その性能を支えるのは、きわめて希少な「フォールドクォーツ」の超高純度のものを4カ所に配置した「フォールドウェーブシステム」により、エンジンの性能を限界近くまで引き出し、機体の強度を上げるエネルギー転換装甲を常時発動可能、慣性を一時的に蓄積することでパイロットを保護するISCの性能も高められている。フォールドクォーツの力を真に解放した場合はさらに機体性能が上がる。ペットネームの「デュランダル」は、4つの聖遺物を納めた聖剣デュランダルにちなんでいる。

 コンセプトとして「スーパーパックを標準装備した機体」となっており、細身のシルエットにもかかわらず、主翼部にもエンジンを搭載し、4つのエンジンを搭載、ファイタージでも展開することで様々な角度に砲撃できるビーム砲、多数のミサイルを搭載したミサイルポッド、ビームガンポッドを装備している。フォールドクォーツの希少性で量産は難しいが、「マクロスF」より未来の世界を描いた「マクロスΔ」でもこの機体は"最強の機体"と位置づけられている。

 「HG 1/100 YF-29 デュランダルバルキリー(早乙女アルト機)」はこの人気の高い機体を、差し替えパーツを盛り込むことでスタイリングと可動を両立させた立体物としている。YF-29はYF-19と異なり、番組にも使用された変形可能なCGモデルが存在しており、開発にはこのデータを基準としている。

【力強さのあるバトロイド】
肩部分など、力強さを感じさせるアレンジが行われている。引き出し関節でデザイン以上の可動域を確保し、勢いのあるポージングが可能に
開発中のスーパーパーツを装備した姿も
細身のボディに関節を仕込むのはかなり苦労したとのこと

 しかしやはり番組用のCGデータと、立体物では強度や部品の形などでもアレンジを加える部分が生じる。その上で「劇中のイメージ」を盛り込む形でスタイルの検証を行っているとのこと。具体的にはバトロイド形態を力強いシルエットにしている。データからのシルエットだと特に肩部分がスマートで細身のイメージがさらに強調されてしまう傾向もあったという。監修の河森正治氏と話し合いながらアレンジの方向性を決めていったとのこと。

 また開発がこだわったのは可動域。肩や股関節には引き出し関節を仕込み、ポージングの自由度を上げている。胸部にも3軸可動を盛り込むことでよりダイナミックなポーズをとることが可能となった。完全変形モデルはどうしても変形システムによりバトロイド形態の特に胴体の可動が制限されることがある。パーツを差し替えることで各形態を表現する本商品ならではのセールスポイントだ。

 また、"関節の強度"も注目ポイント。YF-29は大きなビームガンポッドを構える上、足がかなり長いため、手足の基部に負荷がかかりやすい。この負荷を支える構造も考えているという。

 「パーツ差し替え」でも注力がなされている。今回は「ガウォーク専用パーツ」を用意していない。3段変形は「ファイター用パーツ」、「バトロイド用パーツ」と共用部品の差し替えで表現できるように設計し、できるだけ各形態で余るパーツを出さないように設計したとのこと。本シリーズならではの差し替え変形(ショートカットチェンジ)もより練り込まれているとのことだ。

 もう1つ、「HG 1/100 YF-29 デュランダルバルキリー(早乙女アルト機)」では、完全変形を実現した「DX超合金 YF-29デュランダルバルキリー(早乙女アルト機)」を手がけたスタッフも開発に加わっており、本商品では河森氏以上に厳しい内部監修の元開発が進んだという。DX超合金版のファンも注目である。

 変形システムを積極的に遊ぶユーザーだけでなく、各形態でじっくり眺めたいというファンにはYF-29のディテールをさらに向上させるデカールも同時発売、より幅広いユーザースタイルにも対応している。

同時発売のでカールでディテールアップが可能
YF-21は差し替え変形にぴったりのモチーフといえる

 今回、「マクロスプラス」の「YF-19」から、第2弾では「マクロスF」の「YF-29」をモチーフをモチーフとしたことで、原作の"幅"のノウハウを得たという。手書きアニメでメカを動かし、各形態を表現していた「マクロスプラス」、CGモデルを基本として各場面での活躍を描いた「マクロスF」、それぞれの機体を手がけたことで、今後の他の作品へのアプローチの仕方が見えてきた。シリーズの今後の展開も大いに期待して欲しいと開発者は語った。

 そして第3弾としてアナウンスしているのが「YF-21」。「マクロスプラス」において「YF-19」と競い合うライバル機として欠かせない存在であるが、翼の形状そのものをCGのモーフィングのようにフレキシブルに姿を変えたり、手足を機体内に収納する変形システムで立体化するのが難しいモチーフといえるが、だからこそ"ショートカットチェンジ"の利点を活かせるという。大いに期待したいところだ。