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メディコスの「ベルセルク 1/7スケール ガッツ」固定ポーズならではのかっこよさを追求【#ワンフェス】
大砲発射のオリジナルポーズでフィギュア化!
2023年7月31日 10:46
- 【ワンダーフェスティバル2023[夏]】
- 開催期間:7月30日10時~17時
- 開催場所:幕張メッセ国際展示場1~8ホール
メディコス・エンタテインメントの新作フィギュアが「1/7スケール ガッツ」だ。発売日・価格未定。
本作のモチーフとなっているのはTVアニメ「ベルセルク」の主人公である黒い剣士・ガッツ。ガッツは物語でその生き様を深く掘り下げられる。物語は過去へも向かい、ガッツは装備に加え、その姿も大きく変えていく。フィギュアはアニメ第一話の壮絶な過去を匂わせる謎めいた剣士としての彼の姿を捉えている。
大柄で筋肉質で全身に傷がある獰猛な戦士。左腕と右目を失っており、左腕は鋼鉄の技手に変えられている。各部をガードしながらも動きやすさを重視した鎧に身を包み、投擲用の手裏剣や短剣などを仕込んだその装備は、戦士がいかに過酷な戦いを経験したかを物語る。短く逆立つ髪、噛みついてきそうな表情、太い首……。近寄りがたく、恐ろしい雰囲気を纏っている。
何より戦士を特徴付けるのはその剣だ。「それは、剣と言うには あまりにも大きすぎた。大きく、ぶ厚く、重く、そして、大雑把すぎた。それは正に鉄塊だった」という劇中の描写は作品を越えて広まった。従来のファンタジー作品の"常識"をひっくり返す巨大な剣「ドラゴンころし」は後に様々なオマージュを生み出す。フィギュアはその巨大な剣のインパクトを見事に表現している。
アニメ版第1話のガッツはその強力なインパクトで見るものを釘付けにする。彼はどこかへ向かう旅人だが、その行き先は明かされない。たった1人恐ろしい夜の森を歩く。そして絶えず魔物に狙われているのだ。彼の首筋に刻まれた何らかの印が森の死霊達を呼び寄せる。ガッツは群がる死霊をものともせずに撃退し、親切にしてくれた旅人の犠牲すら表情を曇らせず、朽ちた死霊達の残骸を踏みにじって森を進む。彼はどんな過去を持ち、その先には何が待ち構えているのか? 物語は大きな謎を提示して次の話へ続いていく。
「1/7スケール ガッツ」はそんな謎を提示するガッツの死霊を相手にして大暴れする姿を描写している。黒い剣士・ガッツは巨大な剣「ドラゴンころし」が大きな特徴だが、今回のフィギュアではあえて左腕の大砲にフォーカスしたポーズを取らせているという。フィギュアでは左腕の手のひらを正面に向けているが、この手は劇中同様下に折れ曲がり、左腕から発射される大砲の火花のエフェクトを取り付けられるという。アニメ劇中ではなかったポーズだが、大砲発射の瞬間をイメージしたオリジナルのポージングを追求したフィギュアになるとのことだ。
今回は無彩色の試作品だからこそその造型の細かさがはっきりわかる。各部を覆う鉄のプレートと、動きやすさを重視した革の鎧。原作者の三浦建太郎氏のこだわりが感じられる鎧のディテールがしっかりと描写され、その鎧が内包するガッツの肉体と、エネルギーがしっかり感じられる。特に凝っているのは布の表現だ。背中のマントと剣の柄部分の飾りはボロボロであるが動きを表現しており、樹脂製とは思えない曲線を描いている。原作の荒々しい描線を意識しての表現だという。
そして「ドラゴンころし」だ。ガッツ最大の特徴と言えるこの剣は刃の部分にも細かい傷が無数に入っている。刃の鋭さでは無く、その質量で叩き斬る剣の使い方をイメージさせると共に、ガッツが経てきた過酷な戦い、刃を頻繁には研がないガッツの性格など様々な情報が感じられる。力をかけた描写をされているのがわかる。
メディコス・エンタテインメントは、「ジョジョの奇妙な冒険」関連のフィギュアで大きくファンを増やしたメーカーだが、原作のキャラクター性をその繊細な表現力で忠実に、そしてファンが望むアレンジで表現しているからこそ多くのファンを獲得したと思う。「1/7スケール ガッツ」もファンを満足させるフィギュアになると強く感じた。
(C)三浦建太郎・スタジオ我画/白泉社