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メカ素体だから表現できる可動とポージング、「メガロマリア プリンシパル」は全く新しい美少女プラモデルだ!【#全日本模型ホビーショー】

【第61回 全日本模型ホビーショー】

開催期間:9月30日~10月1日(業者招待日:9月29日)

会場:東京ビックサイト(南1,2ホール)

入場料:1,200円(中学生以下:無料)

 コトブキヤが展開する新しい美少女プラモ"シリーズの「メガロマリア」はあえて"人間ではない"という面を強調することでこれまでとは異なるアプローチを可能としている。コトブキヤは今回「メガロマリア」の"可動"をアピールするため、第一弾である「プリンシパル」の体験コーナーを全日本模型ホビーショーで用意していた。

コトブキヤが展開する新しい美少女プラモ"シリーズの「メガロマリア」。第一弾である「プリンシパル」はメカならではの関節設計で、従来の美少女プラモデル以上の可動が可能に

 コトブキヤは「フレームアームズガール」、「メガミデバイス」でタンポ印刷のかわいらしい顔パーツをロボット風のボディにはめ込み、従来の"美少女メカ"の水準を大きく押し上げ、独自の人気を獲得した。その大きな流れは現在様々なメーカーで美少女メカプラモデルが発売されている一大ブームとなっている。

 その中でコトブキヤはさらなるアプローチで業界を牽引し続けている。プラモデルでありながら制服少女のかわいらしさと、ポージングの女の子らしさを追求する「創彩少女庭園」。ファンタジー方向の世界観を盛り込み、ケンタウルスや妖狐などメカとは異なる方向のキャラクター表現を可能とする「アルカナディア」と、ファンに新しい世界を次々と提示している。

 最新シリーズ「メガロマリア」の第一弾「プリンシパル」は股の付け根に円形のパーツ、背中には背骨のモールドと、女性型アンドロイドの様な姿をしている。イメージの中には「マリオネット」の意匠も込められているという。仮面のように見える硬質なフェイスパーツは、これまでのコトブキヤの美少女プラモデルとははっきり異なるキャラクター性だ。

 「メガロマリア」で追求するのは"可動"。あえて生身の人間風のデザインから外すことでより自由度の高い関節可動とポージングの自由度を追求している。ボール状の股の付け根、肩の引き出し関節、背中の背骨上のモールドとパーツ分割などは、生身の少女の姿を再現するフォーマットではできなかったものだ。

ホビーショー会場では体験コーナーが用意されていた
肩甲骨部分が大胆に回転する
腕を大きく前に突き出し胸元でクロスさせることも。鎖骨パーツが別なのでデザインとしての整合性は保たれてるように見える
お尻を上げるポーズも従来のプラモデルやアクションフィギュアでは難しかった

 さらに背中の尾てい骨部分のパーツを外すことで股の付け根部分がスライドし、お尻を上げたポーズなどより大胆な可動ができる。この関節により足を組んで座るポーズなども可能となるのだ。今回筆者が感心したのは肩関節。肩甲骨の内側が大胆に回転することで両手を前に突き出しクロスさせるポーズも可能となるのだが、鎖骨パーツは独立してるため、肩を引く出しても胸のシルエットは大きく変形しているように見えない。キャラクター性を大事にするコトブキヤらしいデザインだと感じた。

 プリンシパルは灰色がかった白の外装と、人工筋肉を思わせる黒、そしてポイントを際立たせるオレンジの3色が主に使われている。このデザイン、カラーリングにしたのは実は「合わせ目を意識させないため」だという。腿やスネなどプラモデルである以上どうしても左右のパーツを合わせる構造になるが、この時分割線が目立ちやすい。ならばこの分割線をパーツの構成に落とし込むことで逆に強調しようというのが発想だという。異なるマテリアルが使われているように見せる効果的な演出だ。

背中のロックを外すことで足の付け根を動かせる
合わせ目をデザインに落とし込んでいて気にならない設計に

 華奢な手足、女性型のシルエットは硬質なデザインでありながらきちんと"女の子"を感じさせる。実は関節の設計は「創彩少女庭園」の企画時にも提示されたのだが、デザインと可動の整合性がつかなかった。ならばデザインをメカにし、人と違うことを強調することでできる可動があるのではないか? というのが「メガロマリア」のスタートだったとのことだ。ちなみに男性型の「メフィスト」も今後発売予定だ。

 このほかプリンシパルで新しい要素として加えられているのが「眼球可動」。無機質な仮面のように見えるプリンシパルのフェイスだが、目の部分には瞳のモールドがあり、剣の柄の先端を裏側から差し込むことで眼球移動ができ目線が変更できる。これもこれまでのタンポ印刷の顔パーツではできなかった要素だ。

眼球移動。剣の柄で行える
他のシリーズと組み合わせて、可能性を大きく広げられる

 そしてコトブキヤならではのパーツ交換の楽しさだ。プリンシパルのフェイスパーツをタンポ印刷の女の子と交換するだけでフェイスパーツが"仮面"になる。頭部を髪の毛パーツと交換するとヘルメットに。頭部全体を交換するとサイボーグか、体にぴったりとしたボディアーマーを付けているような雰囲気になる。バイクと合わせるとサイバーパンクな雰囲気にも。これまでのユーザーのコレクションの可能性を広げる遊びも前提とした設計なのだ。

 そして今後の拡張性だ。「ルビーアイ」という素体と「エクスアーマーホワイトナース」は「看護婦ロボット」という、汎用性のあるプリンシパルとは全く異なる、職業をテーマにしたロボットデザインだ。実はこのコンセプトも「創彩少女庭園」で他の職業制服で全く違うイメージをというアイディアが元ネタとのこと。

 「創彩少女庭園」は"学校の政府機にこだわろう"とコンセプトが固まってきたので、職業を活かしたデザインというアイディアを「メガロマリア」では盛り込んでいく。「エクスアーマーホワイトナース」をあえてプリンシパルとミキシングするような遊びも考えられている。その他の素体も今後登場予定とのことで今後の展開に注目である。

「ルビーアイ」と「エクスアーマーホワイトナース」で「看護婦ロボット」に
男性型の「メフィスト」
今後のラインナップも発表