リステムネットワーク、フィギュア原材料の3Dプリンター用フィラメント開発製造に挑戦

　リステムネットワークは、植物などの再生可能な有機資源を原料とするバイオマスプラスチック（ポリ乳酸=PLA）を原材料とした、3Dプリンター用フィラメントの開発・製造に挑戦することを発表した。

　リステムネットワークは、埼玉県を中心に東京や群馬の取引先から排出される廃プラスチックや廃油、木くずなどを中間処理施設や再生処理施設へ運搬する産業廃棄物運搬事業会社。これまでは産業廃棄物を最適ルートで安全に運搬することにより、運搬・運送の分野で環境問題に取り組んできたというが、その一方で、将来の人口減少と社会全体のリサイクルへの意識の高まりによるゴミ減少から、運搬での地球温暖化ガス排出抑制だけではない、循環型社会により貢献できる新規事業への参入が大きな課題だったという。

　そこで、2022年4月のプラスチック資源循環促進法の施行により、プラスチックのリサイクル資材の使用が今後増加すると予測し、再資源化事業者への参入に挑戦することを決意。フィラメント製造に、化石資源由来のプラスチックではなくバイオマスプラスチック（とうもろこし由来のPLA）を使用し、個人の観賞用のフィギュア作りやドローンなどの部品試作に適したフィラメントの製品化を目指すとしている。

　将来的には、自社で回収した廃プラスチックから3Dプリンター用フィラメントを製造し、国産フィラメントを普及させることで、運搬によるCO2軽減と、工場から一般消費者へリサイクル資材の循環を繋ぎ、脱炭素社会に貢献していきたいとのこと。新たな事業へ挑戦することで、循環型社の一翼を担いたいとしている。

□「3Dプリンター用フィラメント製造・販売事業進出」のプレスリリース配信に関するお知らせページ

米国・中国からの輸入が多いフィラメント

導入予定のフィラメント製造機

3Dプリンターで作成のドローン部品