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模型文化が静岡に根付いたルーツは徳川家康!? 静岡の久能山東照宮で「プラモデルランナー風御朱印」をいただいてきた【#静岡ホビーショー】
2024年5月12日 10:30
- 【プラモデルランナー風御朱印】
- 久能山東照宮(静岡県静岡市駿河区根古屋390)にて頒布
- 初穂料:1,000円
静岡市にある神社「久能山東照宮」が現在、5月5日の「模型の日」に合わせて「プラモデルランナー風御朱印」を数量限定で頒布していることをご存じだろうか。
日本を代表する模型メーカーが多数あり、静岡ホビーショーも行われる静岡県静岡市は、別名「プラモデルの街」や「模型の世界首都」などと呼ばれ親しまれている。その原点には、晩年を駿府で過ごした徳川家康が築城や造営のために日本中から集た職人達の存在があり、彼らが仕事を終えた後も駿府城下に根を下ろし、木工製品の制作に携わったことが、現在の模型文化の発展に繋がったという。
職人達によって造営された久能山東照宮は、静岡の模型文化にも理解が深く、かつてBANDAI SPIRITSが2012年に「MG 1/100 武者ガンダムMk-II 徳川家康Ver.」を限定アイテムとして発売した際に公式に許諾し、御社殿がパッケージに描かれている。
神社仏閣巡りや御朱印集めが趣味な人はもちろん、模型ファンからの注目も集めるこの御朱印。模型趣味とともに、実は神社仏閣巡りもたしなむ筆者が、静岡ホビーショーで静岡を訪れた今なら手にするチャンスがあると考え、取材の合間に現地に赴き、この御朱印をいただいてきた。
今回頒布された御朱印は、上記のプラモニュメントのようなプラモデルのランナー風の意匠で、久能山東照宮と日付の文字、家康の遺愛刀「ソハヤノツルキ」、そして箔で押された徳川家の紋「三つ葉葵」が入っている。ランナー部分はプラスチックではなく、レーザーカットされた切り絵だそうで、それを印が押された台紙の上に乗せた非常に凝ったものだ。初穂料は1,000円。“参拝の証”という御朱印の性質上、通信販売には対応せず、現地でしか手に入れることができない。
久能山東照宮は前述の通り、静岡の模型文化発展のルーツとなる職人達によって造営された神社で、彼らを呼び寄せた家康の墓所があり、その魂を祀っている。同宮で広報役も務める権禰宜(ごんねぎ)の海野貴嗣さんは「静岡での家康公の功績と、現在のプラモデル産業との関係を、この御朱印を通じて知っていただきたい」と話してくれた。
境内には冒頭でも触れた「MG 1/100 武者ガンダムMk-II 徳川家康Ver.」や「SDガンダムBB戦士 徳川家康頑駄無 漆黒の鎧版」、ウッディジョーが模型化した「1/75 久能山 東照宮 楼門」など、静岡県のプラモデルメーカーが発売した模型も飾られている。前者のガンプラに関しては、2010年にその発売を家康に奉告する「ガンダム奉納奉告祭」が行われたときにらバンダイ(当時)から奉納されたもので、参拝の際はぜひ見ていただきたいものだ。
このプラモデル御朱印、4月27日からの数量限定の頒布とのことだが、筆者が足を運んだ5月10日現在もまだ十分な数があるとのこと。具体的な数は非公開だが、数カ月単位で頒布できるぐらいの準備数があるそうだ。
また東照宮の売店では「MG 1/100 武者ガンダムMk-II 徳川家康Ver.」を特別販売中。昨年の大河ドラマ放映に際し再販され、元々はホビーオンラインショップでの販売のみだったものを、「SDガンダムBB戦士 徳川家康頑駄無 漆黒の鎧版」とともに特別にこの場所で販売されることになった。残念ながらSDガンダムは既に完売していて、武者ガンダムMk-IIも在庫僅少とのことだ。
久能山東照宮への行き方については、日本平から東照宮を繋ぐロープウェイ乗り場に車やバスで行くのが便利だが、5月29日から7月5日にかけてこのロープウェイが工事のために運休予定で、期間中はこちらから行くことができなくなる。もう一つの参拝ルートの久能海岸側からの表参道は、1,159段もの石段を登る必要があるので、上記期間に参拝することがある場合は気を付けていただきたい。
(C)創通・サンライズ