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ホビー製作にも電動昇降デスクの波が到来。バルバーニ「SMOOVA」【#静岡ホビーショー】
お洒落な壁掛け式のコレクションラック「Cubee」も初お披露目
2025年5月16日 22:20
- 【電動昇降デスク「SMOOVA」】
- 発売中
- 価格:オープンプライス
ワンタッチでお好みの高さに調整できる電動昇降デスクが世に出てきたのはここ10年ほどのことだ。手動式の昇降デスクと比較すると値が張るため、デスクの標準機能とまではいえないが、5年ほど前から、電動昇降機能を備えたゲーミングデスクが登場すると、ゲーム環境のためなら金に糸目をつけないゲーマーの間で瞬く間に広がった。デスクトップに配置されたモニターやゲーミングPC、ゲーム機などをそのまま状態からデスクの高さを変えられるのはゲーマーにとってはありがたい。現在は多くのメーカーから電動昇降機能付きのゲーミングデスクが登場し、価格もこなれてきて、いよいよポピュラーな存在になりつつある。
こうした電動昇降デスクが、ホビーの分野にも登場するのは当然の流れだろう。スケールモデル作製のような繊細な作業は、ベストな高さで行ないたいし、長時間の作業は腰が痛くなってくるためスタンディングでの作業に切り替えられるのはありがたい。それが腰の負担を掛けずにボタンひとつで行なえる電動昇降デスクは、まさに救いの神といえる。
静岡ホビーショーで、静岡の家具メーカー バルバーニ(VALVANNE)から、ホビーファンに向けた電動昇降デスク「SMOOVA」がアピールされていたのでご紹介したい。
バルニーニといえば、一昨年の静岡ホビーショーでホビー向け家具「HOBBY CRAFT BASE MODELLO」を出展し、ホビー業界に電撃参入した静岡の家具メーカーだ。発売後の反応を聞いてみると、ホビー用途のみならず、そのコンパクトさとカスタマイズ性の高さから学習デスクとして評価され、全国から多くの引き合いがあるという。
ただ、143,000円という価格設定は「高い」という声が多かったことから、昨年の静岡ホビーショーではそのバリエーションとして廉価モデルをリリース。今年は、新たに電動昇降デスクと、壁掛け式のコレクションラックをアピールしていた。
バルバーニの電動昇降デスク電動昇降デスク自体は、すでに発売済みのもので、天板の幅、奥行き、材質、タイプなど、さすがに家具メーカーだけあって、多種多様な選択肢からチョイスすることができる。では、ホビーファンに対するアピールポイントは何かというと、横幅、奥行きのコンパクトさだという。
電動昇降機能の付いたゲーミングデスクを想像して貰えるとわかりやすいが、電動昇降デスクはとにかく横幅も奥行きもたっぷり確保したビッグサイズが多い。しかし、ホビー用途で考えると、極端な話、カッティングマットが置けるスペースがあればいいわけで、横幅も奥行きもほどほどでいい。「SMOOVA」は横幅900mm×奥行き600mmから展開していることから、ホビーファンにアピールできるのではないかと考えたという。
今回ブースに置かれていたのは横幅900mm×奥行き600mmのコンパクトタイプ。実際に座ってみたところ、ゲーミングデスクとして考えると、少し狭いが、ホビー用途として考えると十分な広さがある。
電動昇降機能は、右側手前のスイッチボックスで行なう。上下ボタンで10mm単位で高さを変えられ、1、2、3のボタンは、650mm、800mm、1150mmに設定されており、プッシュ1つでその高さに調節ができる。
650mmは座って使うには高すぎるが、ローテーブル的な使い方は可能。800mmは筆者に丁度良い感じで、座高や好みに合わせて微調整して使える。1150mmはスタンディングに丁度良いサイズで、立った状態でのホビー製作に適している。
電動昇降ユニットは、ドイツのOKIN製を採用。動きはスムーズで静か。ゆさゆさ揺れたり、大きな音が出ることもないため、作成中のキットや接着剤、塗料などを置いたまま、高さを変えてもまったく問題なさそうだ。本機の価格はオープンプライスで、実売は10万円を超えるという。ホビー用のデスクとしては決して安くないが、ホビー用に電動昇降デスクを検討していたホビーファンはぜひ体験してみるといいだろう。
そしてもう1つの新製品が壁掛け式のコレクションラック「Cubee(キュービー)」。コレクションラックと言えば、同じ静岡の家具メーカーである充英アートが遙か先行している。今さら後追いしても厳しい戦いになるため、あえて変化球にしてみたという。
「Cubee」はキューブ状のボックスの中にお気に入りのアイテムを入れて壁に掛けて飾れる収納ボックス。ボックスの固定は、ビスやネジは不要で、両面テープ等を使って固定する。
サイズは四角形のものから長方形のものまで、奥行きも数パターンあり、奥のボードについても、通常のボードから、有孔ボード、鏡など複数パターンから選択できる。さらに、上部や側面にLEDを配置し、光らせたりすることも可能。価格については現在検討中ということだが、最小構成の四角形のもので7,500円前後からを予定。
実際に手に取ってみたが、ボードの質感や隅の処理、全体の剛性など、家具メーカーらしいクオリティの高さを感じることができた。通常のコレクションラックでは飽き足らない、あるいは変化を求めていたホビーファンに要注目のアイテムとなりそうだ。
発売時期は、静岡ホビーショー一般公開日の反応を見てから決めたいきたいということなので、会場に足を運んだ際はぜひ試して、アレコレ要望を伝えてみては如何だろうか。