レビュー
フィギュア「Halo:1/12 scale RE:EDIT Master Chief MJOLNIR Mark V」レビュー
「Halo」の主人公マスターチーフを、出雲重機の大久保淳二氏がリデザイン
2020年10月13日 00:00
- ジャンル:アクションフィギュア
- 開発元:1000TOYS、大久保淳二(出雲重機)、T-REX、早川洋司
- 発売元:千値練/ユニオンクリエイティブ
- 価格:17,380円(税込)
- 発売日:7月11日
- 全高:18cm
- 素材:ABS/ダイキャスト/PA/POM/PVC
マイクロソフトの人気FPSシリーズ「Halo(ヘイロー)」より、その主人公「マスターチーフ」をモチーフとしたアクションフィギュア「1/12 scale RE:EDIT Master Chief MJOLNIR Mark V」が1000TOYSプロデュースのもと、ユニオンクリエイティブより発売となった。
「1/12 scale RE:EDIT Master Chief MJOLNIR Mark V」のモチーフとなっているのはシリーズ第1作目の「ミョルニル アーマー MK V」をまとったマスターチーフ。日本国内のクリエイターによるオリジナルトイをリリースする1000TOYSが、メカニックデザイナー「出雲重機」の大久保淳二氏にデザインを依頼し、シリーズ第1弾のマスターチーフをリアルにアップデートするというコンセプトでフィギュア化したものだ。
主に海外のメーカーより立体化の例があるマスターチーフだが、今回で紹介する「RE:EDIT」のチーフは、劇中とはひと味違うシャープなデザインと、ABSやダイキャストを使用した手触りのよさを併せ持ったアクションフィギュアとして完成した。
筆者も「Halo」シリーズの、特にこのマスターチーフが登場した第1弾には強い思い入れがあり、その主役のフィギュア化となれば、手に取らずにいられなかった。ここでは「1/12 scale RE:EDIT Master Chief MJOLNIR Mark V」のレビューを、筆者の「Halo」に対する思い入れとともにお届けしていきたい。
マスターチーフを日本のトイクリエイターがアクションフィギュアに
マイクロソフトが「Halo」を国内で発売したのは2002年4月のこと。同年に国内発売されたマイクロソフト初の家庭用ゲーム機Xboxのオリジナルタイトルとして、鳴り物入りでデビューしたFPS(ファースト・パーソン・シューター=一人称視点シューティング)であった。地球外生命体「コヴナント」と、今回フィギュアとなったマスターチーフの戦いを描いたキャンペーンモードの他、Xbox本体を専用のケーブルで接続(オンライン対戦には非対応だった)することで、最大16人までの対戦ができるマルチプレイモードなども用意されていた。
その発売当時、筆者はゲームの雑誌や攻略本を制作するプロダクションに所属していて、この「Halo」の攻略本制作に携わったことがあるのだが、それまでFPSをあまり遊んでいなかった筆者は、その面白さに度肝を抜かれた。マスターチーフを主人公に据えたストーリーはバックグラウンドからよく練られていて、コヴナント軍の追撃を退けながら、偶然たどり着いた謎の環状惑星ヘイローの秘密に迫りっていく展開には、とにかくワクワクさせられたことを覚えている。
敵との戦闘のみならず、味方の救出や探索、脱出などといった目的のもとに進行するシーンなどもあり、敵味方の武器を持ち替え、ときには乗り物などに乗って戦っていく戦略性の高さは、当時としては画期的であった。対戦モードは画面分割による4人プレイの体験だったが、それまで社内で流行っていた「ゴールデンアイ 007」(NINTENDO 64のFPS)の一段階上をいく面白さで、同僚と仕事ということを忘れるほど楽しんでしまったという思い出もある。
その後本作はシリーズ化され、Xboxシリーズを代表するタイトルとして現在も続いているが、筆者はやはりこの初代「Halo」への思い入れが強い。2011年にXbox 360で発売されたリメイク版「Halo: Combat Evolved Anniversary」の完成度が非常に高かったことも同作に好印象を与えている。本稿執筆の前に、参考のために久々にプレイしてみたが、ステージがやや長いということ以外は今遊んでも面白く、思わずラストまで進めてしまった。
そんな「Halo」の主人公であるマスターチーフは、コヴナントとの戦闘に特化した特殊部隊「SPARTAN-II」の兵士で、惑星リーチでのコヴナント軍の襲撃から唯一生き残った存在である。本名は「ジョン」だが、名字などは不明。「Halo」では、コヴナントに追跡される戦艦オータムにコールドスリープ状態で搭乗していて、オータムが不時着した環状惑星「ヘイロー」へと降り立ち、AIの「コルタナ」とともに、コヴナントや謎の寄生生物「フラッド」との戦いを繰り広げていくのだ。
身長は約2mの巨体で、その身にはエネルギーシールドを備えたアーマー「ミョルニル」を身に付け、敵味方のあらゆる武器や車両を使いこなすスキルを持っている。このフィギュアでは商品名にもあるように、「Halo」で着用していた「Mark V」がデザインのベースとなっていて、劇中で使用したMA5Bアサルトライフルと、2丁のM6Dハンドガン、そして敵のエリートが使用していたエナジーブレード(劇中ではエナジーソードと呼称)が付属している。
大久保氏によるアーマーのアレンジは、劇中のイメージを押さえつつも、要所にアレンジが施されている。ゲーム中のそれよりも全体的にシャープでスマートに見える体型だ。また質感も劇中の金属質のぎらぎらとしたメタリックグリーンとは異なり、フラットなオリーブドラブで、最新作「Halo Infinite」の表現に近いかもしれない。またチーフ歴戦の証であるアーマーの傷や汚れもないので、このあたりは好みがわかれるところだろう。
ABSを使った外装の造形は非常にシャープで、フィギュアとして触ったときの感触もいい。ダイキャストは手に持ったときの感触から、脚の内部に使用されているようで、それによりフィギュアの安定性が高くなっている。
可動に関しても、引き出し式の肩関節や、腰や膝のアーマーが左右独立して動くといった工夫が見られる。面白いのは首で、通常は背中のアーマーが干渉して上を向けないのだが、胸部の黒い部分が首ごと前方に傾くようになっていて、これにより首を上に向けたり、頭部を前に突き出したりするポーズを取れるようになっている。
ポージングがカッチリと決まるのが本当に嬉しい完成度を誇っているのだが、手首だけはちょっといただけなかった。手首は元のボールジョイントの先端にさらに小さなボールジョイントがあり、そこに手首パーツを取り付けるという凝った作りになっているのだが、動かすとそれがすぐに外れてしまうのである。特に付属の銃を持たせてポーズを取ろうとしてちょっと手首を動かすと外れてしまう。根元が動くので先端を無理にボールジョイントにしなくてもよかったのではないかと個人的に思った次第だ。
外れやすい仕様の手首は残念だったが、それを差し引いても、アクションフィギュアとしての完成度は高く、一般的なPVCのフィギュアとはひと味違う手触りを楽しませてくれた。“出雲重機製”と呼びたくなるスマートなチーフも個人的にはかなり好みで、「Halo」シリーズのフィギュアとしても気に入っている。
発売から3カ月ほど経過していて、ネットショップでも見かける事が少なくなってしまったが、10月現在ユニオンクリエイティブの公式サイトにまだ在庫があるようなので、マスターチーフが好きならぜひ手に取って、その完成度を確かめてみてほしい。
(C)2020 Microsoft Corporation. All Rights Reserved. Microsoft,Halo, the Halo logo, Xbox, the Xbox logo, and 343 Industries aretrademarks of the Microsoft group of companies.