特別企画

ガンプラ世界大会「GUNPLA BUILDERS WORLD CUP 12th TOURNAMENT WORLD FINAL」レポート

今年のガンプラビルダー世界王者が決定! ファイナリスト全作品も写真で紹介

【GUNPLA BUILDERS WORLD CUP 12th TOURNAMENT 世界大会決勝】

開催日:2月22日

会場:新宿住友ビル 三角広場(東京都新宿区西新宿2-6-1)

 BANDAI SPIRITSは2月22日、同社が主催するガンダムプラモデルの公式世界大会「GUNPLA BUILDERS WORLD CUP 12th TOURNAMENT」(以下、GBWC)の世界決勝戦「WORLD FINAL」を「GUNDAM NEXT FUTURE FINAL in TOKYO」の会場内で開催した。

 ガンプラ製作の世界チャンピオンを決める本大会のWORLD FINALは、世界16エリア/地域の「U-14(6歳以上14歳以下)」、「U-20(15歳以上20歳以下)」、「OVER-21(21歳以上)」の3つの年齢別コース優勝者44名と作品が会場に集結。審査員3名による厳正な審査のもと、各コースの上位3名が決定し表彰された。本稿ではそのレポートともに、GBWCファイナリストの全作品を紹介する。

「GUNPLA BUILDERS WORLD CUP 12th TOURNAMENT」のファイナリスト一同。世界各エリア/地域のチャンピオンと作品が会場に集結した

 このWORLD FINALでは、BANDAI SPIRITSの審査員1名とゲスト審査員2名により、各作品の「工作」「塗装」「アイデア」の3項目を各10点満点で採点し、1人30点、最大90点の得点方式で各コースの上位3名を決定する。

U-14コース

 U-14コースの3位は、タイエリアGUNDAM3795さんの「“Happy farm”」。ベアッガイという可愛らしいMSをメインに据えているが、いわゆる“ゆめかわ”な方向性ではなく、一歩引いた農村という渋めの題材をチョイスし、ベアッガイとともに農機具でもある鎌を持ったザクレロハロを置くなどひねりも添えている。トタン屋根の表現や木々の表現など、生け花のような映える構成も評価された。

【U-14コース 3位】
“Happy farm”/GUNDAM3795/合計得点64P(工作22P、塗装22P、アイデア20P)※作品名/製作者(敬称略)/ポイント、以下同
タイエリア代表、GUNDAM3795さん

 U-14コース2位は日本エリア、yuwa-cさんの「Dear Nicol…」。パーフェクトグレード(PG)では発売されていないデュエルガンダムを、PGストライクルージュを改造して製作。オリジナル要素も盛り込んだパーツの使い方が高評価に。ニコルを思うイザークの気持ちが込められた哀愁を感じられる背景もポイントとなった。

【U-14コース 2位】
Dear Nicol…/yuwa-c/合計得点66P(工作24P、塗装20P、アイデア22P)
日本エリア代表、yuwa-cさん

 U-14コースチャンピオンは香港特別行政区エリアのDic Dic Chaiさんの「Camouflage」。決勝戦当日に発売されたばかりの「HG 1/144 ズゴック(SEED FREEDOM Ver.)」をオマージュしたような、話題性の高い表現をいち早く取り込んで立体化したスピード感に加え、パージされたズゴックのアーマーの裏側までしっかりと作り込んでいる見応えのある作品と評価された。

【U-14コース チャンピオン】
Camouflage/Dic Dic Chai/合計得点76P(工作26P、塗装27P、アイデア23P)
香港特別行政区エリア代表、Dic Dic Chaiさん

U-20コース

 続いてはU-20コース。3位はマレーシアエリアのVulcan Gunplaさんの「Armoured Devil, Engage!」。1/100のガンダムバルバトスを使い、劇中の市街戦をイメージして作った躍動感のある構図で、ベースを斜めに傾けてその対角線上に対象を置くことでジオラマに勢いを生む技法をこの歳にして身に着けていることを、審査員は驚きの声で伝えた。

【U-20コース 3位】
Armoured Devil, Engage!/Vulcan Gunpla/合計得点67P(工作22P、塗装23P、アイデア22P)
マレーシアエリア代表、Vulcan Gunplaさん

 U-20コース2位は、日本エリアのHikonatsuさんの「Beyond・The・AXIZ」。イラストレーターの幡池裕行氏が描いた、サザビーがロングライフルを持って格納庫から出撃するシーンをモチーフとした着眼点が高評価に。イラストと同様に整備員を置いてロボットとしての巨大感を出し、暖色のイラストをあえて寒色の背景でまとめ、作者独自のアレンジを添えている点もポイントとなった。

【U-20コース 2位】
Beyond・The・AXIZ/Hikonatsu/合計得点69P(工作22P、塗装24P、アイデア23P)
日本エリア代表、Hikonatsuさん

 U-20コースのチャンピオンは、中国内地エリアのZHANG JUNHUIさんの「God of Kungfu」。1/100スケールで「機動武闘伝 Gガンダム」のモビルファイター5体を再現。ベースはMGシリーズながら、ゴッドガンダム以外の4体は商品化されておらず、いろいろなアイテムのパーツをバランスよくミキシングし、それぞれの機体の特徴をしっかり再現しているとの評。5体がたたずむ構図も、そのまま物語に登場しているかのような表現が伝わってきた点も高得点に繋がった。

【U-20コース チャンピオン】
God of Kungfu/ZHANG JUNHUI/合計得点76P(工作25P、塗装27P、アイデア24P)
中国内地エリア代表、ZHANG JUNHUIさん

OVER-21コース

 ここからはOVER-21コース。3位に選ばれたのは日本エリア、FAgreenさんの「Regeneration」。「ターンエーガンダム」に登場するターンXがモチーフで、様々なガンプラからパーツを使って組み合わせることで、作品として作り上げている。これまでのガンダムのあらゆる戦いの記憶が込められた、劇中の“黒歴史”を内包するような作品と評。実体として立体化された月光蝶の虹色に輝くメタリックと、本体をマットに仕上げたワンパターンにならない塗装に高得点が付けられている。

【OVER-21コース 3位】
Regeneration/FAgreen/合計得点71P(工作22P、塗装26P、アイデア23P)
日本エリア代表、FAgreenさん

 OVER-21コース2位はカナダエリア、Ryan Lauさんの「Loading…」。今回エントリーされた作品の中でもかなりシンプルな造形で、ガンプラバトルに挑む前のロード中RX-78-2ガンダムのシーンを演出している。スジ彫りやスミ入れ、塗装など全てにおいてハイレベルで、ローディングを表す演出なども凝っていて、丁寧に作り込めば単体でもGBWCに入選できることを示した作品だと評された。

【OVER-21コース 2位】
Loading…/Ryan Lau/合計得点72P(工作24P、塗装24P、アイデア24P)
カナダエリア代表、Ryan Lauさん

 そしてOVER-21コースのチャンピオンに選ばれたのは中国内地エリア、WU JINGMINGさんの「UNDER CONTROL」。「ガンダムセンチネル」のEx-Sガンダムとネロ、そしてサブフライトシステムを製作し、その工作・塗装技術の高さとともに全体を空間的に見せる構図が高く評価された。その台座にはガンダムMk-Vの巨大な手をあしらって、手の上に作者のイメージを具現化する意志がしっかり伝わってきたことも評価のポイントとなった。

【OVER-21コース チャンピオン】
UNDER CONTROL/WU JINGMING/合計得点74P(工作26P、塗装25P、アイデア23P)
中国内地エリア代表、WU JINGMINGさん

各コースチャンピオン作品/ファイナリスト作品

 ここからは各コースチャンピオンの作品と、惜しくも入賞は叶わなかった各エリアのファイナリスト作品を写真で紹介しよう。

【U-14コース チャンピオン「Camouflage」】
【U-20コース チャンピオン「God of Kungfu」】
【OVER-21コース チャンピオン「UNDER CONTROL」】
【U-14コース ファイナリスト作品】
オーストラリア/Haro's Counter Attack/Elina Wang(※エリア/作品名/製作者(敬称略)、以下同)
インドネシア/kicking with style/Naufal
中国内地/The Requiem's fateful moment./XIE BINYU
マレーシア/MOBILE SUIT GUNDAM WING/YIWIN
フィリピン/The Power of Cursed Gundam/Gabrielle
シンガポール/Happy Ending Selfie/Michael Pham
韓国/The nameless heroes, I will find you until the end/JO WOOHYUN
台湾/ESCAPE/Harry Yang
ベトナム/The Dead King/Phuc An
【U-20コース ファイナリスト作品】
オーストラリア/Maou/Ronald
カナダ/Salvaged/Tommy Kun
ヨーロッパ&中東/Fresh Steel/Tori
香港特別行政区/OO Sea of Flower (Price of Communication)/CH LAI
インドネシア/The Devil Gundam Lives/axl_plamo
フィリピン/Storm of the sky/Skiano
シンガポール/The Memorial/Leon Tan
韓国/Ulitmate titan/PARK JEMIN
台湾/Lost/Shuoyi
タイ/Re gale 6 7/Tat
イギリス/W91/cc
アメリカ/A Reflection of our Brothers/Tim Tam
ベトナム/Knight of Bright/Temotoji
【OVER-21コース ファイナリスト作品】
オーストラリア/The Decisive Moment/Majeky80
ヨーロッパ&中東/U.C. Warfare Vol. 2/Phoebus
香港特別行政区/Hana . Akatsuki/NA OMNI
インドネシア/RAGNAROK - The Pestilence Horsemen/4FOURART
マレーシア/Project: Omega Mark II/Troylee
フィリピン/MG PSYCHO ZAKU/ARVIN QUEZADA
シンガポール/Tragedy in the pocket/Tactical steel
韓国/The Descent/HONG JUNEKI
台湾/Race King/Barney
タイ/Let's fly Dragon !!/Art of gunpla
イギリス/A Cosmic Performance/Jonathan Cheung
アメリカ/Welcome Home/@danzerdragoon
ベトナム/V Technology/V