レビュー
「METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX3」レビュー
付属の巨大MA「エレゴレラ」台座で、大迫力の劇中再現が可能に
2021年8月27日 00:00
- 【METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX3】
- 開発・発売元:BANDAI SPIRITS
- 発売日:2021年8月19日
- 価格:28,600円(税込)
- ジャンル:アクションフィギュア
- サイズ:全高約170mm
長谷川裕一氏の漫画「機動戦士クロスボーン・ガンダム」より、「クロスボーン・ガンダムX3」が完成品フィギュアブランド「METAL BUILD」で発売された。
これまでに「METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX1」、「METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX2」、「METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX1 フルクロス」と「機動戦士クロスボーン・ガンダム」シリーズのガンダムが立体化されてきた。
筆者も以前「METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX1 フルクロス」のレビューをさせてもらった。
そして、「機動戦士クロスボーン・ガンダム」の主人公トビア・アロナクスの搭乗機「クロスボーン・ガンダムX3」が満を持して登場し、筆者は「ついにクロスボーン・ガンダム3機がMETAL BUILDでそろう」と勇んで購入した。
一見すると「これまでの商品の色違いでほとんど同じ」な印象を受ける。
しかし、筆者は「METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX2」、「METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX1 フルクロス」を購入して、この二体を比べても「色違いの同一商品」と思うことはなかった。
それは細部のデザインの違いやマーキング、それぞれの機体に合わせた付属品など、「機体が持つキャラクター性と劇中のシーン再現」に合わせた遊びが随所にあったからだ。
今回は「クロスボーン・ガンダム」3号機となる「METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX3」の魅力を紹介していく。
「クロスボーン・ガンダム」3号機にして遅れてやってきた主人公機
本商品を紹介する前に、登場作品である「機動戦士クロスボーン・ガンダム」を少し解説させてほしい。本作はクラックス・ドゥガチ率いる木星帝国と宇宙海賊「クロスボーン・バンガード」の戦い“木星戦役”を描いた原作・富野由悠季氏、漫画・長谷川裕一氏による漫画作品だ。
今も続く「クロスボーン・ガンダム」シリーズの原点であり、主人公トビア・アロナクスが宇宙海賊クロスボーン・バンガードのキンケドゥ・ナウとの出会いをきっかけに木星帝国の野望を知り、クロスボーン・バンガードの一員として戦いに身を投じていく。トビアは激戦を潜り抜け、パイロットとしてのセンスを発揮していき、物語も佳境のところで思いを寄せる少女・ベルナデットを救うため、「クロスボーン・ガンダムX3」で出撃を果たす。
「クロスボーン・ガンダムX3」は外見的にも「クロスボーン・ガンダムX1/X2」とほとんど共通の仕様を持つ。新規武装として、胸部にガトリング砲2門が搭載され、大剣「ムラマサ・ブラスター」と腕部に仕込まれた「Iフィールド発生装置」が装備されている。
「ムラマサ・ブラスター」の取り回しの難しさや、「Iフィールド発生装置」の使用時間の制限など実験機らしい欠陥部分があるものの、最強の「矛」と「盾」を備えたモビルスーツとなっている。
作中での活躍は、初陣での木星帝国のモビルアーマー「エレゴレラ」との激戦にはじまり、地球での戦い、そして最終決戦。登場こそ遅かったが、印象的なシーンの数々を彩った。
存在感を放つパッケージ
パッケージは「METAL BUILD クロスボーン・ガンダムX3」が大々的にプリントされた高級感あるデザインとなっている。劇中の「エレゴレラ」のコックピットに囚われていたベルナデット救出時を連想させる構図となっている。
続いて中身の確認。ブリスターが4つに本体をいれた発泡スチロールが1つとなっている。ブリスターには各種武装やビーム・エフェクトパーツ、交換用手首、専用台座が入っている。
そして、一番に目を引くのが「エレゴレラ」だ。「クロスボーン・ガンダムX3」の活躍を語るうえで外すことができない敵モビルアーマーで、初陣での激戦やベルナデット救出などのドラマティックな展開を立体物で楽しめる。
これまでの「METAL BUILD クロスボーン・ガンダム」シリーズ同様、豊富なオプションパーツが付属し、ブンドドがはかどる。そして、「エレゴレラ」は劇中のシーン再現にはなくてはならない重要アイテム。「クロスボーン・ガンダムX3」の魅力を大いに引き立ててくれる。
接近戦特化の「クロスボーン・ガンダム」の武装がそろい踏み
付属の武装などのオプションパーツは、基本的にはこれまで発売されてきた「METAL BUILD クロスボーン・ガンダム」シリーズと共通のラインナップとなっている。
交換用の非可動頭部と交換用の手首、武装では「ビーム・ザンバー」、「ビーム・サーベル」、「ヒート・ダガー」、「バスター・ガン」が付属し、前腰部の「シザー・アンカー」用の「チェーン」も用意されている。また、「クロスボーン・ガンダムX1 フルクロス」付属の「スクリュー・ウェッブ」もあった。そして、「クロスボーン・ガンダムX3」の最大の得物「ムラマサ・ブラスター」は、柄部分にあたる部位が明るい青色のX3仕様のカラーリングとなっている。
本商品では新規武装として「フック&シザー・シールド」が付属し、また交換用手首の開き手中央には「Iフィールド発生装置」が造形されている。
コア・ファイターは明るい青色に白をベースにしたカラーリング。特徴的なX状に可動する「フレキシブル・バインダー」には情報量が増すライン塗装が施され、内側はメカメカしさが表現されたガンメタルカラーとなっている。ノズルも外側と内側で色分けされ、細かいこだわりがうかがえる。もちろん、本体とのドッキングやビーム・サーベルの取り外しも可能となっている。
もはや胸像フィギュア「エレゴレラ」
台座の「エレゴレラ」は幅約26cm、高さ約13cm(組み立て完了時)のビッグサイズの台座となっている。
デザインは当時の少年エースのMSデザインコンテストで入賞した海老川兼武氏によって「METAL BUILD」に合わせたリデザインとなっている。海老川兼武氏といえば、「機動戦士ガンダムOO」に登場する「ガンダムエクシア」などで知られている。
独特のフォルムが再現され、コックピットや腕部など台座よりも胸像的な趣があるアイテムとなっている。装甲の一部には劇中での「ムラマサ・ブラスター」による損傷が細かく作りこまれ、ディスプレイ時にも活かせる仕様となっている。「クロスボーン・ガンダムX3」の名場面を徹底的に遊びこめる完成度に筆者はとても嬉しかった。
今回の「エレゴレラ」は頭頂部のカバーが外せることや腕部の可動、さらに「ムラマサ・ブラスター」をマウントできることなど劇中シーンの再現を追求。存在感抜群のスケールで単体のディスプレイとしても映えるデザインはディスプレイ時の迫力をさらに高めてくれる。
また、「エレゴレラ」は専用台座と別で配置できるほか、専用台座に固定することもできる。
ここまで、武装と「エレゴレラ」を紹介してきた。充実のオプション群で、様々なシーン再現やアクションに対応できるパッケージとなっている。そのすべてが本体である「クロスボーン・ガンダムX3」に集約される。レビュー後半では、本体を見ていこう。
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