レビュー
「METAL ROBOT魂 ガンダムキマリスヴィダール」レビュー
2023年1月8日 00:00
巨大なドリルランス! 眼光エフェクトなど機体の魅力を引き出す武装やオプション
キマリスヴィダールの最大の特徴がドリルランスである。巨大なランスはキマリスを象徴する武器だが、ドリルランスは先が丸くなっている。見た目の鋭利さにはかけるが、逆にそれが敵の装甲をえぐり、貫く破壊力をもたらしているようにも見える。実用本位の形なのではないか? そういう想像も楽しい。
ドリルの基部には2門の200mm砲があり牽制の武器となっているが、さらにシールドと組み合わせることで劇中の最強武器である「ダンスレイヴ」が使用可能となっている。ダンスレイヴはMSのフレームにも使われる特殊金属を、鋭利な槍状にした弾体として電磁的に発射する武器で、ほとんどの遠距離攻撃が効かない「鉄血のオルフェンズ」のMSに対して必殺の威力を持つ作中の時代の条約では禁止されていたが、ラスタル側はこれを積極的に使い、マクギリス艦隊や鉄華団を壊滅させた。
キマリスヴィダールではシールド側に弾体の装填機構があり、発射機構はランス側にある。フィギュアの場合はまずシールドに弾体パーツを接続、このシールドにランスを接続して発射準備状態にすることができる。接続した弾体がランスの発射口から飛び出してくるのがビジュアルとして楽しい。この接続のギミックも玩具的な面白さがある。
キマリスヴィダールはランスに加え刀を持っている。そりのある日本刀を思わせる形状で、大型のランスに較べ、振り回しやすく近接向けの武器として有効だ。劇中でも印象的な使われ方をした武器であり、ポーズ付けが楽しい。腰に装着させることも可能だ。
手持ち武器に加え、キマリスヴィダールの膝にはドリルが仕込まれている。ドリルニーとしてドリル刃を飛び出させることで近くの敵を攻撃できる。こちらも加速力を利用してぶつける事も可能だろう。フィギュアの場合は基部そのものを交換して取り付ける。ドリルニーは劇中で印象に残った、ドリルを手に持たせることも可能だ。
劇中の要素をギミックとして再現している「METAL ROBOT魂 ガンダムキマリスヴィダール」だが、エフェクトパーツとして「眼光パーツ」が用意されている。眼光が激しいMSの挙動により糸を引いているかのように見える劇中の演出を再現したもので、バルバトスの獰猛な戦いを表現するのに使われたことを皮切りに他のMSにも取り入れられた。
特にキマリスヴィダールでは、アインの力を借りるという表現ではあるが、実際には生体パーツとなったアインの脳を犠牲にし、自らの体も、命も差し出して力の及ばないマクギリスに食らいつこうというガエリオの気迫を表現する演出となっていた。
「METAL ROBOT魂 ガンダムキマリスヴィダール」ではエフェクトパーツは額のV字アンテナに接着されていて、これを差し替えることで左目から赤光を放つキマリスヴィダールを表現できる。このパーツを付けてポーズを取らせると迫力が増して楽しい。
派手なポージングによるケレン味が楽しいキマリスヴィダール
「METAL ROBOT魂 ガンダムキマリスヴィダール」は、シールドやランス、腰のアーマーなど大型のパーツが多いデザインである。本商品は大きなパーツを金属を使用した間接パーツでしっかり支えてくれるのがいい。完成品フィギュアならではのアドバンテージと言えるだろう。
さすがにランスの片手持ちの場合は同梱されている支柱パーツの補助があった方が良いが、渋みのある関節は動かすことが楽しいし、肩のアーマーなどで表情も出せる。シールドやアーマーを動かしてシルエットを整えるのも楽しい。アングルを変えた写真を掲載していきたい。
「METAL ROBOT魂 ガンダムキマリスヴィダール」はプレミアムバンダイ専売のため今から入手は難しい商品だが、一方で「鉄血のオルフェンズ」の「METAL ROBOT魂」では入手しやすいアイテムだったと言える。特に一般販売だった「バルバトスルプスレクス」は人気が集中して購入できなかった。可能なら再販して欲しいところだ。
また、「ガンダムグシオン」も商品化してもらいたい。個人的にはこのクオリティで量産機の「グレイズ」が欲しい。様々なオプションパーツが用意されたグレイズは魅力的な存在だった。
「METAL ROBOT魂 ガンダムキマリスヴィダール」は魅力的な商品であり、今後のアクションフィギュアへの期待を膨らませるアイテムだった。今後のアイテム展開も楽しみにしたい。
(C)創通・サンライズ・MBS