「Figure-rise Standard ノワール」レビュー

　7月10日より放送が開始されたTVアニメ「SYNDUALITY Noir」からメイガス「ノワール」がBANDAI SPIRITSのプラモデルブランド「Figure-rise Standard」で立体化される。

　重厚なSF世界観と爽快なロボットアクション、そして、個性豊かなキャラクターたちが活躍する本作で「ノワール」は、物語のカギを握る存在だ。メイガスと呼ばれる人類双対思考型AI搭載ヒューマノイド、俗にいうアンドロイド的な存在である彼女は記憶を失っており、自身を保護した主人公・カナタと行動を共にし、本作のメカであるクレイドルコフィン「デイジーオーガ」の操縦サポートを行なう。

　一方でちゃんと服が着られなかったり、非力であったりとドジっ子的な可愛らしさも魅力であり、今後の成長や展開が気になるキャラクターである。

　今回8月11日の発売に先駆けて、「Figure-rise Standard ノワール」の組み立てレビューをお届けする。

細かい部分のモールドでイメージを増幅するパーツたち

　ランナーは全12枚、水転写デカール、シールのセットとなっている。フェイスパーツは個別でランナーで分けられ、一枚はタンポ印刷済みのものとなっている。その他、表情は水転写デカールとなっており、少し目を細めた表情と見開きの表情、目を閉じた表情などが収録されている。シールはジャケットや首元などの細かな色分けをするものが収録されている。

【内容物】

「ノワール」のインナーを中心とした構成

特徴的な髪の毛パーツで構成されている

手首パーツや足パーツなどで構成

フェイスパーツは3種類。タンポ印刷済みのものとタンポ無しの口を閉じた状態、開いた状態の2種

背中などの肌の露出した部分のパーツ

腕のパーツが集中している

クリアーパーツのディスプレイベースなど

ジャケット用のパーツで構成されている

腰回りのベルト、ブーツ底で構成されている

胴体と胸元の衣服のパーツ

シールは細かい色分けに使用する

水転写デカール。左右の目線差分も収録されている

　パーツ構成は部品数を抑えつつ、パーツの合わせ目などが目立たないよう工夫が施されている。また、細かい部分の色分けはシールによって表現されているので、組み立てやすい印象を受けた。

　最初にフェイスパーツ部分の口元に小さいパーツをはめ込むのだが、この口の色はシールで表現されている。口元の色が出ていることで、生気のある雰囲気が出る。一方で面積も小さいので、好みで筆塗するのもいいだろう。

【フェイスパーツ】

口内は別パーツで構成され、シールを貼ることで色味を付ける

空洞だった口に色が入り、表情にメリハリがついた

　頭部は上記のフェイスパーツと合わせて組み立てる。基部となるパーツに髪の毛パーツで覆うような構造となっている。

　また、後ろに伸びる髪の付け根部分にはシールを使用して、結わえている表現が施されている。

【頭部パーツ】

後ろ髪の付け根にはシールを貼る

　次に胴体は、胸と腹部、下腹部に分けられ、それぞれがボールジョイントによって可動する。

　胸の部分は肌とインナー、服のそれぞれが表現され、重ね着をしているような表現がされている。また、胸の下にあるベルトも再現され、きゅっと絞ったスタイルが表現されている。

　ノワールの首元のマーク（ナブラ）など細かい色分けもシールで表現されている。

【胴体パーツ】

胸元パーツは肌、インナー、服が成形色で再現。インナー部分もしっかりモールドが施されている

首元のマーク（ナブラ）をはじめとした細かい色分けはシールで表現されている

腹部、下腹部もインナー姿が再現され、こちらもモールドが施されている

　腕パーツは肌色を主とし、手首はグローブをした黒の成型色となっている。前腕や二の腕に関節部パーツを差し込む仕様でモナカ式のようなパーツの合わせ目がないため、滑らかな肌の質感が表現されている。肩も関節部を覆うようにしているため、見た目がすっきりとしている。

　手首パーツにはシールを貼って、手の甲の素肌部分などが表現されている。

【腕パーツ】

肩、二の腕、前腕は一つのパーツとなっている

手首パーツはシールを貼って細かな表現を追加

可動は肘と肩、手首。細かい表情付けが可能となっている

　足パーツは太もも、大腿部、下腿部、足首で構成され、股関節部分はボールジョイント、膝、足首に関節パーツがある。こちらも大腿部、下腿部は一つのパーツのため滑らかな曲線が美しく造形されている。また、こちらもインナーのモールドがしっかりと施されている。

【足パーツ】

太もも、大腿部、下腿部、足首で構成

細かい部分はシールで色分け

可動は膝や足首に加え、大腿部も軸可動で表情付けができる

　胴体部の服パーツとアタッチメントパーツ。服パーツは白の胴体部分と黒のフリルパーツで構成されている。

　アタッチメントパーツはクリアパーツとなっており、バッグ状の形となる。左右にはボールジョイントが設けられ、拡張性が見込める構造となっている。

【服、アタッチメントパーツ】

　次に印象的なジャケット部分を作成する。

　ジャケットは本体の腕パーツを一部差し替えによってラフな着こなしが再現されている。差し替えパーツは前腕部となっており、そこにジャケットを通し、袖口パーツを挟む構成となっている。

　こちらも青いラインやバックルなどの細かい部分がシールによって表現されている。

【ジャケットパーツ 差し替えパーツ】

前腕部の差し替えパーツ。大きめのサイズ感あるダボッとした造形となっている

【ジャケットパーツ】

ジャケットはボリュームのある造形で、帯びたベルトも再現されている

背面のラインやバックル部分はシールで色分け

【ジャケット装着】

「ノワール」本体の前腕部を差し替え

ジャケット本体の袖口に通す

袖口パーツを前腕のボールジョイントに接続して完成

　ディスプレイ台座は3本の支柱があり、フレキシブルに可動。「ノワール」のポーズに合わせて角度調整ができる。

【ディスプレイ台座】

　最後にタンポ無しのフェイスパーツに水転写デカールを貼っていく。水転写デカールはデザインナイフで切り離し、水につける。デカールが水で浮いてきたら、目元に移していく。

　目の位置は目のくぼみや鼻の位置を見ながら、眉などを目印にして位置を微調整し、余分な水分を綿棒で拭き取る。また、マークセッターなどで定着力も補強するのがオススメだ。

【水転写デカール】

水転写デカールは好みのものを選んで貼り付けよう

　組み立てが完了したところで「Figure-rise Standard ノワール」を見ていこう。