レビュー
「HG 1/100 YF-29 デュランダルバルキリー」レビュー
早乙女アルト機
2023年8月25日 00:00
変形機能を内蔵した足部分の組み立て、武装とエンジンでバトロイド完成!
「HG YF-29」は足部分は3形態共通のパーツになっている。このためロボットとしての可動だけでなく、変形機構も内蔵している。一見複雑そうに思えるのだが、こちらもフレームに外装を取り付けるだけで、組み上げることができる。
一方で非常に苦労したのが、足首部分。足首の装甲に細い白いラインがあるが、シールなのだ。数ミリの幅しかないシールを装甲の縁に貼り付ける作業は、かなり精神を集中する必要があった。「HG YF-29」のネーマーシールはかなり耐久性があり、失敗しても張り直すことができる。シールは細かく、箇所も多いが、落ち着いて作業すればしっかり貼り付けることができるだろう。
次の部分も3形態共通の背中ブロック。翼部分のエンジンを組立て、主翼に組み込んでいく。YF-29は主翼が伸び縮みする構造となっており、これを組み立てるのは面白い。左右のブロックを組み立ててから中央パーツに接続する。
この背中ブロックに2連装のビーム砲を取り付ける。このビーム砲は砲身だけでなく基部も大きく展開する。アームによるフレキシブルな可動も特徴で、YF-29の大きな特徴と言える。背部ユニットにこのビーム砲を接続し、本体に取り付ける。
バトロイド形態の最後はガンポッドだ。ガンポッドの展開ギミックはVF-1からの伝統ともいえる要素だが、YF-29はダイナミックに砲身が上下に割れ、開放型バレルとなる。この砲身が分割されるギミックはマクロスやゼントラーディの艦船の荷電粒子砲を思わせる。その攻撃の強力さを想像させるデザインだ。
ガンポッドを持たせることでバトロイド形態の完成となる。スマートでありながら背中のエンジンブロックや、ビーム砲、大型のガンポッドなど武装の充実が伝わってくる。次章はこのバトロイドを"変形"させていこう。
共有パーツを変形させ、ガウォークに差し替える
「HG YF-29」はパーツ差し替えの3段変形が可能だ。各形態にするには、パーツを外し、差し替える必要がある。バトロイドからガウォークに変形させるために、まず、バトロイド形態からブロックごとに分解していく。
胴体、腕、背中、足に分解。差し替えやすいようにガンポッドを握った腕も外しておく。この中の胴体部分はバトロイド用パーツとなっている。胸部分は全形態共有パーツなので、胴体から外しておく。
「HG YF-29」では"ガウォーク専用パーツ"は存在しない。ファイター用パーツと、バトロイド用パーツを組み合わせてガウォークを作ることができる。このためファイター用機首パーツと、ファイター用頭部パーツを組立て、組み込んでいく。
脚部、腕部、背中のユニットは変形用に調整し、差し替える必要がある。脚はガウォークならではの逆関節に曲がる形態にしていく。ここに直接腕パーツがつくことで、ガウォーク形態の特徴的なシルエットが組み上がる。
完全変形が可能な「DX超合金 YF-29デュランダル」ではこの形にするのに各関節を動かしパズルのように変形させる必要があるが、「HG YF-29」はパーツを分解し、各パーツを変形、それを組み合わせて作るというシンプルな変形となっている。気軽に差し替えられるシステムだと感じた。
これまでのパーツを組み合わせることでガウォーク形態の完成となる。戦闘機とロボットの中間のような「マクロス」メカならではの形態だ。差し替え変形ならではの各部がしっかり固定されているのが良い感じだ。
次ページではファイター形態への変形、そして武装展開のギミックや、各形態のアングルを変えた写真を撮っていきたい。
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