レビュー
「超合金魂 GX-104 ガオファイガー」レビュー
2023年8月19日 00:00
スムーズでしっかりしたファイナルフュージョンが楽しめる
変形合体はロマンであるが、立体化、商品化したときに様々な問題点が出てくる。特にフィギュアの場合は壊れやすい箇所があったり、パーツが外れやすかったりする。「超合金魂 ガオファイガー」は非常に合体させやすく、遊びやすいフィギュアだと感じた。構造がしっかりしていて、合体後も楽しく遊べる。
ガオファーは腰を180度回転。重なっていたアーマーを引き出す。そして腕ブロックを背面に動かす。ガオファーの胴体は大きく穴が開いており、ここをライナーガオー"貫通"するのが面白い。後ろに回されたガオファーの腕は背中の装甲でしっかり位置が固定されるのが好感触だ。
次はドリルガオーIIの変形。足への変形はシンプルだが各ブロックが大きいので変形させるのが楽しい。ここにズボッとガオファーの足が通るのが気持ちいい。足はガオファーの膝ブロックにしっかりはまり込み、ドリルブロックを戻すことでロックされる。ドリルガオーはかなり重量感があるが、膝のロック機構簡単に抜けたりしない。
ライナーガオーIIは機首を上にして床に押し込むと、ロックが外れ6基のロケットが一気に外れる。さらにロケット基部を取りはずすことで、折畳まれていた機体をまっすぐにすることができる。これをガオファーの穴に通すのだ。かなりタイトで緊張するがほどよい抵抗感で内部にしっかり収まる。ちなみに合体を解除する場合は引き抜くのではなく、そのままさらに押し込んで完全に通過させてしまうのだ。
最後はステルスガオーIIIとの合体だ。合体の前にステルスガオーIIIの腕ブロックのカバーを取りはずし、側面の放熱ダクトのロックを解除、底面のハッチを開ける。さらにハッチを大きく開き、内部に入っている頭部ヘルメットを引き出す。この時頭部を支える基部そのものが上に引き上げることができ、合体しやすくなっている。
このステルスガオーIIIが背中に合体するのだが、「超合金魂 ガオファイガー」ではステルスガオーIIIのハッチがすっぽりとガオファーの腕ブロックを挟み込む設計になっている。ハッチで腕もロックされているので、ステルスガオーIIIとの接続が非常にしっかりしているのだ。このロックは頭部の基部部分を挟み込むことでよりしっかりする。ステルスガオーIIIはかなり大きな構造物だが、商品の設計で背中にしっかり固定される。
ライナーガオーIIの腕を引き出し前腕ブロックを差し込むと拳が押し出される。そしてガオファーの頭にガオガイガーの頭部ヘルメットをかぶせればファイナルフュージョン完了だ。「超合金魂 ガオファイガー」ではマッシブな上半身とバランスを取るために可動指のある大きな手首パーツがついているので、こちらと交換し、ガオファイガーの変形合体の完全完了となる。
次章では「超合金魂 ガオファイガー」のアクションを楽しもう。
ギミック山盛りのヘル&ヘブン! 多彩な仕掛けを堪能
「超合金魂 ガオファイガー」アクションを楽しむために、アクション用の頭部に交換しよう。こちらは内部にガオファーが入っていない分フレキシブルの可動し、上を向くこともできる。また、ブロウクンファントム用のファントムリングと取り付けパーツが付属。台座を別に用意することで、ブロウクンファントム発射ポーズを取らせることもできる。
「超合金魂 ガオファイガー」で最も凝っているのが必殺技「ヘル&ヘブン」の発動の再現だ。右手の破壊エネルギーと左手の防御エネルギーを合わせ、相手に突進するガオファイガー最強の必殺技を商品では専用手首、胸パーツで表現している。デザイン上難しい両手を組み合わせるポーズを接触部分を削った胸パーツで可能としているのだ。さらに腕部分もこのために伸びる。この仕掛けがあるだけに、ヘル&ヘブンのポーズがピタリと決まるのは、とても楽しい。
ガオガイガーは人気の高いIPであり様々な商品が展開している。その中で「超合金魂 ガオファイガー」はガオファイガーの立体物として決定版と言える商品だ。合体前、合体後のプロポーション、ギミック、なによりファイナルフュージョンさせやすいしっかりした構造が好感触だ。触って、遊べる商品である。ガシガシと動かして遊びたい。
不満点としてはガオガイガーシリーズの象徴的なツールである「デバイディングドライバー」は付属して欲しかったところだ。これがあれば遊びの幅がさらに広がる。また、プレミアムバンダイ専売である「」の再販もぜひともお願いしたい。繰り返すが「超合金魂 ガオファイガー」は遊びやすい優れた商品だ。是非手に取ってガシガシ遊んで欲しい。
(C)サンライズ