レビュー
ファット「ライザ(ライザリン・シュタウト)」レビュー
旅の合間のリラックスした表情、上着を脱いだ姿も!
2023年11月22日 00:00
- 【ライザ(ライザリン・シュタウト)】
- 開発:ファットカンパニー
- 発売元:グッドスマイルカンパニー
- 10月31日発売
- 価格:23,800円
- ジャンル:フィギュア
- サイズ:全高約165mm(台座含まず)
- スケール:1/6
- 材質:ABS&PVC
- 原型製作:Ain
- 彩色:Noa
ファットカンパニーの「ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~ ライザ(ライザリン・シュタウト)」は、数多くある「ライザ」のフィギュアの中でも特徴的なフィギュアであるといえる。アームウォーマーを脱ぎ、上着を半分脱いでリラックスした表情を見せるライザは、見ているこちらもほっとするような雰囲気があるのだ。
筆者は本商品の試作品を見て商品化を楽しみにしていた。本商品は発売延期を繰り返し発売は遅れてしまったが、高い満足感を得られた。今回は写真を中心にフィギュアのディテールや、上着が脱げるギミックを紹介したい。
旅の合間、リラックスした姿を見せるライザの姿をフィギュア化
ライザは、コーエーとガストによる錬金術をテーマとするRPG「アトリエ」シリーズに登場するキャラクターで、「ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~」を皮切りに2作の続編が発売された。
ライザの本名ライザリン・シュタウト、面白いことを求めて男の子達とつるんで冒険に出かけるような活動的な女の子だ。湖に浮かぶ島「クーケン島」の村で暮らすライザは立ち入りが禁じられている「島の対岸」へ探索に出かけ、そこで1人の「錬金術師」に出会う。
ライザは錬金術師に弟子入りし、夢に向かって踏み出すこととなる。さらに彼女の物語は続編として描かれ、成長した姿も見せてくれる。ライザを主人公としたゲームは3作作られ、さらにアニメ化もされ、ファンを増やしている。
ゲームの人気と共に、主人公のライザは多くのフィギュア化に恵まれたキャラクターである。1作目のゲームの発表から各社がフィギュアを発売しており、1/1スケール、全長約172cmの等身大フィギュアまで発売された。
今回紹介するフィギュア「ライザ(ライザリン・シュタウト)」は、ライザのフィギュアとしては比較的早く発表された商品である。それまで多くのフィギュアはライザの基本衣装である「お気に入りの普段着」をまとった立ち姿のフィギュアが多かったが、ファットカンパニーの「ライザ(ライザリン・シュタウト)」は、服装こそ同じお気に入りの普段着だが、あぐらをかき、リラックスした表情を見せている。
アームウォーマーを脱ぎ、錬金術の装備を取りはずし、上着を半分脱いだライザの姿は、こちらも力を抜いてほっと一息つきそうになる穏やかな雰囲気がある。それと共にむき出しの背中と肩、あぐらをかいた特徴的な太ももと足、そして意識せずに寄せられた胸がセクシーだ。本人は自覚がないが、魅力的な肢体を強調している様に見えるポーズはこのフィギュアの大きな魅力だ。次章ではディテールへと迫っていこう。
細い肩にうなじ、寄せられた胸、何よりもリラックスした口の表情が魅力!
フィギュア「ライザ(ライザリン・シュタウト)」はそのポーズと表情が最大の魅力と言えるだろう。他のフィギュアと異なるポーズと表情は独特の味がある。筆者も本商品の試作品を見て「このフィギュアが欲しい」と強く思ったのだ。
フィギュアのリラックスした雰囲気を象徴しているのが表情だ。微笑している口角が上がっている口元が、つられてこちらも表情を真似して笑いかけたくなるたくなる、こちらもリラックスできそうなとても良い表情だ。目もどこかを見つめていると言うよりも、緊張が解けたような雰囲気があって、見ているだけで楽しい。帽子からこぼれた髪も、軽く癖がついていて、冒険から解放された感じがある。こちらもぼんやりとライザの顔を眺めてしまう空気感がある。
そしてやはりむき出しの肩と寄せられた胸だろう。上着をはだけることで現れる華奢な肩と首筋、そしてこれも無意識に腕によって中央に寄せられた胸。ライザはプロポーションの良さでも話題を集めたが、リラックスしたこのポーズは、意識せずに胸を強調してしまっている。
胸のボリュームに服が押されてその形をはっきりさせてしまっているところや、周囲にしわが寄っている表現も良い。思わず胸に視線が釘付けになってしまう。結果としてセクシーポーズになってしまっているところと、ライザ自身がそれを自覚していないところが、実に良いのだ。
むき出しの肩は後ろからのアングルが良い。うなじは浴衣など和服の注目ポイントの1つでもあるが、ライザの普段着では隠されていた肩とうなじ、そして素肌が広く露出した背中がいい。寄せられた胸だけでなく、背中も注目ポイントだろう。
あぐらをかいた足も魅力的なポイント。ライザは"太もも"にデザイン的に大きな特徴があり、そのボリュームたっぷりな太ももをしっかり見せるために立ちポーズのフィギュアが多いのだが、あぐらをかく本フィギュアにおいてその主張は抑えめだ。しかしいざ太ももに注目してみると、ホットパンツから伸び、革のブーツで覆われるいわゆる"絶対領域"でのボリューム感はしっかり表現されている。そして革の質感のあるブーツに包まれた足もボリュームたっぷりだ。かわいらしい足の指の表現もいい。
加えて「錬金術師」らしい小物にも注目したい。普段は体に巻いている試験管や丸い瓶がついたベルトを、フィギュアは足に引っかけている。丸い瓶のクリア素材による液体表現が凝っている。また、普段は太ももに付けているポーチは取りはずされている。錬金術で作成した様々なアイテムを駆使して戦うライザをきちんと表現した小物であり、ゲームプレーヤーは特に注目したくなるポイントだろう。また、乱雑に脱ぎ散らかされたアームカバーは、ライザの性格の一面を現していて、こちらも楽しい。
様々な注目ポイントがあるフィギュア「ライザ(ライザリン・シュタウト)」だが、さらに「上着が脱げる」というギミックがある。着脱ギミックは大きな革のベルトも外せるのだ。次ページでは上着とベルトを外したライザを紹介していきたい。
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