レビュー
「レゴ(R)アイコン Dune/デューン 砂の惑星 アトレイデス家のロイヤル・オーニソプター」レビュー
映画を彷彿する羽の開閉をレゴ(R)テクニックで再現!
2024年3月11日 00:00
- 【レゴ(R)アイコン Dune/デューン 砂の惑星 アトレイデス家のロイヤル・オーニソプター】
- 発売元:レゴジャパン株式会社
- 発売日:2024年2月1日
- 参考価格:22,980円(税込)※レゴ公式オンラインストア価格
- ジャンル:ブロック玩具
- サイズ:(約)高さ23cm x 幅79cm x 奥行57cm
- パーツ数:1,369
今回のレゴ(R)ブロックレビューは『レゴ(R)アイコン Dune/デューン 砂の惑星 アトレイデス家のロイヤル・オーニソプター』を取り上げてみたいと思う。
実はこの商品、レゴ(R)アイコン シリーズでありながら、レゴ(R)テクニックの組み方をふんだんに取り入れているアイテム。だから、通常のレゴ ブロック製品と、レゴ テクニックの両方の製作過程を楽しめるのがポイントなのだ。逆に言えば「レゴ テクニックって面白いのかな?」と迷っていた人に最適な、入門セットと考えることもできる。
もちろん、そんな理屈は抜きにして『DUNE/デューン 砂の惑星』でロイヤル・オーニソプターが好きになった人にはオススメアイテムだ。
今回も、例によって商品の製作プロセスや、面白い組み方、新規パーツなどを紹介していくが、まずは完成品をチラりと見せておく。セットのパーツを使ってどうやってこの形になるのかを想像していこう!
『DUNE/デューン 砂の惑星』のロイヤル・オーニソプターとは?
まずは映画『DUNE/デューン 砂の惑星』を知らない方のために簡単にストーリーを紹介する。主人公・ポールは、カラダンの皇帝からメランジという香料を入手することを命令された父・アトレイデス公爵とともに採掘地である砂漠の惑星アラキス(通称、デューン)へ赴く。そこで宇宙支配を狙う宿敵ハルコンネン家との戦いが勃発、父を殺されたポールは全宇宙のために立ち上がる……といったストーリーだ。このロイヤル・オーニソプターは、そんなポールたちが乗る飛行機だ。
そもそもオーニソプターとは、鳥のように羽を羽ばたかせて飛ぶ飛行機を指す。劇中でも特徴的な8枚羽を震わせながら空を飛ぶシーンは、さながらトンボが飛んでいるようにも見える。だが、その動きは俊敏で、羽を折りたたんで急降下するシーンに痺れた読者も多いはず! ちなみに原作ではこのロイヤル・オーニソプターについての描写はほとんどないため、デザイナーのパトリス・ヴァ―メット氏による映画オリジナルのモデルだ。
そんな、ロイヤル・オーニソプターのかっこよさを、製品パッケージでは躍動感あふれる画像で再現している。特に裏面では8枚羽やランディングギアのギミックがわかるような画像が掲載されていて、ファンの心をつかむこと間違いなし! また、内容物も10個の袋とオプションのパーツ合わせて1,369ピースという大ボリューム。インストラクションには、入手できるミニフィギュアが詳細な説明とともに掲載されているのも嬉しい。
袋1から5はテクニックパーツを多用してロイヤル・オーニソプターの基幹を製作
まずは、袋1から5を使って、ロイヤル・オーニソプターの基幹となる部分を組み立てていく。全体的な組み方としては、中央部を作って左右にプレートを貼り込む方式だが、今回のモデルは通常のディスプレイモデルと異なり、特徴的な8枚羽の開閉ギミックを楽しめる。そのため、通常のレゴ ブロックパーツだけでなく、レゴ テクニックのパーツも多用しているのがポイント。初めて見るテクニック系のパーツもあるかも知れないが、インストラクションに沿って作っていけば問題はない。ただ、穴あき系のパーツにピン系の部品を挿す時は位置を間違えないように注意。インストラクションの絵柄を見て、確実に位置を確かめて進もう!
また面白いと感じたのが、袋を1つ開けるごとに、1体のミニフィギュアが入っていること。テクニック系のパーツはギミックのために使用しているので、いくら組んでもなかなか形が見えてこない。これはこれで完成品の驚きがあるのだが、慣れてない人だと飽きてしまうケースもゼロとは言い切れない。そんな時、モチベーション維持に効いてくるのが、このミニフィギュアだと思う。
袋1ではロイヤル・オーニソプターの後部が完成する。ここだけ見ていると、様々な宇宙用ビーグルへの発展が見えていて妄想が広がる。だが、袋2では中央部分を作ると、俄然ロイヤル・オーニソプターに見えてくる! あとは、袋3以降を使い、8枚羽の軸となる部分や可動ギミックを組み込んだ。前述したようにどんどん形が大きくなっていくわけではないのでもどかしい気持ちもあるが、どのような動きが組み込まれているのか想像すると楽しい。
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袋6から10で機首をメインに完成させる!
袋6からは、いよいよ本体のディテールを作り込む。特にロイヤル・オーニソプターは機首部分がかなり特殊な形状なので、レゴ ブロックでどのように再現しているのか楽しみな部分だった。まずは袋6を使って外観をディテールアップしていく。そして、袋6を使って機首部分を作り込む。実際のロイヤル・オーニソプターはもっと人が乗れるが、本製品では2人乗りになっている。このあたりは好みが分かれるところかも知れないが、これがレゴ ブロックならではの表現だと思う。ディテールやリアリティを重視するのもアリだとは思うが、それはプラモデルでもできる。逆にレゴ ブロックをモチーフにしてどこまで取捨選択して元のデザインを再現するのかが、デザイナーの力量なのだ。
袋8では、ロイヤル・オーニソプターの足回りを作っていく。ランディングギア部分は、前かがみな着陸態勢できるよう可動域が必要となる。そのため、テクニック系のパーツを使いながら、ディテールも盛り込むという、本製品の見どころのひとつとなっている。また、8枚羽の軸となる部分も、テクニック系パーツのディテールがメカメカしい効果を出していて、ギミック関係なしにカッコイイ!
袋10ではキャノピー部分を制作する。珍しい造型のキャノピーパーツやドアパーツなどを使い、特徴的なコクピットを見事に再現している。もちろん、開閉も可能だ。最後はたくさんある羽を付けて完成となる。羽を開閉させるのは、本体中央あたりにあるパーツを動かせばよい。
ロイヤル・オーニソプターの完成品はデカイぞ!
ということで、完成したロイヤル・オーニソプターだが、とにかくデカくて迫力満点! 正直「この値段でこのボリュームでいいの?」ってくらいのお買い得感のあるセットだろう。全体的なビジュアルとしてはサッパリとした印象だが、逆にテクニックパーツを利用した部分のメカメカしさとのコントラストがたまらない。
また、サイズに見合う重さもあるので、飛んでいるシーンを撮影しようと手でもっていたらブルブル震えてしまうほど。それに合わせて翼が上下し飛翔しているようにも見え、ちょっとニヤけてしまった。ランディングギア部分も普段は折りたたまれているが、左右にあるロケットのパーツを回すと引き出すこともできる。これで機種を下げた着陸体勢が取れる。ただ、本体が重いので自重で沈みやすいかもしれない。だが、そんなことどうでもよくて、このサイズの可動ロイヤル・オーニソプターを手に入れられることが、ファンには重要だ。
『DUNE/デューン 砂の惑星』のPART2は、本年3月15日に公開予定となっているので、これからもっと盛り上がっていくかもしれない。本製品は、翼を拡げさえしなければ、置き場所にそれほど困らないモデルでもあるので、ファンならば絶対コレクションに加えるべきアイテムだと思う。また、レゴ ブロックファンも、レゴ テクニックとの融合はどういうものかを知るきっかけになる入門モデルとして最適だ。可動するオリジナルモデルを作りたい人には、きっと参考になるはず。
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