レビュー
「赤い光弾ジリオン トライチャージャー&JJ」レビュー
2024年10月31日 00:00
三輪バイクから人型形態へ、変形!
トライチャージャーは3輪バギーから人型のアーモレーター形態に変形する。変形メカとしてトライチャージャーのデザインを見た場合、3輪バギー形態でも前方はシールドを装備した腕部、後方に足があることはすぐわかる。「超時空要塞マクロス」のバルキリーや、「メガゾーン23」のガーランドといった変形メカに比べ、シンプルな変形デザインと言える。
変形のためには最初にJJのフィギュアをトライチャージャーから外す必要がある。そこから足の変形だ。本体から足を外し、折畳まれていたつま先を伸ばし、膝を真っ直ぐに、足の付け根を回転させる。次は前輪。前方についていた前輪部を外し、股間を通して背中へ回していく。
そして腹部だ。「トライチャージャー&JJ」の変形ではここが最も複雑で、シート部分を持ち上げタンクと分離することで機構の自由度を確保。両腕の付け根を開いた後、いったんタンクを起こすことで胸部装甲に収納されていた接続アームを展開し、ヘルメットを取り出す。
次に胸部部分を引き起こしタンクをくぐらせ、股関節部分の支柱にタンクをかぶせ装甲に、コンソール部分を起こして腹の装甲にする。これによりかなりシルエットが人型に近づく。
背中の装甲を展開、前輪を背中に引き上げ固定する。この後手首を交換、拳を付ける。JJの方は頭部を外し、専用のバイザーパーツを装着後ヘルメットと接続。首を元に戻した後、トライチャージャーにのせる。両サイドのバーを背中の装甲に接続すれば、変形完了だ。
次章でアーモレーター形態のディテールに迫った後、各形態の撮影をしていこう。
パワフルな戦闘力を発揮するアーモレーター形態
強化服のようにメカを身にまとうアーモレーター形態は四角い手足に、乗り手の前後を装甲板で覆った、機能優先の無骨なデザインに感じる。アーモレーターはJJ達が生身の時よりも遙かに高い戦闘力と機動力を発揮してくれる。敵要塞に突っ込んだり、敵の歩行兵器をパンチやキックで倒したり、パワフルな活躍は強く印象に残る。第7話「死闘! JJ対リックス」で、JJはアーモレーターで敵のど真ん中に突っ込み、一個小隊を壊滅させるという驚きの戦果を上げている。
「トライチャージャー&JJ」ではアーモレーターの"手持ち武器"として銃が同梱されているが、この銃は本来もう1つのサポートメカ「ライディングセプター」に搭載されている武器だ。この銃を手に活躍するシーンも何度かあり、同梱されているのは嬉しいところ。
また、アーモレーター形態ではJJ達はジリオンが撃てない。このため、一部分だけ装着を解除してジリオンを撃つシーンがある。「トライチャージャー&JJ」はこの形態も再現可能だ。胸部の装甲が前に倒れ、変形の中間時のような形態になって銃を構えるポーズがアニメ同様にできる。このギミックがしっかり用意されているのも楽しい。
もう1つ開発者のこだわりを強く感じるのが「アクリルスタンド」だ。トライチャージャーのスペックが表記されているだけではなく、重ねることで内部図解にもなっている。このスタンドを背景にディスプレイすることも可能だ。
最後はJJ、トライチャージャー、アーモレーターでいくつかポーズを取らせてみた。プレイバリューが非常に高く、いつまでも遊んでいたくなる商品だ。
実は筆者が「赤い光弾ジリオン」にハマったのは再放送を見てから。特にトライチャージャーのデザインとギミックにシビれた。セガは放映当時、光線銃「ジリオン」だけでなくフィギュアも積極的に販売し、その中にはきちんと変形するトライチャージャーのフィギュア商品もあったが、再放送時には品切れになってしまっていた。「いつかトライチャージャーのフィギュアが欲しい」と思い続けていたが、想像を超える豪華な内容の商品でその夢が叶った。
実際「トライチャージャー&JJ」を変形させてみると、アニメではわからなかった細かいディテールやギミックが確認でき、より一層トライチャージャーというメカが好きになった。わがままを言えば同じフォーマットのチャンプやアップルも欲しいし、「ライディングセプター」も欲しい。
POSE+は香港のメーカーで、独特のラインナップで商品を展開している。現在は日本のみならず様々なメーカーが色々なフィギュアを展開している。香港のメーカーがアニメ「赤い光弾ジリオン」放映から37年を経て「トライチャージャー」のフィギュアを商品化するというのは、新しい時代を象徴することではないか。これからの業界の広がりにも大いに期待したい。
(C)タツノコプロ