レビュー

「ヘキサギア ヴェローチェ」レビュー

ヒロイックなデザインと各形態で見せる多彩なアクション

 メインモードとなる「ヴェローチェ」ヒューマノイドモードは、鋭角なデザインに逆三角形のマッシブなスタイルでSFロマンを感じさせるものとなっている。

 第二世代ヘキサギアが工業機械の延長にあるような機能美と戦局に合わせた汎用性を兼ね備えた武骨で頑強なデザインから、多機能なハイエンド機械のような洗練された雰囲気が技術進歩と次世代機らしい風格を感じさせる。

 脚部は上半身に比べるとシャープで細身な印象だが、しっかりと両脚部で立つことができる。特にコックピットが傾斜がかった位置でありつつ、胸部パーツを前面に配置したことで人型シルエットの違和感を少なくしつつ、「ヴェローチェ」特有のスタイルを確立しているのも美しく映える。

「ヴェローチェ」ヒューマノイドモード
背面
上半身。マッシブで存在感ある造形
胸部装甲の厚みやシャープな頭部
特徴的な肩アーマーは腕部を覆う形
肩アーマーのアームは背面で接続され、独立した可動を有する
腰部から伸びたパーツ。スタビライザーのような雰囲気を持ちつつも、ライフルをマウントできウェポンベイの役割も
腰部から伸びる脚部は細身だが、しっかりと接続されている
サイドアーマーのように配置されたフェンダーパーツ
踵から伸びるタイヤで安定して立たせることができる
別売りの「ガバナー ウォーメイジ・ヘッツァー」と比較
コックピットのハッチを展開することが可能
もちろん、中にガバナーを搭乗することができる。シートに備わっている軸パーツを、ガバナーの背部に備えたヘキサグラムに接続することで安定した着座ができる

 可動範囲も非常に広く、ダイナミックなアクションが楽しめる。大きな肩アーマーもアームによってフレキシブルに角度調整ができ、腕部を大きく動かすことが可能。

 脚部も片膝立ちができ、開脚可動もできる。強く大地を駆けるポーズやキックポーズ表現もできる。別売りの「フライングベース・ネオ」を使用することで安定したディスプレイができる。

脚部を広げてどっしりと構える
片膝立ちポーズも可能
「フライングベース・ネオ」でポージングの幅が広がる
跳び蹴りのようなポーズも自然に決まる
股関節も柔軟に可動し、大きく脚部を開くこともできる
ライフルを持たせることも可能。両手で支えるポーズもできる
ライフルのヘキサグラムによって各部にマウントが可能

 次は車両形態のビークルモードを紹介していく。ビークルモードへの変形は一度各部を分解して、各パーツを変形させ、再度組み立てる。

 腰部のパーツの展開や脚部の前輪パーツ、フェンダーパーツの展開などダイナミックに変形し、各パーツの変形工程が非常に楽しい。そして、それらパーツが再び集まることで人型から車両へと大きくシルエットが変わるのは驚きだった。

 その上で、「腕パーツが脚部の位置」といったブロック的な組み替えではなく、本来シームレスに変形する構造がしっかりと表現されている。また、一部アタッチメントパーツを追加することで、変形後もパーツをがっちりと固定できる。

【ビークルモードへの変形】
胴体の変形。背部のパーツを前に配置
脚部の変形。前輪パーツが展開、4輪タイヤを覆う武骨なフェンダー、足先のヘッドライトが展開
腕部の変形。前腕部にアタッチメントパーツを装着
肩アーマーの変形。一度3つに分け、後輪パーツはアームを展開
胴体と脚部パーツを合体。アタッチメントパーツで補強
胴体と腕部、後輪パーツを合体
肩アーマーを合体
胸部は反転し、位置を変更

 「ヴェローチェ」ビークルモードは6輪の装甲車のような堅牢なシルエットで、濃密なディテールが映える。フロント部分にはライフルが内側に配置され、正面への射撃ができ攻撃能力も備えている。

 また、ヘッドライトとテールライト、リア・ウイングもスポーツカー的な要素もありスタイリッシュなカッコよさも魅力。

「ヴェローチェ」ビークルモード
側面
正面。フロントはライフルが配置されていることで密度の高い造形に
背面。テールランプやリア・ウイングとスポーツカーらしい造形。胸部のカメラがリアカメラとして配置されている
シャープなフェンダーに武骨な車輪
ライフルによる射撃も可能な配置
肩のアーマーも大きなカウルとなり、ファットな後輪も存在感ある
「ガバナー ウォーメイジ・ヘッツァー」と比較
ハッチを開いて乗り込む
「フライングベース・ネオ」でアクロバティックな走行

 次に飛行形態のインターセプターモードを見ていこう。こちらもビークルモードから一度分解し、各パーツを変形させてから合体させることで完成する。

【インターセプターモードへの変形】
コックピットのサイドパーツの位置を変更
車輪パーツを変形
カウルパーツを組み替え
後輪パーツを変形。アームの位置を変更し後輪はスラスターに
腕部を変形
フロントパーツを展開
車輪パーツを本体に合体
本体に腕部、スラスター、アーマーを合体。アタッチメントパーツで補強

 ビークルモードとは異なる形状となる各パーツを合わせることで三角形のデルタ翼の戦闘機シルエットを構築。後輪パーツも推進装置のスラスターとなり、前輪はランディングギアのような配置にとパーツの役割も多彩で面白い。

 車輪があるため駐機ディスプレイが可能だが、「フライングベース・ネオ」を使用することで飛行シーンを表現できる。より自由なディスプレイを楽しみたい方は「フライングベース・ネオ」がオススメだ。

「ヴェローチェ」インターセプターモード。「フライングベース・ネオ」でディスプレイが可能
正面
側面
背面
機首。側面にライフルをマウント
主翼
後ろには円形のスラスター
下部にはランディングギアのように車輪が配置されている
「フライングベース・ネオ」の角度調整で旋回シーンを表現できる
急上昇シーンを表現
ライフルをと外した状態。カナード翼が確認でき、機首の細さも一味違った魅力を放つ

 以上、「ヴェローチェ」レビューをお送りしてきた。

 ヒューマノイドモード、ビークルモード、インターセプターモードの各形態の洗練されたデザインのカッコよさはもちろん、各形態へのシステムコンバート(変形)も作りこまれ、組み替えが楽しくなるキットとなっている。

 ヒューマノイドモードの可動域も広く、手足の動きに加え、腰のひねりも合わさり力強いアクションポーズを表現できる。

 9月にはに「空中でのヒューマノイドモードによる格闘戦」を企図した「ヘキサギア ヴェローチェ改 【レヴァンテ】」も登場。こちらもぜひチェックしてほしい。