特別企画

【静岡商談会】木のぬくもり"が感じられる1/12のおかもち!? 鉄板を曲げて作る1/35の手作りガードレールなど、会場で見かけたユニークアイテム

7月1日、2日開催

 静岡商談会では様々なメーカーの商品を見ることができた。本稿では複数のメーカーのユニークアイテムを紹介していきたい。

 今回の商談会では出展メーカーが限られているため、これまでのホビーショーで話を聞いてなかったメーカーの商品に注目し、説明を受けることができた。今回のレポートではこういったメーカーにもフォーカスしていく。

木の質感を活かしたミニチュア作りCobaanii mokei工房

 Cobaanii mokei工房は木材をレーザー加工で切断し、それを組み立てることで様々なミニチュアを作ることができるミニチュアキットを販売するメーカー。ドール用の小物などを製作していたが、最近は1/12の可動フィギュア用のアイテムの人気が高く、口コミで利用者が増えているという。

 「想い出横町」シリーズはその名の通り、"昭和"の香りがするラインナップが魅力。価格は850円(税別)で、1枚の板にパーツが造形されていて、各パーツには切り込みが入っている。ユーザーは切り込みに従ってパーツを切り離し、組み立てることができる。

【想い出横町シリーズ】
3種のおかもち。中華屋さんのものは金属風の塗装が楽しい
実際の「おそばやさん」、「どんぶりやさん」のキットは無塗装。作例のような雰囲気を出すには組み立てるだけでなく、ニスでの塗装が必要

 今回会場で展示していたのは「どんぶり屋さんのおかもち」、「おそば屋さんのおかもち」、「中華料理屋さんのおかもち」。薄い木のプレートでできているため小さなサイズながら質感はばっちり。作例のそばや料理は他社製品の小物だが、おかもちとの相性はぴったりだ。

 「中華料理屋さんのおかもち」はアルミの雰囲気が出るように金属の質感を持つ塗装が施されており、組み立てるだけでリアルなアルミの岡持のミニチュアになる。昨今、1/12フィギュアは「figma」、「S.H.Figuarts」といった商品のラインナップが充実しており、これらにユニークな味付けをさせることができるアイテムである。

 もう1つ、「スウィートスタイル」というシリーズからは「バイクガレージ」を出展、これは本当に"納屋"の様に大きなアイテムで、参考出展であり価格は未定。1/12サイズのバイクが楽々飾れるジオラマで、車なども収納できる。壁の色を変えれば雰囲気ががらりと変わる。実際の家のような雰囲気が魅力で、組み立てもかなりの手間となるが、フィギュアや乗り物を置くと物語が想像できるような商品である。

【スウィートスタイル】
「スウィートスタイル バイクガレージ」かなり大型の木製キットだ。色を塗ることで雰囲気ががらりと変わる

金属パーツを折り曲げて作るガードレールの実在感! モデリウム

 モデリウムはウォーターラインシリーズの艦船模型と同じ喫水線から上の造形の艦船模型を3Dプリンタで出力した商品を販売するメーカー。海上自衛隊の艦船や、その艦船モデルに使うエッチングパーツなどを販売している。

モデリウムは海上自衛隊の艦船モデルや、その艦船モデルに使うエッチングパーツなどを販売している

 そのモデリウムの注目の新製品が1/35スケールのガードレールを作ることができるセット。端になるパーツと"型"を販売する予定。実際のガードレールを作るためには別途薄い金属の板を購入し、これを型にはめ込むことで現実のガードレールのように金属板を折り曲げることができる。これに両端の板をはめ込むことでガードレールのミニチュアができる。

 「ガードレールのミニチュアなんて何に使うの?」と思われるかもしれないが、1/35はミリタリーものの定番のスケールであり、車やバイクでもこのサイズの商品はある。ガードレールが似合うシチュエーションを作り上げるのに"あったらうれしいアイテム"なのだ。ガードレールのミニチュアは熟練モデラーならば自作するかもしれないが、今回の組み立てセットはモデリウムがお客のニーズを汲んだ上で商品化を進めているものなのである。

 改めてホビーの世界は奥深い。様々なニーズああって、そこに応えるメーカーがいる。こういった驚きに出会えるのも、商談会やホビーショーを取材する大きな楽しみなのだ。

【ガードレールのキット!?】
1/35のガードレールを作れるキット。「ああ、これまさに欲しかったんだよ!」という人がいるからこそ実現している商品なのだ。模型の世界は本当に奥深い