特別企画
「マジック:ザ・ギャザリング」の最新セット「ニューカペナの街角」いよいよ発売
またしても気合いの入ったPRキットが到着! プレリリース・パックも開封してみた
2022年4月28日 00:00
- 【マジック:ザ・ギャザリング ニューカペナの街角】
- 4月29日発売
ウィザーズ・オブ・ザ・コーストは、トレーディングカードゲーム(以下TCG)「マジック:ザ・ギャザリング」の最新セット「イニストラード:真紅の契り」を4月29日に発売する。その発売を記念してまたまた豪華なPRキットが送られてきたのでさっそく開封してみた。また、4月22日~28日に開催されるプレリリースで使われるプレリリース・パックも2パック入手したので、あわせて開封してみた。新セットの概要についても紹介する。
今度は木箱で、なんだかずっしり重い
「マジック:ザ・ギャザリング」(以下MTG)は、1993年に発売が開始された元祖TCGであり、多くのTCGがMTGの影響を受けている。
今回発売される最新拡張セット「ニューカペナの街角」は、これまでにMTGに登場した次元ではなく、新しい次元を舞台にしている。ニューカペナの世界観のモチーフとなっているのは、1920年代のアメリカのギャングの時代、禁酒法の時代である。「ニューカペナの街角」は、3色のマナを基盤とする5つのファミリーが抗争を繰り広げる世界なのだ。○○一家と呼ばれる、各ファミリーについては後ほど説明するが、まずは、「ニューカペナの街角」の発売を記念して送られてきたPRキットを紹介する。以前にも、こうしたPRキットが送られてきており、そのたびに内容の豪華さとこだわりに驚かされたものだが、今回は果たして何が送られてきたのだろうか。
まず、その箱に驚いた。これまでも大きく豪華な箱に入って送られてきたのだが、今回はしっかりした木製の箱で、重量もかなりある。リボンをほどいて、蓋を開けてみたところ、中にはパスタソースが5つと、パスタが5つ、金色のフォーク、「ニューカペナの街角」セット・ブースターとドラフト・ブースターが1パックずつ入っていた。
「ニューカペナの街角」の世界観は、アメリカギャングの世界観がベースとされているが、イタリアマフィアの抗争のイメージも近い。そこで、その世界観にふさわしい食事として、パスタセットが選ばれたのであろう。パスタソースは、カルボナーラ、トマトソース、ジェノベーゼ、イカスミ、ミートソースの5種類で、もちろん「ニューカペナの街角」に登場する5つのファミリーをイメージしたものであろう。それぞれの箱には、MCC製の業務用パスタソースが入っていた。レトルト製品なので、沸騰したお湯にしばらく入れて温めるだけで食べられる。パスタソースだけでなく、パスタも5種類ちゃんとセットになっている。いわゆるスパゲッティと呼ばれるロングパスタが2種類と、マカロニタイプのショートパスタが3種類だ。スパゲッティは太さ1.6mmと太さ1.9mmで、どちらも300gずつとなる。ショートパスタは、スクリューマカロニ、ペンネマカロニ、エルボマカロニの3種類で、こちらは100gずつとなる。合計で900gのパスタが入っているので、9人分の食事になるだろう(ただし、付属のパスタソースはそれぞれ1名分で5名分しかないので、パスタがあまるが)。パスタも、製品の袋そのままではなく、それぞれ「ニューカペナの街角」に登場するキャラクターのイラストが描かれた紙袋に入っていた。
さらに、作ったパスタを食べるために、金色のフォークも1本入っている。フォークの持ち手部分に「ニューカペナの街角」の文字が入った特注品だ。
せっかくなので、実際にパスタを作って食べてみた。試した組合せは、「1.9mmスパゲッティ+ローマ風トマトソース」と「スクリューマカロニ+ボロニア風ミートソース」の2パターンだ。まず、前者の感想だが、麺がモチモチしてとても美味しかった。もちろん乾燥パスタなのだが、生パスタに近い食感でびっくりした。普段食べているスパゲッティとは全く別物だ。組み合わせたトマトソースも業務用パスタソースだけはあり、期待通りの味であった。後者についても、スクリューマカロニの弾力のある歯応えが心地よく、ソースもよく絡んで、美味しかった。正直いって、どちらも予想を遙かに超えた味だ。特にこのパスタには感動した。ネットなどで購入できるようなので、リピーターになりたいと思う。
付属のパックを開けてみた
今回のPRキットには、「ニューカペナの街角」のドラフト・ブースターとセット・ブースターが1パックずつ入っていたので、そちらも開封してみた。ドラフト・ブースターは、その名の通りドラフト向きのブースターで、15枚のカードが入っている。通常、ドラフト・ブースターにはレア以上のカード(下中央にホログラムシールが貼られている)が1枚しか入っていないのだが、33%の確率でコモン1枚の代わりにフォイル仕様のカードが入っている。このフォイルカードのレアリティは決まっていないので、運がいいとフォイルのレアカードや神話レアカードが出ることがあるのだ。今回開けたドラフト・ブースターからは、フォイルのレア土地カード「ジアトラの試練場」とレアカード「白熱のアリア」が出たので、当たりパックといえるだろう。
セット・ブースターは、開封を楽しみたい人向けのブースターで、全部で12枚のカード(さらにトークンなどが1枚とアートカードが1枚)が入っている。ドラフト・ブースターとは異なり、当たり外れの差が大きく、レア以上のカードが最大4枚出る可能性がある。また、ショーケース版と呼ばれるフレームデザインが特殊なカードも1枚入っている(レアリティはコモンかアンコモン)。今回は残念ながらレア以上は1枚だけだったが、神話レアの「五者会談」が入っていた。
今回も、以前のPRキットに負けず劣らず気合いが入ったPRキットといえるだろう。実際にパスタを作って食べてみたが、とても美味しかった。まだ3人分のソースはあるので、家族にも食べさせようと思っている。また、木箱もしっかりしているので、カードを入れるストレージボックスとして活用できそうだ。
プレリリース・パックからは確定でフォイル仕様のレア以上が出る
さらに、4月22日~28日まで開催されるプレリリースで利用されるプレリリース・パックも2つ入手したので開けてみた。プレリリースとは、正式発売前に一足先に最新拡張セットで遊ぼうというイベントであり、専用のプレリリース・パックを用いたシールド戦で行われる。コロナ禍によって、プレリリース・パックを買って持ち帰り、自宅で開封してオンライン対戦を行う「自宅でプレリリース」も開催されるようになった。
今回の「ニューカペナの街角」のプレリリースでは、「常夜会一家」「貴顕廊一家」「土建組一家」「舞台座一家」「斡旋屋一家」の各ファミリー毎にプレリリース・パックが用意されているので、プレイヤーは自分が使いたいファミリーを選び、そのファミリーのプレリリース・パックを入手すればよい。プレリリース・パックには、ドラフト・ブースターが5パックと、透明な袋に入ったファミリー・ブースター(選んだ一家に合う色のカードが15枚入っている)、スピンダウン・カウンター、MTGアリーナのコード・カード、デッキ構築ガイド、デッキセパレーターが入っている。なお、ファミリー・ブースターには、フォイル仕様のレア以上のカードが1枚と、選んだ一家に関係する色のレア以上のカードが1枚、確定で入っているのだが、フォイル仕様のレア以上のカードのみ選んだ一家の色とは関係なく、ランダム封入となる。
プレリリースでは、このプレリリース・パック内に入っているカード+基本土地だけで40枚以上のデッキを構築して対戦を行うことになる。
最後に、「ニューカペナの街角」の各ファミリーの特徴や新メカニズムについて簡単に説明する。「ニューカペナの街角」では、「常夜会一家」「貴顕廊一家」「土建組一家」「舞台座一家」「斡旋屋一家」の5つのファミリーが抗争を繰り広げている。
「常夜会一家」の色は白青黒で、青が中心のファミリーだ。情報と操作を用いた犯罪に関わっており、魔法を詐欺や策略のために使う。このファミリーの新メカニズムは、「謀議」であり、「カードを1枚引いてカードを1枚捨てる。このとき土地でないカードを捨てたとき、このクリーチャーの上に+1/+1カウンターを1個置く」というものだ。
「貴顕廊一家」の色は青黒赤で、黒中心のファミリーとなる。無慈悲さと殺人を用いた犯罪に関わっており、自分達の利益のためには殺しを厭わない。このファミリーの新メカニズムは「犠牲」であり、「その数字以上のパワーを持つクリーチャーを生け贄に捧げることで、その呪文をコピーできる」というものだ。
「土建組一家」の色は黒赤緑で、赤中心のファミリーである。威嚇と暴力を用いた犯罪に関わっており、必要だと感じるものを得るために拳を容赦なく振るう。このファミリーの新メカニズムは「奇襲」であり、「奇襲コストで呪文を唱えた場合、速攻と『このクリーチャーが死亡したときカードを1枚引く』を持ち、ターン終了時に生け贄に捧げる」というものだ。以前あった「疾駆」に似ているが、ターン終了時にクリーチャーを手札に戻すのではなく、生け贄に捧げる代わりにカードを1枚引けることが特徴だ。
「舞台座一家」の色は赤緑白で、緑中心のファミリーだ。共同体や伝統の力を用いた犯罪に関わっており、世界の主な娯楽を司るドルイドの教団員である。このファミリーの新メカニズムは「団結」であり、「クリーチャーが1体あなたのコントロール下で戦場に出る度に誘発する」というものだ。
「斡旋屋一家」の色は緑白青で、白中心のファミリーである。構造と秩序を用いた犯罪に関わっており、都市の広い領域を法律を好きに曲げる能力で支配する法律事務所でもある。このファミリーの新メカニズムは「盾カウンター」である。「盾カウンター」は、「クリーチャーがダメージを受けたり、破壊されたりするなら、その代わりに盾カウンターを失う」というものだ。攻撃を受けると剥がれていくバリアのようなイメージだ。
このように、「ニューカペナの街角」では、5つの個性的なファミリーそれぞれに新しいメカニズムが採用されており、より戦略性に富んだ魅力的な対戦が行える。デッキ構築の腕の見せどころであろう。