特別企画

巨大レゴ作品も登場「スター・ウォーズ セレブレーション ジャパン 2025」体験レポート

「レゴ スター・ウォーズ」の世界を全身で体感!デザイナーから貴重な開発秘話も

【スター・ウォーズ™ セレブレーション ジャパン 2025】
開催期間:4月18日(金)~4月20日(日)
場所:幕張メッセ

 世界的に人気の「スター・ウォーズ」シリーズをテーマにした最大の祭典「スター・ウォーズ セレブレーション」が、2025年の4月18日から幕張メッセで開幕した。会場には新作の映像作品やゲームを紹介するステージはもちろん、玩具メーカーなどが出展し、来場したファンを喜ばせている。

 そんな中でも、定期的に「スター・ウォーズ」シリーズの商品をリリースするレゴ社ブースは大人気だ。今回は、レゴ社ブースの体験コーナーやフォトスポットなどの魅力を大紹介。また、新作発表のステージやレゴ社のデザイナーが登場するセッションをレポートするぞ!

入場した瞬間にレゴブースの場所がわかるほど大きいバルーン
本イベントのためにデンマークより緊急来日したレゴ「スター・ウォーズ」シリーズのデザイナーチーム

巨大レゴ ブロック作品も登場した製品発表ステージ

 入場して一番に向かったのは「製品発表ステージ」だ。ここでは、初公開となるセットに加え、5月にリリースする新商品が紹介される予定なのだ。

 まるでサイリウムのように振られるライトセーバーでの歓待ムードの中で登壇したのは、レゴ「スター・ウォーズ」シリーズのデザイナーチームからセザール、ピーター、ジャクソン(敬称略)の3名。やや緊張した面持ちの中、自分たちのチームがデザインしたモデルの魅力を細かく解説してくれた。もちろん、トーク自体は英語だが、ディスプレイ越しに同時通訳ソフトで翻訳された日本語が表示されるので、安心して見ていられる。

 5月発売の商品としては、「反乱軍のUウィング・スターファイター™」や「ジャンゴ・フェット™ ヘルメット」など、定番のラインナップに加え、アルティメット・コレクター・シリーズから「ジャンゴ・フェットのファイアスプレー級哨戒攻撃艇」などが紹介された。

紹介する新製品とともに登壇したジャクソン、セザール、ピーター(左から)の3名
自身がデザインした「ジャンゴ・フェットのファイアスプレー級哨戒攻撃艇」の反応にご満悦のジャクソン
セザールからは、「反乱軍のUウィング・スターファイター™」の紹介もあった

 だが、これらの再現系モデルよりもファンの反応が凄かったのが、「スター・ウォーズ™ ロゴ」のモデルである。このロゴを見ると、子どものころに初めて「スター・ウォーズ」を見た時の興奮を昨日のことのように思い出せる。これは絶対に買って机などに飾りたい! また、このモデルには実は仕掛けがあり、Tの文字の上の部分を外すと、とある名シーンが再現されたミニジオラマがある。この発表には、ファンのボルテージもMAXに近かった。

 とはいえ、ファンの視線はチラチラと机上の布が掛かった作品に注がれている。「まさかあのキャラクターが!」など、ファンたちは思い思いのモデル化に期待を隠しきれない。そこで、満を持して登場したのが、「K-2SO」だ。

 K-2SOは、映画「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」に登場するドロイドで、メインシリーズのC-3POのようなコミカルさはないが、ファンの人気度が高い。このモデルは、登壇しているピーターが初めて設計したデビュー作とのこと。また、本イベントに合わせて、巨大なK-2SOも披露された。高さ4メートルくらいはありそうなモデルの登場に、ファンからの歓声と拍手が沸き起こった。きっと、K-2SOがリリースされたら(8月発売予定)、きっと大人気商品になるだろう。

ピーターの横に意味深に置かれた黒いベールに包まれた新製品とは?
超巨大なK-2SOに会場のファンは圧倒された
会場のディスプレイには、日本語訳も表示される。もちろん、トークが日本語の場合は英語で表示されるぞ!

レゴ ブロック×スター・ウォーズの世界を満喫できるブース展示

 ステージの興奮も冷めぬまま、レゴ社のブース見学をスタート。いや、何がスゴイって、全体的に「うちの商品はこうですよ」という圧が一切なく、ファンの気持ちに寄り添った展示で、レゴ ブロックに興味がなくても楽しめる展示なのだ。

 例えば、フォトスポットでは、惑星エンドアで壮絶なバトルが繰り広げられたスピーダー・バイクに乗ることができる。もちろん、スピーダー・バイクはレゴ製だ。さらにスゴイのが、背景もバイクチェイスの映像が流れており、写真だけでなく動画で撮ることも楽しめるのだ。

 ほかにも、レゴ ブロックでできたミレニアム・ファルコンのコクピットで撮影できたり、レゴ ブロック製のコスプレをしたキャラクターとのツーショットを撮影できたりもするぞ。

リアルサイズのスピーダー・バイクに乗れるなんて幸せ!
ファルコンのコクピットに座れるのもいい。ただしワープ中なので注意して!

 だが、やはりレゴ社のブースだなと感じたのが、レゴ ブロックを使った体験コーナーである。これは、ただ単に作るのではなく、作ったモデルが大きな作品の一部になるのだ。例えば、レゴといえばモザイクアートがある。参加者は、振られたナンバーの紙に描かれたデザインに沿って、プレートを1×1ブロックで並べていく。そして、完成したら大きなモザイクアートのディスプレイに貼ってくれるのだ。モザイクアートは、センスはもちろんパーツの量も必要なので、個人で大きなモデルを作るのは難しい。だから、こういう機会は貴重だと思う。

モザイクアートは初心者でもカンタン……と思ったら、ダークブルーとブラックの見わけが付きにくく、意外と苦戦
なんとか完成したけど、どの部分になるんだ?
徐々に完成に近づくモザイクアート。完成品は、国内展示の予定もあるとか

 また、Xウイング™やタイ・ファイター™などの小型スターシップ作って、広大な宇宙マップで繰り広げられるバトルへ参戦することも可能だ。

 そのほか、ブースには5月発売の新製品が展示されており、なんと会場では先行販売として購入もできるのだ! さらに、購入金額に応じて、記念タイルや帽子、ポスター、ライトセーバーのミニセットなど、さまざまな特典が貰える。これはもう買うしかない!……と思ってレジに突入しようとしたら、実は長蛇の列ができていて、なんでも2時間以上待ちそうな勢いだった。もし、特典目当ての購入をしたいのであれば、朝一で行くといいだろう。知人によると、朝一で突貫すれば、30人くらいしか並んでいなかったそうだ。

作れるスターシップは6種類。多分、選べない
溝にあるパーツから自分で拾ってモデルを作る。パーツ探しに慣れてないとちょっと難しいかも
自分の作ったモデルがこのジオラマに使われると思うと感慨深い
完成した新製品が展示されているので、展示スペースを考える参考にもなるぞ

開発秘話やデザイナーになる方法も聞けたトークセッション

 レゴ社のブースでは、先ほど紹介したレゴ「スター・ウォーズ」シリーズのデザイナーチームによる、トークセッションも開催された。司会は、ジェダイニュースのディレクターでレゴファンでもあるジェームス氏だ。

 まずは自己紹介として、セザール、ピーター、ジャクソンの3名が、どのようなセットを開発しているかなどを説明。意外にバトルパックと呼ばれる低額なジオラマセットを初期段階に作ることが多いのに驚いた。また、セザールが趣味で作った「モス・アイズリー・カンティーナ™」が商品になったことや、ピーターが何度もデザイナーの試験に落ちていたことなど、興味深い話も多かった。

右からジェームス、セザール、ピーター、ジャクソンの順。ピーターの隣にジャクソンを配置するのは某映画監督へのオマージュなのか?
レゴファンならではの知見でトークを仕切るジェームス(左)
デビュー作であるK-2SOを語るピーター

 だが、ファンが一番興味を持ったのは、フリーの質問コーナーだろう。「プリントパーツにするか、パーツにステッカーを貼るのかどう決めるか?」や「レゴ社のデザイナーになるにはどうしたらいいのか」など、ファン視点だからこそ気になること質問が数多く飛びだした。

 ちなみに、プリントかステッカーかは、どちらがファンにとってよりよい体験ができるか?……ということが検討されているとのこと。また、球とカーブが混在するとステッカーは難しいので、プリントするらしい。

 また、デザイナーになる方法は、応募してワークショップに参加し合格する必要があるとのことだ。だが、大事なのはビルドする力ではなく、チームとして行動できるかどうかということだそう。

 別のセッションでセザールが言っていたが、5月の新製品「C1-10P 'チョッパー'™ アストロメク・ドロイド」は、隣の席のデザイナーが作っていたところ、彼がかなりいろいろと協力したそうだ。このように、かなりツッコんだ内容のトークが聞けるので、現地に行く方はぜひ!

 なお、こちらは毎日違うプログラムが用意されている模様で、ファンとの交流も可能。なので、サインなど欲しい方は、それまでに買っておこうね!

セッションの後に、K-2SOほか新製品をじっくり観察できた
「C1-10P 'チョッパー'™ アストロメク・ドロイド」は5月1日に発売予定。よくこれで後ろに倒れないな

 今回見学して感じたのは、やはりマニアックな展示会はいいなーということ。多分であるが、恐らくレゴ社のブースをディレクションした人たちも、ノリノリでやっていたのではないだろうか。実は10年くらい前にも、同様のイベントがあったのだが、そのときよりも、10倍以上パワーアップしていた。次回同様の企画があるときは、僕も何かレゴ ブロックでコスプレアイテム作って持っていこうと思う。

 余談ではあるが、キッズ用のブースにてレゴストアと同様のレゴパスポート用のスタンプを押せる。店名などがないスター・ウォーズのスタンプであるが、サイズなどが同じなので、コレクションしている人はぜひ!

レゴ ブロックでできたファルコンのコクピット。本当に何でも作れる