特集
【年末特集】ROBOT魂から食玩までファンを魅了した2022年ガンダムフィギュア総括!
2022年12月22日 00:00
2022年も残りわずか。今年も数多くの完成品フィギュア、プラモデル、食玩、カプセルトイなど数多くのホビーが発売されてきた。そこで、HOBBY Watchでは「年末特集」と題してぜひ手に取って遊んでほしいオススメアイテムを厳選して紹介していく。
本稿ではHOBBY Watchでも数多く取り上げている「機動戦士ガンダム」シリーズ商品を紹介していく。
今年の夏ごろにTVアニメ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」の前日譚「PROLOGUE」、そして10月の本編開始でガンダムシリーズの熱気が一層強くなっている。
それら新作の関連商品はもちろんだが、食玩からリニューアルブランド「GフレームFA」や新規ブランド「MOBILITY JOINT GUNDAM」など新たなアプローチに挑戦した商品展開がされた。ROBOT魂からは「ver.A.N.I.M.E.」シリーズから人気機体が登場したり、マニアックなMSVシリーズの立体化など挑戦的な商品展開もされている。そして、今年12月には「METAL STRUCTURE 解体匠機 MSN-04 サザビー」が発売された。
各ブランドごとに違ったアプローチでモビルスーツの魅力が表現された商品が数多く発売された。
今回はそれら数多ある商品の中から3商品をピックアップしている。触れて飾って楽しむのはもちろん、ポーズを付けたり、一工夫加えてみたり、購入の参考などにしていただければ幸いだ。
機動戦士ガンダム GフレームFA 03(シャイニングガンダム)
10月17日 発売
価格:各748円(税込)
バンダイキャンディ事業部から発売された食玩フィギュア「GフレームFA」シリーズの第3弾。「GフレームFA」フレームパーツとアーマーパーツを組み合わせることで、精密なディテールと柔軟な可動を実現する半組み立てフィギュアとなっている。
今回紹介する「機動戦士ガンダム GフレームFA 03」では「シャイニング・ガンダム」、「Zガンダム」、「ザクII改」、「ジム・カスタム」の各アーマーセットとフレームセットがラインナップされている。
筆者が特にオススメしたいのが「シャイニング・ガンダム」だ。TVアニメ「機動武闘伝Gガンダム」の前期主役機として活躍したモビルファイターで、印象的なスーパーモードや必殺の「シャイニング・フィンガー」も再現することができる。特に注目してほしいのがデザインで、本商品独自のアレンジが加わり、アーマーのモールドや細かな造形アレンジが目を惹く。
また、組み立て部分もガンプラほど複雑ではなく、フレームを組み立てたら塗装済みのアーマーを装着する流れで短い時間で組み立てができるのも魅力の一つだ。
組み立てて、動かすだけでも十分見栄えのあるアイテムだが、スミ入れをすることで「シャイニング・ガンダム」のディテールがはっきりとして存在感が増す。
筆者はタミヤの「スミ入れ塗料(ブラック)」を使用し、ディテールアップを施した。「スミ入れ塗料(ブラック)」はキャップについている筆先をモールド部分に軽く乗せるだけで塗料がモールドに沿って流れていくので比較的簡単にできる。
はみ出した部分も乾かしてエナメル溶剤を含ませた綿棒で軽く拭き取ることではみ出し部分の修正が可能。
ディテールが際立ったことでアクションのメリハリはもちろん、頭部の表情が凛々しくなり迫力が増す。同弾のアイテムと並べて飾るなども楽しいが、「シャイニング・ガンダム」はバリバリ格闘ポーズを取らせて動かしたくなるアイテムといえる。
フレームの柔軟な可動で片足もでき、武闘家のような力強い構えなどポージングを決める時間は実に至福の時。ぜひ、スマートフォンなどで気に入った角度から写真が撮りたくなるアイテムだ。
MOBILITY JOINT GUNDAM VOL.2
8月29日 発売
価格:各649円(税込)
「GフレームFA」と同じく、バンダイキャンディ事業部から発売された「MOBILITY JOINT GUNDAM VOL.2」は、ディフォルメ体型のガンダム食玩フィギュア第2弾で、映画「機動戦ガンダム 逆襲のシャア」に登場した「νガンダム」や「サザビー」、「ギラ・ドーガ」、「ギラ・ドーガ(レズン・シュナイダー専用機)」をはじめとした期待が収録されている。
最大の特徴は可動ユニット「MOBILITY JOINT」によって、膝や肘、腰まで動かすことができる広い可動域とぎゅっと詰まったディテール表現だ。
本商品はSDガンダムとは違ったデザインとなっており、リアル体型の機体をディフォルメ化しつつ、頭身は少し高めの印象となっている。本商品も簡単な組み立てとシールを貼ることで完成し、サクッと作ることができる。筆者はディフォルメ系は「可動を求めればデザインが簡略化」、「ディテールを求めれば可動をオミット」という印象だったが、本商品ではその両方がバランスよく取り入れられている。ポージングの幅も広くビシッと決まる。
また、単品で各機体が再現でき、「νガンダム」と「サザビー」は収録されているオプションパーツによって、「νガンダム」はフィン・ファンネルを装備した状態や重装甲を纏った「νガンダムHWS」が再現でき、「サザビー」はロング・ライフルやシールドをはじめとした武装が付属し、アクションの幅が広がる。もちろん、「ギラ・ドーガ」の拡張パーツも収録されている。
筆者がオススメしたいのは「食玩ベース」でのディスプレイだ。劇中では宇宙空間で縦横無尽に戦う姿が印象的な「νガンダム」や「サザビー」の浮遊感あるポーズを表現でき、柔軟な可動で躍動感あるバトル再現が楽しめる。
また、筆者が確認した限りになるが本商品は「食玩ベース」だけでなく、BANDAI SPIRITSより発売されている「魂STAGE」シリーズでも支えることができる。足裏で支えた状態でも関節がしっかりとしているのでポージングがしやすくなっている。
こちらもディスプレイの際に参考にしていただければ幸いだ。
さらに、箱庭技研の「ジオラマシートeL 宇宙02」と合わせれば宇宙空間で激しく戦う「νガンダム」と「サザビー」のディスプレイは、食玩フィギュアの中でも迫力ある表現が楽しめる。
特にオプションパーツを組み合わせれば、殺陣の表現も腕や腰の可動で力のこもった雰囲気が味わえる。
ROBOT魂<SIDE MS> RX-79(G)Ez-8 ガンダムEz-8 ver. A.N.I.M.E.
11月23日 発売
価格:7,700円(税込)
BANDAI SPIRITSコレクターズ事業部より発売された「ROBOT魂<SIDE MS> RX-79(G)Ez-8 ガンダムEz-8 ver. A.N.I.M.E.」。アニメ的プロポーションおよび密度感のある造形、印象的な劇中アクションの再現が楽しめる「ROBOT魂 ver.A.N.I.M.E.」シリーズでOVA「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」の後期主人公機「RX-79(G)Ez-8 ガンダムEz-8」が立体化・
本商品では劇中のプロポーション再現に加え、第9話のワンシーンにある空挺降下時の装備やビーム・ライフス、100mmマシンガン、ビームサーベルと劇中のアクション再現ができる装備も揃っている。
「ROBOT魂 ver.A.N.I.M.E.」シリーズによる柔軟な可動で幅広いアクションが楽しめる。また、胸部のハッチ開放や脚部のビーム・サーベル柄の取り出しなど、細かなギミックも魅力的だ。また、ビームやブースターのエフェクトが付属し、アクションの躍動感をさらに盛り上げてくれる。
ビーム・サーベルは振るった際の弧を描く軌跡を引いたものや直刀状態のものとシチュエーションに合わせて遊べる。ブースターは背部に背負う降下装備に装着でき、劇中で上昇を駆けるシーンや降着時の噴射を表現できる。
11月29日にメーカーより右足首のアーマー不具合が発表され、筆者としても惜しいと感じた。2023年5月末までパーツ交換を受け付けているが、もし購入を検討される時は注意が必要となる。
「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」は地上戦が印象的なので、本体にタミヤの「ウェザリングマスターC(アカサビ・ガンメタル・シルバー)」によってグッと臨場感ある表現ができる。
地上の砂塵を被ったような感じや経年劣化や被弾表現などが楽しめる。ウェザリングマスターについているスポンジでガンメタルを平面に乗せつつ、アカサビを角やヘリに沿って施すことで重厚感やリアリティが表現できるのでオススメだ。
2022年も魅力的な商品が数多く発売された。
本稿では「ガンダム」シリーズ関連商品を紹介してきたが、これまでも立体化されてきた機体が新たなフィギュアブランドに登場した。それゆえに「また同じ機体の立体化か」と目の肥えたファンは思うかもしれない。
しかし、ホビーとして新たな挑戦と魅力に溢れた商品化だと筆者は触れてみて思った。技術進化はあるが、長く続く「ガンダム」シリーズの機体をどんな風に魅せるかが各ブランドごとに異なる。その点ではデザインアレンジや可動、オプションパーツの追加が上げられる。
筆者は本稿にて3商品中2商品、食玩フィギュアを上げさせてもらったが、手に取りやすい価格帯、組み立てやすさというのも一つの魅力と感じた。ふとコンビニやスーパーのお菓子棚を見ると、食玩フィギュアを見ることも多くなった。また、揃えやすい価格帯と組み立てが簡略化されているので、複数揃えてシチュエーション再現やブンドド遊びが捗る。
揃えて遊ぶことの入門として、筆者は食玩フィギュアをオススメしたい。今年最後に盛大に揃えて、好きなシチュエーション再現するのはいかがだろうか?
©創通・サンライズ