レビュー

「ガイアノーツ20周年記念カラーセット」レビュー

10周年記念カラーに20周年記念のパールカラー10色を追加した特別セット。ブラウンやライトグリーンの珍しいパール色も発色良好

【ガイアノーツ20周年記念カラーセット】
発売元:ガイアノーツ
価格:11,000円
発売日:2025年4月5日
ジャンル:油性アクリル塗料
20周年記念カラーセットはパールカラーを含む20色セットで発売されます。

 油性アクリル塗料(通称ラッカー塗料)は日本国内におけるプラモデル塗料のスタンダードとして広く活用されており、各種メーカーから様々な塗料が発売されています。本記事では油性アクリル塗料メーカーの中でも人気のあるガイアノーツより発売される注目塗料、「ガイアノーツ20周年記念カラーセット」を紹介します。

 「ガイアノーツ20周年記念カラーセット」は、その名の通り同社の創立20周年を記念して販売される塗料セットです。4月5日10時より埼玉の大宮ソニックシティで開催の同社主催イベント「ガイアノーツ20周年祭」内で販売を予定しています。今回その先行サンプルをご提供いただいたいので早速テストピースを用いて塗料の検証を行なっていきます。

「ガイアノーツ20周年記念カラーセット」は「ガイアノーツ20周年祭」で販売予定。20色セットで価格は11,000円

人気アニメの設定色などユーザーのマニアックな要望に応える塗料メーカー

 ガイアノーツは油性アクリル塗料を始めとする各種塗料や模型製作に役立つ様々なアイテムを販売しているメーカーです。

 中でもガイアノーツより発売されている塗料は様々なロボットアニメの機体カラーを再現した各種シリーズは設定色としての使用だけではなく様々な場面で活躍していく塗料となっています。筆者も様々な場面でガイアノーツの塗料を愛用しています。

20周年を記念してパールカラーもセットとなった特別セット

 今回発売される「ガイアノーツ20周年記念カラーセット」はガイアノーツ創立20周年を記念して発売されるカラーセットとなっています。本セットは10周年記念時に発売された「ガイアノーツ10thアニバーサリーカラーセット」に同色のパールカラーを加えた豪華20色セットです。

 配色はブルー、ライトブルー、グリーン、レッド、ピンク、ブラウン、イエロー、イエローグリーン、パープル、オレンジの10色となっており、顔料にはEx-シリーズに使用されている高級顔料が採用されています。次章から、実際にテストピースを塗装し、本塗料シリーズの実力を確認していきます。

本セットでは「ガイアノーツ10thアニバーサリーカラーセット」にて発売された基本色10本が含まれています。
パールカラーは通常色と同じ色調のパールカラーとなっています。

3種類の下地を用いた発色の違いをテストピースで検証

 ここからはテストピースを用いて塗料の発色を検証してみます。使用したテストピースはプラスチックスプーンにガイアノーツのサーフェイサーエヴォ3色を塗布したものを準備しました。下地色はホワイト、グレー、ブラックの3色で色分けしており、塗装表面はサーフェイサーエヴォ塗装後のつや消し状態にて行ないます。また、塗装時の溶剤には筆者愛用のガイアノーツ「プロユースシンナー」を使用しています。

「ガイアノーツ20周年記念カラーセット」塗装前のテストピース。下地色はホワイト、グレー、ブラックの3色で色分けしています。

 最初はブルーから検証します。塗装を行なった感想としては通常色およびパールカラーともに隠ぺい力が強く下地色に左右されない印象を受けます。また、塗装後の彩度はパールカラーの方が若干高いように思えます。

塗装を行なったブルー(左)とパールブルー(右)。パールブルーは彩度が高く感じます。

 ライトブルーはブルーと同様に隠ぺい力が高く、下地色による影響は感じられませんでした。また、パールライトブルーでは下地色によって発色が左右される印象があります。パールライトブルーは白下地に塗装した際通常色のライトブルーに近い色味となっています。

ライトブルー(左)とパールライトブルー(右)の比較。パールライトブルーは下地色の影響を受けています。

 グリーンの発色はビビットな発色というよりは若干青みのある濃緑色に近い深い発色となっています。深みのある色合いのため、下地色の影響はほとんど感じられませんでした。対してパールグリーンは彩度が高く鮮やかな発色となりますが下地色によって発色に影響がみられます。

グリーン(左)の発色は下地色に左右されませんが、パールグリーンは下地色の影響を受けるようです。

 レッドの発色はこれまでの赤色系塗料と同様に下地色の影響が強くみられました。パールレッドは下地色が暗くなるにつれて発色も暗くなるのに対し、通常のレッドは下地色が暗くなるにつれ、彩度が低下しているように感じます。

通常のレッド(左)は下地色が暗くなるにつれて彩度が下がり、パールレッド(右)は下地色が暗くなるにつれ明度が下がる印象です。

 ピンクの発色は下地色による発色の違いはあるものの、レッドと比較し下地色の影響を受けにくい印象がありました。しかしながらパールピンクは下地色の影響を顕著に受けることがわかりました。また、パールピンクは通常色のピンクと比較し、赤みの強い発色となりました。

ピンク(左)とパールピンク(右)の発色比較。パールピンクは下地色の影響を顕著に受けるようです。

 ブラウンの発色は通常色、パールカラー共に近い発色となりました。下地色による発色の影響も同程度あり、下地色の明暗により色味が若干変化します。また、パールブラウンはパール粒子の影響で通常色のブラウンよりも輝度が高く感じます。

ブラウン(左)とパールブラウン(右)は発色や下地色による影響は同程度であり、パール粒子の影響でパールブラウンは輝度が高めになっています。

 イエローの発色はこれまでに見てきたカラーの中でも比較的隠ぺい力が高い印象を受けました。一方、パールイエローの発色はこれまでに見てきた色以上に下地色の影響を受けやすく発色が大きく左右されるようです。また、パールイエローはイエローに比べ彩度が高くなりました。

イエロー(左)とパールイエロー(右)の比較。パールイエローはイエローに比べ、下地色の影響を受けやすく発色は彩度が高くなりました。

 イエローグリーンの発色はこれまでに検証してきた全ての塗料の中で最も下地色の影響を受ける結果となりました。パールイエローグリーンは下地色の影響を大きく受けることから、下地色が暗くなるほどパールの輝度が強く感じられました。

イエローグリーン(左)とパールイエローグリーン(右)の比較。パールイエローグリーンは下地色が暗くなるほどパールの輝度が強く感じられました。

 パープルは隠ぺい力が強い塗料であるイメージがありましたが、実際は下地色により発色に影響があることがわかりました。パールパープルの隠ぺい力は強く、下地色に影響されず安定した発色が得られました。

パープル(左)は下地色の影響を受けますが、パールパープル(右)は下地色の影響を受けることはありませんでした。

 最後にオレンジおよびパールオレンジの検証を行ないます。オレンジはレッドと同様に下地色により発色に大きく影響を受けるようです。また、パールオレンジもパールイエローグリーンと同様に下地色の影響を受けるものの、下地色が暗くなるほどパールの輝度が強く感じられました。

オレンジ(左)およびパールオレンジ(右)は今回テストした塗料の中では最も下地色の影響を受ける結果となりました。

珍しいブラウンやイエローグリーンのパールカラー。キャラクターモデルにも活用できそうな発色の良い塗料セット

 今回紹介した塗料セットは下地色による発色の差異はあるもののどれも白下地にてきれいな発色を得ることができました。また、パールカラーはこれまでに発売された塗料の中では珍しくブラウンやイエローグリーンのパールカラーを入手することも可能です。

 また、通常色、パールカラー共にキャラクターモデルを中心とした様々なプラモデルに使用することが可能だと感じました。今回はテストピースによる塗装で塗料の実力を確認しましたので、次回はこれらカラーセットを活用して実際にキットを制作してみたいと思います。