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【静岡合同展示会】様々な世代や特別な技術を持ったモデラーが集う同好会、モデラー達の交流が生む模型文化

11月8日~22日開催

会場:静岡ホビースクエア

入場料:300円(税込)※中学生以下無料

 本稿では「サークル」に目を向けていきたい。1つめは「コクピットの会」。その名の通り航空機が目立つが、他にも「メガミデバイス」や「スーパーミニプラ」などがある。非常に幅広い作例展示に興味が惹かれた。

 「コクピットの会」は世代が離れたメンバーが集まるサークルで月に1回生涯学習センターで集まっているという。元々は航空機好きのメンバーが中心のサークルだったが、若い人達も参加し、活動を行なっているとのこと。

 ただメンバーで集まるだけでなく、作品を持ち寄り色々話をしたり、一緒に作り模型技術を話し合うことなどもある。メンバーは色々変わっているが様々な作品が集まっているとのこと。メンバーの作例はこれから期間中追加されていくとのことだ。

 ロボットやゾイドがあるだけでなく、第2次大戦の戦闘機や、車、静岡県で使っている消防防災ヘリ「オレンジアロー」などモチーフにも強い個性が感じられる。同じテーマで模型を作るサークルも目立つ中、こういった世代もモチーフも多彩なサークルもある。

【コクピットの会】
凝った塗装の戦闘機
モチーフの幅が非常に広い。異なる世代のメンバーが活動しているのが伝わる
静岡の消防防災ヘリ「オレンジアロー」。静岡ならではのモチーフだ

 「静岡オートモデラーの集い」はその名の通り、車やバイクなど乗り物を作るモデラーサークル。目を引いたのは“ガレージ”。1/12でバイクと車がおいてある「理想の生活」をジオラマ化している。横60cm程でかなり大きいが、だからこそリアルな生活感がある。

 このジオラマは木の模型を得意とするメーカーCobaanii mokei工房の商品で、社長自身が「ようやく発売に向け完成した」ということで今回出展したという。このように模型メーカーの人達で模型サークルに参加している人も多いとのこと。

 こちらも定期的に集まり、作例を見せ合ったり技術を交換している。「静岡オートモデラーの集い」には「モデルグラフィックス」に作品を出しているプロモデラーも参加しているとのこと。「この人はすごいんだよ、塗装と電飾の魔術師」とのことで、今回は見ることができなかったが、バイクのプラモデルでも電飾を施しているという。

 バイクのプラモデルは車と違って“隙間”が少ない。ライトと電源をどう確保するかどこをどう光らせるか、そういう所はまさに試行錯誤と技術の蓄積となる。新車の綺麗な塗装、中古車の色あせた感じやほこりっぽい雰囲気、こういった情景をどう塗装で表現するか、そういうアプローチなども模型の楽しさだ。静岡合同展示会では様々な技術を見ることができる。

ガレージのある楽しい生活を感じさせるジオラマ。幅は60cmほど
高い技術を感じさせる作例が多い。車やバイクから作り手の思い入れが伝わってくる