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「ガンプラリサイクルプロジェクト」始動! 世界初のケミカルリサイクルによるプラモデル製品化実現へ

4月1日より順次回収スタート

 バンダイナムコグループのBANDAI SPIRITS、バンダイナムコアミューズメント、バンダイロジパル、バンダイナムコホールディングスの4社は、BANDAI SPIRITSが生産販売するガンダムシリーズのプラモデル「ガンプラ」のランナー(プラモデルの枠の部分)を回収し、ファンとともに世界初のケミカルリサイクルによるプラモデルの製品化を目指す「ガンプラリサイクルプロジェクト」を4月1日より開始する。

 「ガンプラリサイクルプロジェクト」は、全国のファンが「ガンプラ」を組み立て終わったあとに残るランナーを回収し、最先端技術であるケミカルリサイクルによって新たなプラモデル製品へと生まれ変わらせることを目指すプロジェクト。本プロジェクトが実現すれば、世界で初めてケミカルリサイクルによるプラモデルの循環スキームが確立することとなる。

 ランナーについては、全国の「namco」をはじめとするバンダイナムコアミューズメントの直営アミューズメント施設約190店舗に専用の回収ボックスを設置。4月1日より順次回収を受け付ける。

 また、集まったランナーは「ガンプラ」の生産工場「バンダイホビーセンター」(静岡県静岡市)より生産工程で排出されるプラスチックと合わせて、その一部をケミカルリサイクルの実現に向けた実証実験用の材料として、残りをマテリアルリサイクルとサーマルリサイクルにより再活用するとしている。なお、本プロジェクトの物流業務は、バンダイロジパルが担当する。

リサイクル概念図
【ランナー回収リサイクルBOX】
生産工程で排出されるプラスチック

 バンダイナムコグループのプラモデル事業においては、現在、成形時に出る不要部分をマテリアルリサイクルした「エコプラ」が商品化されているほか、石灰石を主原料とする新素材「LIMEX」(開発:TBM)の一部製品への採用など、プラスチックの再利用や削減の取り組みが積極的に行なわれている。

 本プロジェクトで実現を目指す「ケミカルリサイクル」は、一般的なプラモデルで主に用いられているポリスチレンを熱分解し、その原料であるスチレンモノマーに戻すというもの。使用済みのプラスチックを新品のプラスチックへ再生することが可能となるため、再生後の素材の強度や色の再現性などの面で課題が残る「マテリアルリサイクル」と比較して、プラモデルの製品化が容易となるという。

 実証実験は2022年度より開始予定で、プロジェクトで回収したランナーの一部をケミカルリサイクル実現のための材料として利用し、製品化を目指すとしている。本プロジェクトに関して、バンダイナムコグループの4社は「『世界初となるケミカルリサイクルによるプラモデルの製品化』という夢を、プラモデルを愛する多くのファンの皆さんとバンダイナムコグループが一体となって推進することで、持続可能な社会の実現に貢献していきます」と共同でコメントを発表している。

マテリアルリサイクルにより商品化された「エコプラ」
「LIMEX」が採用された恐竜プラモデル(2021年発売予定)