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【クリスマスフェスタ】プラモデルのジャンクパーツや日用品を使って新しいものを創り出す「ミキシングビルド」の魅力を、実際に作って体験する

【クリスマスフェスタ2021】

12月11日、12日 開催

開催時間:
11日10時~17時
12日10時~16時
入場料:無料(事前予約の必要あり)

会場:ツインメッセ静岡 北館/南館

 「クリスマスフェスタ2021」で行われていたいくつかの模型ワークショップを取材した中で、異彩を放っていたのが、漫画家のたなかよしみ氏が主催する「創作オリジナルミキシングビルド教室」だ。「ミキシングビルド」とは、模型の余ったパーツや日用品などを使って、新しい造形を創り出す手法で、「マシーネンクリーガー」を手がけた横山宏氏がその手法を使って作品を創出していたことでも知られている。会場に設置されたこのワークショップでは、メーカーから提供されたジャンクパーツを使った創作模型の体験が行われていた。

「創作オリジナルミキシングビルド教室」のコーナー

 各社が販売する商品と専用のスペース、工具などが用意され、専門のスタッフの説明を受けながらプラモデルを組み立てることができるのは、こうしたイベントならではの体験だ。ここでは各社が趣向を凝らした、プラモデルワークショップの模様をレポートしていこう。

 たなか氏は“模型の世界首都”であるこの静岡を拠点に、本業のかたわら、年数回各所でこうしたミキシングビルドの教室を行っているとのこと。既成の概念にとらわれない、自由な発想で創作する造形の魅力を伝えている。その活動にはメーカーも協力的で、商品に至らなかったジャンクパーツを提供してくれるのだとか。この会場の作業スペースの中心には、タミヤ、ハセガワ、アオシマの3社から好意で提供された無数のジャンクパーツが置かれていて、参加者はこれらを自由に使って、思い思いの造形を作り出していた。

コーナーの中心に設置された大量のジャンクパーツが詰まった箱
作るのに説明書もルールもない。パーツを切ったり接着したりして、自由な造形を作り上げていくのだ
参加者の手によって、新しい造形が完成していく。その作品を見るのも実に面白い

 会場にはたなか氏が手がけたミキシングビルドの作品も展示されていた。作品の解説にはどんなものを材料に使っているかの解説が添えられていて、プラモデルのパーツの他、乳酸菌飲料のプラボトルやお菓子のケース、壊れたうちわの骨、100円ショップの小物入れなどの日用品も多く使われていて、本当に何でもいいことがわかる。かつては「スター・ウォーズ」初期シリーズなどのミニチュアにもこの手法は導入されていて、たなか氏の作例はなんとなく1970年代から1980年代のSF映画に登場するメカのようにも感じられた。

「たなかよしみ空想模型工房」を主催する、たなかよしみ氏(一時的にマスクを外して撮影)
たなか氏の作例。本体は100均の小物ケース、上に伸びた背ビレのような部分はプラ製うちわの骨を使っている
ミニチュア特撮を導入していた頃のSF映画に登場するメカの雰囲気がある作品群

 たなか氏のTwitterでは、当日に参加者が制作したミキシングビルド作品の写真がアップされていて、当日も150人程度の参加者による様々な力作が作り出されていた。この手の自由な発想で作る手法はやはり子供たちが強く、逆に模型作りの定番の制作スタイルが身に付いているモデラーには苦手だという人もいるとのこと。たなか氏はそういった人も含め、造形に興味のある全ての人にミキシングビルドの楽しさを広めたいと考えているようだ。

たなか氏がプロデュースしたプラスチックキット「DIYロボ」。自由な発想でロボットを作れるパーツが入っている

 筆者も「スター・ウォーズ」シリーズなどのSF作品をリアルタイムで見てきた世代で、1980年代前半の模型誌などでも見かけたミキシングビルドの魅力を、今回の取材によって思い出すことができた。それを踏まえて、参加者があれこれ考えながら作っている様子や完成させた作品は、見ているだけで心が躍らされた。たなか氏はTwitterにて、ミキシングビルドについての情報や作品を発信しているので、ぜひそちらも見ていただいて、その魅力を感じてみてほしい。