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【模型ホビーショー】海洋堂の仏像プラモデル「ARTPLA 四天王像 持国天」と「多聞天」が出展。パール素材を練り込んだHIPSを素材に採用し、重量感のある仏像が完成

【ARTPLA 四天王像 持国天】

10月発売予定

価格:5,060円(税込)

【ARTPLA 四天王像 多聞天】

11月発売予定

価格:5,060円(税込)

 全日本模型ホビーショーの海洋堂のブースに、プラモデルとして発売される仏像「ARTPLA 四天王像 持国天」とそのシリーズが展示されていた。同社が今年から展開するプラモデル「ARTPLA」の大型キットとして、10月より一般店頭にて販売される。

海洋堂のブース。「プラモケイ」と呼称するプラモデルの試作品を展示していた
「ARTPLA 四天王像 持国天」。10月発売予定。価格は5,060円(税込)
「ARTPLA 四天王像 多聞天」。11月発売予定。価格は5,060円(税込)

 仏像がプラモデルで発売されることは、過去にあまり例がないが、海洋堂としてはこれまでも仏像のアクションフィギュアや固定ポーズフィギュアなどを発売していて、そのノウハウを造形に生かしている。その第1弾となる「ARTPLA 四天王像 持国天」は、奈良興福寺の四天王像の姿を参考に、独自のアレンジを加えた造形となっている。四天王像といえば、邪鬼を踏んでいる姿のイメージが強いが、展示された試作品に邪鬼の姿はなく、やはりイメージは興福寺のそれのようだ。

東方を護る四天王、持国天。左手に三叉の槍を持ち、甲冑と衣を身に着けている
北方の守護者多聞天は、毘沙門天としても知られる。左手に宝塔を高く掲げている
こちらはBOME氏による塗装見本。塗装によってさらにリアルな仏像に仕上がる

 プラモデルとしては、一部モナカ構造もある質実剛健なつくりだが、仏像らしい繊細なモールドは隅々まで施されている。素材にはHIPS(耐衝撃性ポリスチレン)を採用していて、ランナーや一部のパーツは厚みのある構造だが、ニッパーでゲートを切るときは容易に刃が入り、さらに組み立て後に手に取ると重量感を味わえるという独自の仕様だ。もちろん一般的なプラスチック用接着剤や塗料も使用可能だ。

光にかざすと、青銅のようなギラギラとした質感となる
持国天のパーツ構成。パーツ自体は多くなく、難しいところはない
来場者はサンプルを手に取って、その手触りや重量感を体験できた

 ちなみに四天王像以外のラインナップについてはまだ未定だが、寺社の公認を得て実物の仏像を再現する方向性の他、「タケヤ式自在置物」で発売されているような外連味あふれるオリジナル造形の仏像を発売する方向性も考えていて、そのあたりは発売後の動向を見て決めていくとのことだ。

増長天(2023年1月発売予定)、広目天(2023年3月発売予定)もラインナップ。それぞれ甲冑や表情も異なっている