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こだわりのジオラマは必見! 「機動戦士ガンダム 水星の魔女 EXPO」レポート

物語の名場面を映像とジオラマで再現、キャラクター愛もたっぷりのイベント

【機動戦士ガンダム 水星の魔女 EXPO】

開催期間:3月10日~3月12日

会場:渋谷キャスト スペース・ガーデン

入場料:無料

 バンダイナムコグループの横断プロジェクト「ガンダムプロジェクト」は渋谷キャストにて、展示イベント「機動戦士ガンダム 水星の魔女 EXPO」を3月10日から12日まで開催する。 入場料は無料。

 TVアニメ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」は、Season2の放映が4月から開始される。本イベントはSeason1の魅力を振り返り、Season2の架け橋となるべく、世界観とキャラクター、名場面を振り返り、楽しむことができるイベントとなっている。

 最大の魅力は物語でのMSの活躍シーンを再現したジオラマ。ガンプラを販売するBANDAI SPIRITSホビーディビジョンのこだわりに満ちたものとなっていて、細かいところまで見応えたっぷりだ。そのほかの展示もキャラクターへの愛や、物語への強い思い入れが感じられ、ファンのみならず楽しいイベントとなっている。各要素は速報で紹介しているので、本稿はジオラマなどいくつかの要素にフォーカスしたい。

作品の名場面がよみがえる、キャラクター愛にあふれた展示

 「機動戦士ガンダム 水星の魔女 EXPO」は様々な展示物でファンを楽しませている。ファンを出迎えるのは主役機・ガンダムエアリアルの2mを超える立像だ。これまでのイベントでも出展されていたエアリアルの立像に加え、Season1の終盤で登場した“エアリアル改修型”は初出展となっている。各部が変化したエアリアルをたっぷり楽しめるのは楽しい。また、屋外エリアでは撮影スポットがあり、「株式会社ガンダム」の一員としての撮影も可能。メンバーの中にしれっとエランが混じっているのは突っ込みどころだ。

【屋外展示】
初展示となるエアリアル改修型も展示された立像。2mを超えるビッグサイズだ
様々なフォトスポットが用意されている。こちらは株式会社ガンダムの一員となれるが……エランが混じってるのは突っ込みどころ

 屋内エリアには様々なパネルやガンプラが展示されている。ダイジェスト映像も非常に構成が巧みで、印象的なキャラクターのセリフ、インパクトの強いシーンなどをチョイスしている。パネルは登場キャラクターや機体だけでなく、学園の施設の紹介など、物語を見ているだけではわからないような情報も補完されており、展示物を見ることで「機動戦士ガンダム 水星の魔女」への理解がより深まり、キャラクターと物語へ思い入れが強くなる。

【屋内展示】
様々な名場面、キャラクターや舞台背景を解説
物語を解説し、作品への理解も深められる

モデラー技術を終結、リテイクもして完成度を高めたジオラマ

 その中でも圧巻はジオラマだ。スレッタとグエルの初めての対決、エアリアルの秘めた力である「ガンビット」の対決はもちろんのほか、スレッタの試験シーン、グエルとエランの対決、そしてシャディク率いる グラスレー寮との団体戦など様々な名場面をガンプラのジオラマで再現している。

【ジオラマ】
劇中のMS戦をジオラマで表現
戦闘シーンを彩るセリフや、交差するキャラクターの身上をパネルで表現
ジオラマに使用したガンプラをアピール

 どのジオラマもとても印象的なのだが、特に筆舎に強い印象を残したのは試験シーン。ジオラマの多くは背後に風景が広がるように作るものが多いのだが、このジオラマはわざと手前の視界を遮るようになっている。これは試験会場の外壁部分を表現することで、MSの試験を見ている観客を配置し、MSの大きさ、実際に試験が起きていたらどのように見えるかを表現しているのだ。見学者の席には、よく見るとスレッタの機体に妨害工作をした2人組の姿も確認できる。

【試験シーン】
あえて前面を盛り上げ視界を遮ることで、見物人とMSを同じ視点に納めMSの巨大さを印象づけるジオラマ。よく見ると邪魔をした2人の姿も

 もう1つは、MSの団体戦を再現したジオラマ。シャディクのグラスレー寮チームのパイロットは手練れぞろい。対するスレッタ達地球寮チームは素人ばかりで仲間は次々と撃破され、絶体絶命のピンチ、スレッタは逆転しようとするが、シャディクに銃口を突きつけられ絶体絶命、しかし、倒れたかと思っていた地球寮のメンバーはこの瞬間を待っていた。シャディク機が動きを止めたその一瞬に、地球寮のチュチュが頭部を撃ち抜き逆転する。作品としても強い印象を残すクライマックスをジオラマは見事に再現している。

 ジオラマの良さはカメラが動きフォーカスシーンが変化するアニメと違い、ユーザーが自由にどこを見るかが選べるところだ。いいジオラマはそのユーザーの視点を意識し、様々な“仕掛け”を盛り込んでいる。全体の構図、打ち抜かれるシャディク機の頭、チュチュ機を支える他の機体など様々なポイントでジオラマが楽しめるし、改めてその作り込みに驚かされる。

【団体戦】
一瞬の大逆転シーンを表現。力を合わせる地球寮、各個撃破されたグラスレー寮の機体など様々な対比も楽しいジオラマだ

 もう1つ、改修されたエアリアルの活躍シーンのジオラマも注目だ。ものすごく太いビームエフェクトが、電飾も施されて展示されている。改修型のエアリアルはビームライフルにガンビットを装着することで強力なビームを放てる。その攻撃がいかにすさまじいものかを表現したジオラマだ。アニメでも印象的だったが、ジオラマ化されることでより一層印象が強まるようになっている。

 会場でスタッフに話を聞いたのだが、これらのジオラマは社内だけでなくプロモデラートも協力し、リテイクも重ねながら作り込んだ渾身の作品とのこと。イベントは作品を振り返るものだが、ジオラマは会場で初めて見るものとなる。是非スマホで全体だけでなく様々な角度で、いろいろ細部も撮影して楽しんで欲しいとのことだ。

【エアリアル改修型】
すさまじいビームの威力を造形と電飾で表現

特殊空間だから可能な映像表現、「決闘ダイジェストブース」

 筆謝はもう1つ、屋外の「決闘ダイジェストブース」もおすすめしたい。作品での注目ポイントであるMSの決闘シーンを集めた映像ブースなのだが、対戦キャラクターの想いを左右の壁に展示したり、壁いっぱいの映像と、あえて小さい枠で観客の視点を集中させたり、見る人の心理を映像のテンションとシンクロさせるというとてもユニークな映像表現、演出が盛り込まれている。「機動戦士ガンダム 水星の魔女」という素材で、通常のモニターでは楽しめない映像表現を行っているのだ。

【決闘ダイジェストブース】
正面と左右のモニターで決闘シーンのダイジェストを紹介。多くの画面でキャラクター達の表情や、相対するキャラクターを動じに移したり、フォーカスするシーンは視界いっぱいの映像になったりと、新しい映像演出の手法が盛り込まれていて、非常に興味深い

 「機動戦士ガンダム 水星の魔女 EXPO」はファンはもちろん、今まで「水星の魔女」に触れていなかった人も楽しいイベントだ。より深く物語やキャラクターを知ることが出来、新しい魅力に気がつける。イベントを見た後は思わず作品を見直したり、ガンプラを作りたくなるだろう。このイベントで期待を高めてSeason2を待ちたい。

【『機動戦士ガンダム 水星の魔女』Season2 予告PV】